「九州国立博物館」(福岡県太宰府市)の魅力を毎月発信する「九州国立博物館だより」。今回は新春特別公開「国宝 初音の調度」の見どころを中心にお届けします。4階文化交流展示室の魅力を写真で発信する企画「撮る博物館」の優秀作品も発表!
【新春特別公開】徳川美術館所蔵「国宝 初音の調度」 <4F>
会期:2023年1月1日(日・祝)~1月29日(日)
会場:4階文化交流展示室 第9室
観覧料:一般700円、大学生350円、高校生以下、18歳未満および満70歳以上無料
九博の新春恒例の展示、「国宝 初音の調度」は、徳川三代将軍家光の長女・千代姫が、尾張徳川家二代光友に嫁ぐ際に制作された婚礼調度です。「初音」という名称は、婚礼調度のうちの多くが『源氏物語』「初音」帖に題材を得ていることに由来します。
12回目を迎えた今年のテーマは「文房具」。金銀をぜいたくに使い、高度な蒔絵技術を尽くした豪華な調度の数々を、ゆっくりとお楽しみください。
調度に隠された文字の秘密
「初音の調度」の文様には、『源氏物語』で詠まれた和歌が隠されています。
「年月を松にひかれてふる人に けふうぐいすの初音きかせよ」を表した、絵や文字を見つけてみてください!
■国宝「初音蒔絵机」
読み書きをする際に用いる机です。
■国宝「胡蝶蒔絵長文箱」
書状などを入れておく箱です。
■国宝「初音蒔絵色紙箱」
詩歌を書く色紙を収める箱です。
近世九州の刀剣 <4F>
会期:展示中~2023年1月22日(日)
会場:4階文化交流展示室 第11室
九博が所蔵する九州ゆかりの刀剣の数々をご紹介。ずらっと並んだ姿は圧巻です。こちらもお見逃しなく!
楽しみ方1 茎にきざまれた「銘」を見る
刀の製作者名がここから分かります。
■刀 銘 肥前国住人忠吉作
楽しみ方2 刃文を見る
真っ直ぐなものから波のような模様(乱刃)のものまでさまざま!
■刀 銘 伯耆守平朝臣正幸
こちらは乱刃です。
【特別展】「加耶」 <3F>
会期:2023年1月24日(火)~3月19日(日)
会場:3階特別展示室
加耶は3世紀から6世紀に朝鮮半島中南部に興った国々の総称です。本展では、最新の研究成果に基づいて、鉄の国「加耶」の興亡の歴史をたどります。
また、加耶をはじめとする地域から日本列島にやってきた「渡来人」たちがもたらした文化・技術にも着目し、日本文化の形成過程に迫ります。
■韓国宝物「金銅冠」
■短甲
撮る博物館
4階文化交流展示室の魅力を、写真を通して発信する企画です。九州産業大学の学生の皆さんが撮影した21点の写真について、当館職員が審査を行い、優秀作品を決定しました。
4階にお越しの際は、皆さんもぜひ撮影してくださいね!
■1位「邂逅」 甲斐 菜月
■2位「経筒の瓔珞」 鄧 名傑
■3位「背景」 神田 陽菜
テレQ「太宰府・九博 散歩道」放送中!
第4回は、1月21日(土)21:54~です。「テレQ7ch」をチェック!
<協賛社>太宰府天満宮・かさの家・積水ハウス・英進館・永利牛乳・日本通運
九州国立博物館
住所:福岡県太宰府市石坂4-7-2(太宰府天満宮横)
営業:9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館:月曜(月曜が祝日・休日の場合は翌日)
※12/24(土)~12/31(土)は休館、2023年1/1(日・祝)、1/2(月・休)は開館
電話:050-5542-8600(NTTハローダイヤル 9:00~20:00)
提供:九州国立博物館