「魔の2歳児」「悪魔の3歳児」と、子どものイヤイヤ期にまつわる呼び名は、怖いものばかり。 私も、いつ息子にイヤイヤ期が来るんだろう…と不安で仕方ありませんでした。
2歳になったらイヤイヤ期に?!
わが家の息子はもうすぐ3歳半。生まれたばかりの頃から、周りの先輩ママたちに
「男の子のイヤイヤ期は大変だよ」と聞かされていました。
「男の子は力も強いからね。泣いて暴れだしたら、もう気が済むまでやらせておくしかなかったわ」なんてエピソードの後に
「今となっては笑い話だけどね」と言われても、まったく笑えません。それ、私にとっては待ち受ける未来なんです。
「息子がイヤイヤ期を迎えたら、一体どうなるんだろう」と、ずっと憂鬱(ゆううつ)で仕方ありませんでした。息子のイヤイヤ期にビクビクしている私は、ちょっとした言葉にも敏感になってしまいました。息子が1歳半の頃です。息子はまだ言葉がおぼつかない時期でしたが、おやつを出すと「イヤ!」、保育園の準備をしていると「行かない!」と、時折ささやかな自己主張をするように。
「お! ついにイヤイヤ期が来たか!?」と身構える私。しかし、イヤと言いつつおやつも結局食べますし、保育園に着けば喜んで子どもたちの輪に入って行きます。対応に苦慮するというほどではなく、「思ったより大変じゃないから、これはイヤイヤ期じゃないのかな?」と戸惑いつつ過ごしていました。 そして息子が2歳になった頃、ママ友さん同士で「イヤイヤ期はどう?」といった話題が出るようになりました。
息子のイヤイヤ期はいつ?
「散歩の帰りに、今日はこの道を通る、次はこっちに行く、と言って聞かず、近所の公園から帰るのに2時間かかった」
「保育園に着いても自転車から降りないと言い張り、保育園に着いてから中に入るまで30分かかった」 などなど、ママ友さんからは、息子とは比べものにならないエピソードの数々が出てくるではありませんか。
想像するだけでめまいがしそうな状況を「私が想像していたイヤイヤ期だ…! これがいつか私の身にも降りかかるんだ! どうしよう!」と自分に置き換えて、落ち込む私。さらに憂鬱になります。
しかし、息子は相変わらず。かんしゃくを起こすときもありますが、何度も言い聞かせたり、少し放っておいたりすれば、機嫌を直してまた遊び出します。「言うことを聞かないけど、手に負えないほどでもない」「もしかしたら今がイヤイヤ期だけど、息子はラクなタイプなのかも」「もう分からない…どうなったらイヤイヤ期なのか、誰か定義してほしい」と混乱してしまうことも。
そして現在、息子は3歳3カ月になりました。自己主張は前より強いですが、好きなことと嫌いなこと、やりたいこととやりたくないことがあるのは大人も同じだし…といった程度です。
イヤイヤ期は個人差が大きく、どれくらい大変なのか、いつ始まっていつ終わるのかは子どもによって大きく違うといいます。一般的にはイヤイヤ期が終わる子も多い年齢なのですが「今からとんでもないイヤイヤ期が始まったらどうしよう」といまだに怯えている私でした。