孫ってわが子よりかわいいとよく聞きますよね。でも私の実父は孫の可愛さのあまり、まさかの行動に出てしまいました。高熱が出た孫のことを思ってとった仰天行動とは…?
戸惑いながらの育児
私の父は、どちらかというと自分がこう思ったらこう! と、自分の意見を貫く頑固な性格で、仕事一筋。単身赴任をしていた時もあり、子育ては母に任せてきたというタイプだと思います。
子どもへの接し方や私の育児方法に対して
「親がしっかりせにゃ!」など言われ、育児経験が決して豊富とはいえない父に口出しされたくない、という思いもあり私と衝突することもしばしば。
私にとっても初めての子どもで、父にとっても初孫です。お互い戸惑いないがらも手探りで、そして神経質になっていたんだろうとなと今、振り返ると思います。
当時私は正社員で働いており、夫も会社を休めない環境でした。(もし夫が休めたとしても、夫に体調が悪い子どもを預けるのは心配というのが本音ですが…)
父は退職していたので、子どもが体調不良の時には父に協力してもらうことが多くありました。母はというと、現役で仕事をしているので父1人で孫の世話をすることに。
うちの子は身体が弱い!?
息子が1歳の頃は1カ月に1、2回は熱を出していたと思います。男の子は熱を出しやすいと聞いていましたが、こんなにも熱を出すものか、と思っていました。私もその度に仕事を休むわけにはいかず、父が近くにいてくれてよかった、そして仕事を退職してくれていてよかった、ととても頼りにしていました。
父に体調が悪い子どもを預けて仕事に行くのは、毎回後ろ髪をひかれる思いで慣れませんでした。でも人生経験は私より長く、そして孫をとっても可愛がってくれていたので安心して任せていました。
そんな中、いつものように子どもが熱を出しました。父が子どもを看病してくれるということでお願いすることに。仕事中は父と子どものことが何度も頭を過ぎります。
子どもの体調も心配でしたが、やはり体調が悪くご機嫌斜めな子どもを父1人で看病するので、父に負担がきていないかも心配でした。
高熱が出た孫、その時父がとった強行とは
仕事が終わるとすぐに実家へ向かい、父に一日の様子を尋ねました。すると父はよくぞ聞いてくれました! と言わんばかりに少しはにかみながら
「息子くんが40度近い高熱を出したんだ! 高熱が続くと、身体に影響があるかもしれないので一緒に水風呂に入ったんだ!」と。
えっ! 水風呂!?
高熱の孫を前に、どうして良いのか分からなかったのでしょう。必死に考え、かたい頭で思いついた水風呂作戦。もうこれしかない! 自分がやるしかないんだ! と頑固でありながら孫思いな父らしいなと、思わず笑ってしまいました。
しかし、季節は冬です。水風呂なんかにはいったらもっと風邪ひくやん、と思いながらも父が命がけで必死にとった行動に孫への愛情を感じました。私ならしない、というより、真冬に水風呂に入るなんて出来ないなと思いました。どうしていいか分からず水風呂に入るという強行突破に出た父。その後、父の看病の甲斐もあり、子どももひどくならず、一緒に水風呂に入った父もいつも通りでした。
そんな父は、今でも孫をとても可愛がってくれて何かあった時は力になってくれます。子どもも、父と釣りに行ったり宿題を教えてもらったりと、とても慕っています。
子育てはほとんど母に任せてきた父が、こんなに孫を可愛がってくれている、と母も嬉しいようです。幼少時代の父との思い出はあまりありませんが、子どものおかげで父と娘の仲がより強いものになったような気がしています。とはいえ、風邪ひいている時の水風呂はおすすめできません!
(ファンファン福岡公式ライター/S.happylife)