タツノコプロ創立60周年記念「WOWOWオリジナルドラマ DORONJO/ドロンジョ」がWOWOWオンデマンドで全11話配信中。正義と悪をテーマに“ドロンジョ”が“ドロンジョ”になるまでを描くダークエンターテインメントです。今回、のちのドロンジョとなる泥川七音(どろかわ・なお)を演じた俳優・池田エライザさんにインタビュー。作品への思いや、共演者との撮影エピソードなどを聞きました!
“正義だからって悪役を懲らしめていいの?”
「ドロンジョ」と共に新しい解釈でやってきたのかなと思います
―「DORONJO/ドロンジョ」のオファーをもらった時の心境を教えてください。
この作品は、皆さんが知っている「ドロンジョ」ではなく、悪役側の視点で描かれた物語です。ドロンジョも、ポケモンのムサシも、ばいきんまんも毎回負けていて、何の疑いもなく見てきたけれど、彼ら彼女らにどんな背景があったのか、それを「ドロンジョ」という作品と共に新しい解釈で令和にやってきたのかなと思います。そういった解釈で作品を作っていくということが決まっていたので、賛同するような気持ちで挑ませていただきました。
―ボクシングのシーンが印象的でした。練習などで苦労したことはありましたか?
ボクシングは基礎を習って、撮影がはじまる2カ月前くらいから本格的な練習をはじめました。普通のアクションと違って、ボクシングって芸術的なところがあるなと私は感じたので、多く実践を積むというよりは基礎を繰り返し練習していました。あとはアクション的に何が起こっているのかをしっかり伝えられるよう、動きを大きく見せるように意識していました。
―過酷な環境で生きる泥川七音を演じる際に意識したことは?
まず最初に感じたのが、七音ちゃんを演じる私が同情心を抱きながらやること程、七音ちゃんがいら立つことってないなと思いました。なのでなるべく冷静に、客観的に七音ちゃんに体を貸すイメージで、脚本を読む時も一つ一つ降りかかる事実に素直に反応するようにしていました。七音ちゃんの素直さ・ピュアさからくる決意の純度の高さも常に考えて追い求めていました。
―泥川七音とご自身を比べて、似ているなと感じるところはありますか?
ないです! 七音ちゃんと顔の相性が良いくらいかな…?(笑)私たちはいろいろな趣味があって、好きなことがあって、時間のつぶし方を知っているけど、七音ちゃんはそれを知らない。生き急いで休まないので、“頑張りすぎなくていいんだよ”って問いかけてあげたいです。
―共演者との印象的な撮影エピソードを教えてください。
ドロンジョ、ボヤッキー(矢本悠馬さん)、トンズラー(一ノ瀬ワタルさん)の3人で背中を合わせて戦うアクションシーンがあって、全力でやっているんですが、半分ふざけていて(笑)。ボヤッキーとトンズラーが入ってくるだけでこんなにアクション楽しいんだって思いました。おなか抱えて笑ったのを覚えています(笑)。
―どんな人たちにみてもらいたいですか?
どの世代の人がみても楽しめる作品だと思うので、アクションを楽しんでいただいたり、七音ちゃん頑張れっていう気持ちでみていただいたり、いろいろな見方をしてもらえたら。あとは、七音ちゃんのもがいていても生き続ける力にヒーロー像を求めている人たちもいると思うので、こういうヒーロー・ヒロインもいるんだよっていうのが届いたら良いなと思います。
池田エライザ(いけだ・えらいざ)
1996年4月16日生まれ。福岡県出身。エヴァーグリーン・エンタテインメント所属。2009年に開催された「第13回二コラモデルオーディション」でグランプリを獲得し、ファッション雑誌「二コラ」の専属モデルとして芸能界入り。以降モデル・役者として数々の作品に出演。2022年1月からはバラエティー番組「ぐるぐるナインティナイン」(日本テレビ)にゴチメンバーとして出演。
タツノコプロ創立60周年記念「WOWOWオリジナルドラマ DORONJO/ドロンジョ」
配信コンテンツ:WOWOWオンデマンド(全11話配信中)
キャスト:池田エライザ、山崎紘菜、矢本悠馬、金子大地、一ノ瀬ワタル、田中俊介、高橋和也、古田新太 ほか
原作:「タイムボカンシリーズ ヤッターマン」(タツノコプロ)
脚本:喜安浩平、内藤瑛亮、大塩哲史、佐東みどり
監督:内藤瑛亮、横尾初喜