「ゲームができないなら死んだ方がマシ!」小5の次男がゲーム依存に

 今の時代、多くの子が遊んでいるゲーム。依存症が心配される中、次男もまさにゲーム依存症予備軍でした。しかし、ある工夫でゲームの時間が減り、宿題やお手伝いを積極的にするように! そんなわが家のエピソードをお話します。

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ゲームが好きな次男

写真AC

 次男は小学校低学年からゲームが大好き。わが家は母子家庭で私の帰宅が遅いため、毎日夕飯までゲームをして過ごしていました。
 4年生になり、ゲーム依存症だと思うことがチラホラ。布団の中で0時過ぎまで遊び、宿題をせず、忘れ物ばかり… 学校生活に身が入らなくなってしまったのです。

 対策として時間制限をつけてもパスワードを推測して解除、本体を隠しても探し出します。厳しく注意をすると、
 「これからはがんばる…」と少しは反省し、努力する姿が見られますが、一カ月もしないうちにもとに戻ってしまう始末。

 そのうちにとうとう学校から
 「もう少しお子さんを見てください!」と注意されてしまいました。そんな次男でしたが、5年生の一学期には高学年の自覚も出たのか、忘れ物や宿題忘れが減るように。

 しかし、二学期に入るとある「生き残りゲーム」が大流行。
 相手を打ち、最後の一人になることを目指すゲームです。男女どちらにも人気でクラスの半数以上が遊んでいたため、もともと友達と遊ぶことが好きな次男もドハマり。夕飯とお風呂以外ずっと友達と通話をしていました。

 再び宿題をやらなくなり、忘れ物も増え、挙句の果てに授業中に眠くなっていると先生から電話が! クラスで流行してるなら仕方ないかな… と考えていた私も、さすがに見過ごせません。

次男の衝撃発言

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 次男と話し合いをしましたが終始不貞腐れていて、反省している様子はありません。
 さらに、時間が経つにつれて次男はソワソワ。今この間にも、友達がゲームをしていることが気になっているのです。この態度に私は怒りが爆発。

 「こんな状態ならしばらくゲーム禁止!!」強く言った瞬間、普段声を荒げることのない次男が立ち上がって怒鳴りました。
 「ゲームができないなら死んだ方がマシ!」ショックで、怒りが冷めました。

 「本当に…?」
 「本当! ゲームできないなら死にたい!!」次男は真っ直ぐ私を見て言うのです。

 “死にたい”
 わが子からそんな言葉を、しかもゲームがきっかけで聞くなんて。頭を強く殴られたような衝撃でした。
 「死ぬって、どういうことかわかる?」
 「…」

 「0歳から… ううん、お腹の中から、12年一緒にいるよね。完璧なママじゃなかったけど、大切な〇〇のために一生懸命がんばってきたつもりだよ」次男は俯いています。
 「小さかった〇〇が大きくなってきて、どんなお兄さんになるかな? 将来はどんなお仕事するのかな? ってママはすごく楽しみなの」言いながら、涙が溢れます。

 「でも、死んじゃったらおしまい。一緒にお出かけすることも、話すこともできない。仲良しの友達と遊ぶことも、兄ちゃんと遊ぶことも二度とできない。死ぬってそういうこと。全部消えてなくなっちゃうの。ママも兄ちゃんも、〇〇がいなくなったら悲しいよ」

 次男は何も言いませんでしたが、こぶしを握り締めて俯いている次男の足元に、ぽたぽたと涙が落ちていくのがわかりました。

ゲームのルール

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 これはもうゲーム依存症。なんとかしなければと思った私は、その日のうちにある物を作りました。
 それは『ゲーム券』。ゲームを、チケット制にすることにしたのです。

 まず一週間に1枚、5時間分のチケットを渡します。これはまとめて使っても、毎日少しずつ使っても、自由。もっとやりたいなら、宿題やお手伝いをすると追加で渡す仕組みです。禁止されるよりはマシと考えた次男は、意外とすんなりこの制度を受け入れました。

 その結果、週に5時間では全く足りないため、ゲーム券を稼ぎたくて宿題やお手伝いを積極的にやるように! ゲーム漬けになることを回避することができました。ゲーム券を使うことで堂々とゲームができるようになり、やりすぎと言われることがなくなったため精神的にも安定。イライラや「死にたい」と言うこともなくなって一安心でした。

 「将来一人暮らしするようになったら、土日に稼ぎにくればいい?」なんて言っている次男は、大人になってもゲーム券制度を続けるようです(笑)

(ファンファン福岡公式ライター/さとう なつこ)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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