“産後の恨みは一生”と言いますが、産後、夫やパートナーの言葉に傷付いたことはありますか? 双子を出産した私は、夫の何気ない一言に傷付いた出来事を昨日のことのように覚えています。今回は、夫の許せない発言と、その経験を通して学んだことをお伝えします。
寝不足でもノンストップの育児
男女の双子を出産したものの、夫は激務で深夜帰宅、実の両親もフルタイム勤務のため、育休中の私は平日ワンオペで育児をしていました。
2人の乳児を世話するのは気力と体力が必要で、次から次へと舞い降りてくるタスクをこなし続けるのは本当に疲れました。
特に辛かったのは、睡眠不足の状態で家事育児をやらなければならないことです。新生児期はオムツ替え・授乳・寝かしつけを24時間繰り返し、記憶がなくなるほど大変な日々でした。やっと夜まとまって寝るようになったと思うと、夜泣きが始まり、また眠れない毎日が続きます。土日には夫や両親の協力があるので、なんとか平日を乗り切ろうと毎日が必死でした。
限界の私に夫が放った信じられない一言
休日のある日、私は子どもの夜泣きで連日眠れず疲労が溜まっていました。頭痛がひどく、指示しないと動かない夫や理由がわからないのに泣いている子ども達にイライラ。
そんな日に限って、息子は朝から不機嫌で何をやっても泣き止みません。泣き声が頭の中でガンガンと反響し、頭痛を助長しているように感じました。
リビングで夫と子ども達の4人で過ごしていましたが、息子の泣き声に耐えられなくなった私は、夫と息子をリビングに残し、娘だけ連れて別室に避難。
私は深呼吸をし、寝不足だからイライラするのは仕方がないと現状を受け入れて、なんとか気持ちを落ち着けようとしていました。10分ほどして夫が
「何してるの?」と不安な顔をして様子を見に来ました。私は
「息子の泣き声を聞くのが辛くて、自分を落ち着かせるために別室へ行った」と説明すると、
「それって育児放棄じゃない?」と夫が発言したのです。
夫からそんな言葉が出るとは思いもよらず、耳を疑いました。
子どもにとって危険なものは手の届かない所へ収納し、キッチンにはベビーゲートを設置して入れないようにしているので、息子の安全は確保しています。何より夫がリビングで一緒に過ごしているので、大人が目を離しているわけではありません。
一緒に親になったのに、なぜ夫は泣いている息子をあやそうとしないのか、私に育児放棄という言葉を投げかけるのか、悔しさや悲しみがこみ上げ涙が止まりませんでした。
「息子の面倒を見てほしい。自分の気持ちが落ち着いたら部屋へ戻るから…」と夫に伝え、私はしばらく別室で過ごすことに。
はじめは、普段ワンオペで面倒を見ている私によく育児放棄と言えたな! と怒りがこみ上げました。しかし、気持ちが落ち着いてくると、何も言わずに別室へ行った私も悪かったなと思うように。
夫と息子がいるリビングへ戻ると、息子は眠っていました。眠くてぐずっていたようです。
私は
「何も言わずに出て行ってごめん。でも、毎日子どもたちの面倒を必死で見ているのに、育児放棄と言われて本当に悲しかった」と夫に伝えました。夫は申し訳なさと安堵が入り混じった表情で
「突然いなくなって子どもが嫌になったのかと思った。こちらこそ配慮に欠けた発言で傷付けてごめん」と謝ってくれました。
相手に言葉で伝える大切さ
夫から育児放棄と言われたことは、今でも許せません。“産後の恨みは一生”を、身をもって経験したのです。ただ、今回の出来事で、育児の状況を夫に細かく伝え、休日には夫が子どもたちを見ている間に仮眠を取るなど、情報共有と負担の分散を心がけるようになりました。
夫婦とはいえ別の人間。やってほしいことや思っていることは、言葉にしないと伝わらないですよね。伝え方が甘かったり感情的になったり、上手くいかないことも多いですが、これからもコミュニケーションを大切に過ごしていきたいと思います。
(ファンファン福岡公式ライター/ゆめしま)