子猫に命名「ヌーとバー」 ~サ日記~

 こんにちは。猫のサニです。

 福岡もいきなり気温が30度を超えて、死にそうに暑いぞ。5月でこれじゃあ、これからが思いやられる。

 そんな中、うちの飼い主は偉業を成し遂げた。何をしたかの前に恒例の今月の地域猫カレンダー紹介をしよう。

 これは、ねこともカレンダー。
 上段、中段、下段とそれぞれ猫が自然の中で暮らすさまを写している。発行元の福岡ねこともの会さんでは、カレンダーだけでなく、保護猫応援チャリティーTシャツも販売されているようだ。
 問い合わせ電話番号:092(502)7076

 こちらは、ピースキャットさん発行の地域猫カレンダー。やはり自然の中で生き生き暮らす茶トラさんと黒猫さんだ。同じように、カレンダーの他にチャリティコーヒーも販売されているみたい。
 問い合わせ電話番号:090-1190-3993

 さて、いつも鋭い眼光で「怖い」とも言われるおれだが、ぷっくりふくれた口元が愛らしいとの声もある。

 もったいぶらずに、話の続きをしよう。

 上の写真、チョビもチョビママもうしも捕まえて、病院に連れて行き、「さくら耳」の猫に変身させてきた飼い主が、ついに子猫二匹も順番に捕まえて、さくら猫の仲間入りをさせた。現在、おれの家の庭で4匹仲良く暮らすうしを世帯主とする猫一家はみな、地域猫になったわけだ。チョビだけは、なんとかうちで飼われることになり、おれに弟子入りしたから、一応飼い猫だ。

 今年生まれたうしとチョビママの子ども二匹。まだ、捕まる前の姿。チョビに似ている。

 先日、脱走したときのチョビ。子猫どもに似ているな。でも、だいぶでかい。

 

 近所の人の話では、最近カラスどもの気が荒くなっているらしい。よく2匹とも襲われることなく元気に育ってきた。

 カラスはオソロシイぞ。頼まれて電柱の巣を取り外した九電の人たちの姿を覚えていて、九電の帽子を被っていると、すごい勢いで襲撃してくるそうだ。

 子猫どもは元気がいいぞ。いつもプロレスごっこや追っかけっこをしているが、全然疲れる様子がない。

 チョビも、まだこの頃のくせが残っていて、おれに挑みかかってくるが、おれはイイトシだから、あんまし相手にしたくない。

 前置きが長くなったが、まずはこいつが捕まった。ひたいなど白い部分が多い方だ。病院の台の上で興奮状態になっている。先生もよくこんな暴れん坊をおとなしくさせて手術とかできるもんだ。

 三日ほど入院して帰ってきた。先生の話では、「元気で食欲もあります」というから、けっこう図太くたくましいのかもしれん。

 心なしか穏やかな顔になっているような気もする。

 ママと対面。ほっとしているのか。こうして見ると、だいぶ大きくなってきている。

 ”イクニャンパパ”ことうしも、わが子の帰りを喜んでいる。子猫もいつかこのうしのようなデカブツになるんだろうか。

 1匹めが帰ってきて数日。「そろそろかな」と飼い主が仕掛けた捕獲器にまんまと2匹目が御用に。でも、実はその前に1匹めがもう1回捕まっていたという話。懲りないやっちゃ。マヌケというか。

 ここに写っている黄土色っぽいのが仕掛け用の冷凍鶏の唐揚げだ。チョビはじめ5匹全てこれにおびき寄せられ、捕えられた。効果抜群、ネット記事の情報もけっこうアテになったりするもんだ。

 病院の台の上で。目を見開いて不安そうだ。でも意外に騒がず静かだったみたい。

 やはり三日ほどで先生から「迎えに来ていいですよ」と電話があり、朝から飼い主が連れに行った。

 ん、帰ってきたぞ。

 「お前、無事だったか」。家に入ったことないからか落ち着かんようだ。

 チョビが遠巻きに見ている。オリみたいのに入っているから不思議なのか。自分も一度は入っていたのに。

 そろそろこいつもここにいるのは限界ぽい。外に出たがっておる。

 外に解放したら、いきなり神様にお供えしてる水をがぶ飲みし始めた。こいつも病院で食欲あったらしいが、のどが渇いておったんじゃな。

 ママがいつもこの祠(ほこら)で過ごすからマネしてるのかもしれん。

 今回、この二匹は両方ともオス猫であることがわかった。つまり、チョビの弟たちだ。

 せっかくなので、と飼い主が名前を付けてやった。

 その名も「ヌーとバー」だという。このひたいが三角形に白い部分が多いやつが「ヌー」。

 全体的にキジ模様が多い方が「バー」。

 二匹合わせて、ヌーとバーだ。今年どこかで聞いたような気がする。最近メガネのCMとか出てないか。

 そうなると、チョビママも改名してやらないかん。

 当然、「久美子」だ。猫らしく「クミコ」をカタカナ表記がよかろう。人間の方の久美子さんは、旧姓が榎田さんらしい。福岡にも榎田という地名があるから、親近感がわく。

 そうなると、この育児パパ猫のうしも、「チャーリー」という名前にするところだが、どう考えてもこいつはチャーリーじゃない。「うし」以外の何ものでもないから、そのまんまで行く。

 うしも、「それでよい。おれはチャーリーなんかじゃない」と認めておる。

 再び4匹揃って、子どもを育てる決意を固める夫婦だ。

 このところうしの一家がのさばってるせいか、他の猫の訪問が減っているが、このクロだけはまあまあやって来る。野良のお母さんから生まれた生粋の野良のはずだが、そのわりに人懐っこい。

 家族が占領しているところにも物怖じせず、入って行く。

 こうやって見ると、黒ヒョウのように精悍なやつだ。こいつにも黒い兄弟がいたはずだが、最近はこいつしか見ない。

 それにしても、チョビは自分のきょうだいとか母親がチョロチョロしていても我関せずで無関心だ。おれも人のことは言えんが。ただ、うしだけはチョビのパパではないような気がする。チョビが生まれた頃は、うしはまだ武者修行から戻ってなかったからな。

 そろそろ眠い。まだこんな毛布があるのもおかしいが、朝晩はけっこう冷えるからな。

 では、最近気に入ってる小さめのダンボールで本格的に寝るわ。

 今回は、猫の名前を付けたりして有意義だったな。おやすみなさい。

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

福岡市南区在住。サバトラ柄。熟年オス猫。雑種だが、アメショーの血が入っていると思っている。
ふてぶてしさが身上の甘え上手。
推定5歳か6歳の頃、今の飼い主宅に上がり込み飼い猫に。それ以前は不明だが、数百メートル離れた公園にいたとの不確かな情報。おととしの暮れ、孫娘のようなキジ白猫チョビが弟子入り。
世の中の動きに敏感なものの、とくに行動はしない。

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