福岡の書店員さん、君の推薦する本を読みたい【福岡キミスイ本 第29回】

 福岡の書店員さんに福岡ゆかりの本を紹介してもらうファンファン福岡の「福岡キミスイ本」シリーズ。29回目は、六本松421(福岡市中央区)内「六本松 蔦屋書店」の旅のコンシェルジュ・森卓也さんを訪ねました。さらに、新シーズンを前に読んでほしい、話題の9冊を紹介します!

目次

福岡県民におなじみの“あのラーメン”をアレンジ!

「マルタイ公認 愛しの棒ラーメン 九州発の本格即席めん オリジナルレシピ60」 山と渓谷社編纂

出典:https://fanfunfukuoka.aumo.jp/

―こんにちは! 旅行関係の書籍を紹介してくれることが多い森さんですが、今回はどんな本でしょうか。  こんにちは。今回紹介するのは福岡県民にはおなじみの棒ラーメン「マルタイラーメン」を使って作るメニューを紹介したレシピ本です。2019年に同ラーメンの発売60年を迎えていて、これを記念して同年10月に発刊されました。和洋中60種類のレシピが掲載されています。

―どんなレシピがありますか。  アレンジレシピというと調味料を足しただけとか、いためてみただけ、といったような内容を見ることがありますが、ここではしっかりとしたレシピが掲載されています。この本の通りに作ると絶対においしいはずですが、私はこれをヒントにして自分なりのオリジナル麺を作ったりしました。 ―オリジナルレシピの考案ですか!  はい。私は世界中を旅行するのが大好きで、(コロナ禍の)こういう情勢になる前は毎月のように外国へ足を運んでいました。そこで、各国で食べた麺料理を棒ラーメンで作ってみようと思い、ここにある調理法を参考にしながら“それっぽく”仕上げました!

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―どんなメニューを作ったのですか。  例えばウズベキスタンの「ラグマン」という料理があるのですが、パプリカなど野菜をいためてトマトで煮込んだソースを、ゆでた棒ラーメンの上にのせ、その上にヨーグルトソースをかけて食べました。また、「この調理法は使える!」と思ったのが、付属の粉スープとオリーブオイルを混ぜて、ゆでた麺にあえる手法です。上にのせる具材や、一緒にあえる素材次第でかなりレパートリーの幅が広がると思います。 ―合間にコラムなども入っていて読み物としても面白そうです。  漫画家・久保ミツロウさんや、芸人の波多陽区さんが語るラーメン愛などが読めますよ。世界中を歩いている登山家などの話も載っています。

―山と渓谷社から出版されていますね。  そうなんです。なんでアウトドアを専門にしている会社から出ているんだろうと思ったのですが、棒ラーメンは携帯食に向いているらしく、かさばらないしすぐゆでられるため、燃料の節約にもなると登山者に人気とか。山の上でこういうアレンジメニューを試すのもよさそうですよね。 ―まだおうち時間が推奨されていますし、おなじみの味にひと手間を加えて、新しい味を発見するのも楽しそうですね。ありがとうございました! 続けておすすめの9冊を紹介します。

「英文法再入門」【中央公論新社】

澤井康佑/著

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 「英語は苦手、でも得意になりたい」と思っている人に! 英語が難しい原因は2つ。1つは英語が日本語と全く別の言語だから、もう1つは中学・高校で正しい方法と順番で学ばなかったからです。この2点を意識しながら、本書でもう一度学んでみましょう。名詞の用法から5文型、不定詞、関係詞まで…基本を丁寧に解説。

「相続地獄」【光文社】

森永卓郎/著

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 ある日突然、生じる相続問題。一歩間違えると、とんでもないことになってしまいます。父親が亡くなってから10カ月、“地獄の泥沼”をさまよい歩いた著者が自身の経験を踏まえ、今日からできる森永流・生前整理術などを紹介。新時代の「相続の教科書」でトラブルを防ぎましょう! 3刷!

「元捜査一課刑事が明かす手口 スマホで子どもが騙される」【青春出版社】

佐々木成三/著

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 近年、子どもが巻き込まれるスマホ・SNS犯罪が急増中。オンラインゲーム誘拐、自撮り性被害、誹謗(ひぼう)中傷、闇バイト、ネットストーカー、不適切動画…親が気付かないうちになぜ子どもが事件に巻き込まれてしまうのか。ステイホームで子どもたちのネット利用が高まっている今、元捜査一課刑事が「親の知らないSNS・ネットの危険な世界」を明かします!

「オートミール米化ダイエットレシピ」【学研】

これぞう/著

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 食物繊維が豊富で腸にも良く、血糖値も上がりにくいスーパーフードであるオートミール。それを米のように調理し、主食に置き換えるのが「オートミール米化」。これにより、さまざまなアイデア料理を創り出し、自ら食べ続けることで40㎏のダイエットに成功したこれぞう氏の新作と定番人気レシピを紹介!

「自由になるための技術 リベラルアーツ」【講談社】

山口周/著

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 正解のない時代、そしてAIとの共存の時代。急速に状況が変化する時代。こうした時代こそ、私たち個々の判断のベースになるのは、人類の知の集積であるリベラルアーツです。独立研究者・山口周が、哲学、歴史、美術、宗教など知の達人たちと、リベラルアーツの力を探ります。

「あんときのRADWINPS 人生 出会い編」【小学館】

渡辺雅敏/著

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 国民的人気を誇るロックバンドRADWIMPSの青春期を描いたノンフィクション。十代でメジャーデビューした彼らは、瞬く間に「大人が知らない社会現象」を巻き起こしました。しかしバックステージでは、音楽好きの少年がプロへ、大人へと変わる過程でさまざまな出来事が起こっていました。普遍的な成長物語が胸を打つ一冊。

「漱石センセと私」【潮出版社】

出久根達郎/著

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 「吾輩(わがはい)は猫である」の雪江のモデルとされる、福岡ゆかりの俳人・歌人の久保より江。幼い頃から漱石夫妻や正岡子規らにかわいがられてきた彼女から見た「漱石センセ」とは。直木賞作家・出久根達郎が情緒豊かに夏目漱石と鏡子夫人の素顔を描き出します。

「元カレの猫を、預かりまして。」【双葉社】(双葉文庫)

石田祥/著

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 仕事にお疲れな34歳独身OL・まさきに、突然元カレから「しばらく預かってほしい」と頼まれたのは、ふてぶてしい一匹の雄猫でした。猫は「しばらく面倒みたってや」と関西弁を喋りだし、まさきに対して人間顔負けの恋愛指南を始めて…!? 恋に不器用な女性とわがまま猫が繰り広げる、もふもふラブコメディー。

「『明るい未来』を子どもたちに」【農文協】

豊田直巳/著

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 それでも「ふるさと」 あの日から10年(全3巻)の第1巻。「原子力明るい未来のエネルギー」の標語を考えた双葉町民の事故後の思いと町の教訓を伝えます。第2巻は自主的に福島県飯舘村に帰村した人たちを捉えた「土に生かされた暮らしをつなぐ」、第3巻は幼い時にふるさと飯舘村を追われた「福島に生きる凛ちゃんの10年」。

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