専門医がアドバイス「大腸がん」 さかい内科・内視鏡クリニック 酒井拓先生

 近年、食の欧米化などに伴い、大腸がんと診断される日本人が増えています。さかい内科・内視鏡クリニックの脳神経外科専門医、酒井拓先生に詳しい話を聞きました。

出典:西日本新聞

[消化器内視鏡専門医]さかい内科・内視鏡クリニック 酒井拓 先生

 川崎医科大学卒業。「先生に相談してよかった」と安心してもらえるよう、分かりやすく丁寧な説明を心がけている。2019年、「さかい内科・内視鏡クリニック」を開業。日本内科学会総合内科専門医。日本消化器病学会専門医。日本糖尿病学会所属。

出典:西日本新聞
目次

40 代から増加する大腸がん。 大切なのは、早期に発見し 早期に治療すること

定期的な内視鏡検査で 早期発見・早期治療を!

 近年、食の欧米化などに伴い、大腸がんと診断される日本人が増えています。男性では胃がん、肺がんに次いで3番目、女性は乳がんに次いで2番目に多いがんで、40代から増加し始めるのが特徴です。  早期の段階では自覚症状がほとんどないため、症状が出たときはある程度進行している可能性が高くなります。そうならないためには、大腸カメラ(内視鏡)が有効です。会社の健康診断などの場合、大腸がん検診は便潜血検査が多いですが、出血を伴わないポリープや早期がんは検出されないこともあるので、完璧な検査とは言えません。その点大腸カメラは、ポリープが小さい状態や早期がんの段階で見つけることができるので、早期発見には最もふさわしい検査の一つと言えます。  大腸内視鏡検査を受けるタイミングとしては、大腸がんになる人が増え始める40歳を目安に考えていただければと思います。

出典:西日本新聞

内視鏡検査から治療まで 1日で済むケースも

 がんは、今や2人に1人がかかると言われています。当院で内視鏡検査を受けられる方の中には、身内や友人が大腸がんと診断されたという方も少なくありません。  内視鏡というと大がかりなイメージを持たれる方も多いですが、軽度のものであればその日のうちにお腹を切らずに内視鏡で治すことができます。逆に、発見が遅ければ治療が長引いたり、転移の可能性も高まったりします。  当院では安心して受けていただけるように、検査時に鎮静剤(眠くなる薬)の利用を推奨しています。少しでも抵抗感なく定期的に受けていただける環境づくりが、専門医として大切だと考えています。他に、大腸がんの予防策としては、生活習慣の一次予防が重要で、野菜などの高繊維食を多く摂取することが有効です。当院では、内視鏡検査以外に一次予防としての食事指導や運動指導も行っています。お気軽にご相談ください。

さかい内科・内視鏡クリニック

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

「こんなとき、だれに相談すればいい?」
気になる病気や症例を専門医がアドバイスします。

目次