新生活が始まるこの季節は、ピアスを開ける方が増える季節でもあります。最近では、40代、50代でピアスを開ける方も多くなりました。そのピアスが、実は金属アレルギーの原因になりやすいという事実をご存知でしょうか?
金属アレルギーとは、ある種の金属が体の中のタンパク質と結合してアレルギーのもとになる抗原性を持つと、同じ金属を身に付けた時に、その部位が炎症を起こすことを言います。 ネックレスやベルトのバックルが当たる部位に、赤みやブツブツができて痒い…といった症状が典型的。花粉症と同じで、ある日突然発症します。 ピアスは皮膚を貫いているので、汗をかいて金属がイオン化すると、金属イオンが皮膚から吸収され、こうしたアレルギー反応を生じやすくなります。ピアスの調子が悪くて、ジュクジュクと汁が出ているような状態のときも、汁で溶けだした金属イオンが荒れた皮膚から吸収されるので要注意。 金属アレルギーの原因になりやすいニッケルやコバルトは、安価なメッキ素材に多く含まれるので、そうした素材を避けるか、汗をかく時はピアスを外す、ピアスホールの調子が悪い時はシリコン素材のピアスに変える、といった対応をおススメします。 金属アレルギーは数年から数十年、時には一生治らないやっかいな病気なので、十分に注意しておきたいものです。 Enjoy! No allergy life!
武田りわ
福岡市城南区梅林にある「タケダビューティークリニック」院長。 お酒と旅と家族をこよなく愛する皮膚科医・美容皮膚科医。 美容医療と漢方、オーソモレキュラー医学(栄養療法)を取り入れた統合治療に注力。