こんにちは。ボードゲームの企画・販売・講演などを行なっているツムラクリエイション(福岡市)の津村修二です。今回は、年末年始に家族で遊べるオススメのボードゲームを2点紹介します。
さくらの大冒険(つみきや)
はじめに、私が勤務するつみきやのオリジナルボードゲーム「さくらの大冒険」を紹介します。 長老の家で黄金バナナの伝説を知ったサルのさくら。世界に散らばる七つの宝石を集めると空から降ってくるという黄金バナナを求め、さくらは仲間と冒険の旅へ船出します。しかし、恐ろしい海賊モンキーXも黄金バナナを狙っています。黄金バナナを手に入れるのはさくらかモンキーXか!? 全員で知恵を出し合いながら進める協力ゲームです。
誰が勝ち、負けというわけではなく、参加者全員に勝敗がつくので、普段はケンカしてしまう兄弟も力を合わせて仲良く遊ぶことができます。ルールがシンプルで、説明書もマンガ仕様になっているので、お子さんにも分かりやすいです。年末年始に笑いあふれる、家族団らんの楽しい時間が生まれることでしょう。 ゲームデザインは私(津村修二)、イラストとマンガはイラストレーターの大野智湖さんが担当。 【概要】プレイ人数:2~6人用 対象年齢:6才以上 プレイ時間:10分 本体3,600円+税 ※「つみきや」(イムズ6階)で販売中
ディクシット (Libellud 日本語版製作:ホビージャパン)
続いては84枚のイラストを使ったフランス生まれのコミュニケーションカードゲーム「DiXit(ディクシット)」。 プレイヤーの一人が語り部となって、手札として配られた6枚のうち1枚にタイトル(題名)を付けます。語り部以外のプレイヤーもそれに見合うものを各自の手札から1枚選び、裏向きに出します。全員のカードが出そろったらシャッフルし、順に表向きにします。そして、語り部以外のプレイヤーは語り部が出したカードがどれかを投票札で予想します。 もし全員が正解、もしくは不正解の場合、語り部に点数は入りません。それ以外の場合は、語り部と正解したプレイヤーに点数が入ります。 つまり、語り部は分かりやす過ぎず、難し過ぎない適当なタイトルを付けることが高得点を目指すためのカギになります。こうして語り部を順番に回し、最終的に最も得点の高いプレイヤーの勝ち。
このゲームは1人1人の詩的な感性の違いを楽しんだり、想像したり。新しい遊びの発明のように思います。語り部はその絵からどんなタイトルを付けるか、たくさんの想像を膨らませますし、語り部以外もそのタイトルを聞いて手持ちの絵からどんな想像ができるかを考えます。 何度か遊ぶうちにその人がどんなタイトルを付けるか、どんな感性を持っているかが、次第に分かってきます。そういう意味では相手について想像するということにも繋がり、小さなことにも気付ける繊細な感性を高められる、すばらしいゲームだと思います。退屈する時間が少ない、とても面白いゲームです。 【概要】プレイ人数:3~6人用 対象年齢:8才以上 プレイ時間:30分 本体4,500円+税 ※「つみきや」(イムズ6階)で販売中
さて、2017年6月からボードゲームの新しい価値や魅力を発信する連載「BOARD GAME NOUVEAU(ボードゲームヌーヴォー)」を月1回のペースで続けてきましたが、今回の26回目の記事をもちまして、定期的な形での連載は終了させていただきます。これまで楽しみに読んでいただいた皆さん、ありがとうございました。この連載がボードゲームのすばらしさを知るきっかけとして少しでも役に立てたのならうれしいです。 連載が終了しても、ボードゲームクリエイターとしてボードゲームに関わる活動は続けていきますし、「つみきや」でも勤務をしていますので、ボードゲームのことで何かご質問などありましたら、「ツムラクリエイション」へ問い合わせいただくか、「つみきや」までお越しください。
※この記事は2019年12月の情報です