息子が小学2年生の出来事です。放課後、近所のお友だちと自宅前でホワイトデーの話をしているのが耳に入ってきました。知らない間にバレンタインにチョコレートもらったの!? と思ってワクワクしていたら、なんともおかしな勘違いをしていたのです。
もうすぐホワイトデーだ!
息子は普段からイベントに関心がありません。その年のバレンタインデーも、私から息子へキャラクターのチョコレートを買っただけ。クラスの女の子からチョコレートをもらった様子もありませんでした。もちろんホワイトデーとは無縁な日々を送っていると思っていました。
ところがある日の放課後。自宅前で息子が友達と3人で話している声が聞こえてきました。息子が
「ヤバい! 来週ホワイトデーだ!」と言うと、Aくんが
「本当だ! お小遣い足りるかな…」と言っているではありませんか。同じクラスの女の子ママから
「バレンタインデーは家族や友達にあげるから、チョコレート手作りするんだよ」という話を聞いていたので、私は「もしかして息子も誰かからチョコレートをもらったのかな?」と、思わずワクワクして聞き耳をたててしまいました。ところが…。
チョコレートもらったの?
3人のうち、しっかり者のBくんが驚いたように
「2人とも、バレンタインデーに誰かからチョコレートもらったの?」と聞きました。Bくんは、自分1人だけがチョコレートをもらえなかったと思って、焦ったようです。
すると、息子とAくんは声をそろえて
「えっ?」と言うではありませんか。
2人の反応に、思わずBくんも
「えっ?」と言って固まってしまいました。
そこで2人が、ホワイトデーについて勘違いしていることに気づいたBくん。
「ホワイトデーは、バレンタインデーにチョコレートもらった人が、相手にお返しをする日なんだよ」とあきれたように言いました。事情がのみ込めない2人は驚いたような、困ったような… なんとも言えない顔をして言葉を失ってしまいました。
しばらくすると、ハッ! として
「何だよそれ! 聞いてないし!」と顔を真っ赤にして下を向いてしまった息子なのでした。
初めて知った「ホワイトデー」の意味
後で息子に話を聞いてみると、なんともかわいい勘違いが分かりました。
クラスの女の子から
「バレンタインデーは、女の子が好きな人にチョコレートをあげる日。ホワイトデーは男の子の番だからね!」と聞いた息子とAくん。ホワイトデーは、気になる女の子や友達に、男の子からチョコレートをあげる日だと勘違いして、準備をしようとしていたそうです。
イベントに関心がないと思っていた男の子たちが、実はホワイトデーを楽しみにしていたなんて、ちょっぴりキュンとしてしまいました。
結局、誰もチョコレートをもらっていなかったことがわかった3人。
「お小遣いの心配しなくていいから助かったし!」と少し恥ずかしそうに負け惜しみを言う姿に笑ってしまいました。
まだまだ先は長い! いつかホワイトデーの準備を、親子一緒にできる日を楽しみにしよう、とほほえましく思った出来事でした。
(ファンファン福岡公式ライター / まゆこ)