「女の勘を甘くみないで!」今年はボーナスがないと言い張る夫

 「ボーナス」。誰でもワクワクする言葉ですよね。特に私はお金が大好きなので、会社員の時はお給料日やボーナス月が楽しみでそのために頑張っていると言っても過言ではありませんでした。今回はそんな私と夫とのエピソードをお話しします。

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慎ましい節約生活

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 結婚2年目の私たちは、共働きで私が家計の管理をしていてお小遣い制です。私は一人目の育休中で、通常より収入は少なかったので、買い物は特売日に行ったり、買いたいものも我慢するなどして、やりくりをしていました。

 夫の性格は寡黙で口下手。一方私は気になることはすぐ解決したいし、なんでも聞くタイプです。
 夫の会社は夏のボーナスはなく冬のボーナスのみ支給されます。ボーナスがあるかないか、その年になってみないと分からないという個人経営の会社で、お給料の面に関してはとても緩いようでした。

 お金が大好きな私はボーナスの日が近づいてくると、ワクワクドキドキ。少しでも家計のやりくりを楽に出来ればと夫に
 「今年ボーナスあるかな?」と聞きますが
  「どうだろうね」と無表情で会話を終わらせようとする夫になんとなく怪しさを感じていました。

「今年のボーナスはない」って… それ本当!?

 ボーナス支給日、仕事から帰って来た夫に
 「ボーナスあった?」と直球で聞いた私。すると
 「今年はない」とそのままどこかへ行く夫。

 えっ、ウソ! だってボーナスなかったらそんなに冷静でいられるはずない! 目も合わせずそれ以上聞いてくれるなという態度をとっているし…。ちょっと夫よ! 女の勘を甘くみないで!

 会社に問い合わせて聞いてみようかと一瞬頭を横切りますが、そんなことしたら夫のメンツがたたなくなるし…。夫の言うことが本当だったら、夫のことを信じることが出来ない私自身も嫌でしたし、嘘をついているであろう夫のことも嫌でした。それからというもの、モヤモヤする日々を送ることに。

夫の行動にますます不信感が募る

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 数日後に迎えたお正月は、車で片道20分の私の実家へ帰省しました。
 帰省中、みんなでおせち料理を食べようかと準備していると夫が急に
 「用事思い出したけんちょっと出てくる」と。えっ!? 用事って? 親戚が集まっているこのタイミングで用事って絶対おかしいやろ。

 ボーナス隠しの次は女か!? と不信感だらけの私。
 車だけが趣味な夫で、浮気なんてできるような性格じゃないから結婚したと言っても過言ではありません。思ってもみない出来事に頭も心も混乱していました。

 それから約1時間後何事もなかったかのように実家に戻ってきた夫。しかし、私と目を合わせることはせず黙々とおせちを食べる夫。その姿にイライラしながらもその場の雰囲気を壊さないように冷静さを保ち実家を後に…。

テーブルに置いてあった封筒

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 自宅へ帰ると、テーブルの上に封筒が…。そっと開けてみると、中身はお金でした。夫に
 「これ何?」と聞くと
 「ボーナス」と一言。夫がないと言い張っていた「ボーナス」だったのです。

 これを置くためだけに、わざわざ親戚が集まっている最中に抜け出していたようです。ボーナスがないと嘘をついた罪悪感でいてもたってもいられず、そのような行動に出たのでしょうか。
 ボーナスは手渡しなので、封筒の中身が全額かどうかは分かりません。しかし、悪いと思ってそういう行動に出たのでしょうからここは、なぜ嘘をついたのかは問わずに、穏便に済ませることにしました。

 おそらく手渡しで現金を渡されたらついつい懐に入れたくなったのでしょう。それから約7年経過し、夫とお金の話しをするときはこの話題が笑い話しとしていつも出てきます。

 お金のことを話し合うってどうしてもシビアな雰囲気になりやすいと思いますが、この出来事を
 「あの時ボーナスないって嘘ついたよね?」と言うと
 「そうやったっけ?」と、笑いながら話すと和やかな雰囲気でお金について話しができるので、今となっては必要な出来事だったんだなと思えるようになりました。

 今では自営業として働いている夫。自営業なのでボーナスはありませんが、利益が多い月はきちんとその分家にいれてもらうように、家計簿アプリをダウンロードしてもらい、毎月収支の差に噓偽りがないかチェックが欠かせません。

(ファンファン福岡公式ライター/S.happylife)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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