「4月生まれの子どもは勝ち組なの!」保育士でもある義母のドン引き発言

みなさんはお子様の誕生月を気にしたことはありますか? あまり気にしない方が多いのではないでしょうか。そんななか、私の義母は驚くほど4月生まれびいきの発言ばかり。そんな義母にうんざりしたエピソードをお話します。

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4月生まれを大絶賛する義母

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 わが家の息子2人は、どちらも4月生まれ。2歳差で成長具合も同じような感じなので、洋服がまるまる使い回しできてとてもお得! しかし特に狙ったわけではなく、自然に任せていたらたまたま4月になりました。

 早生まれの子と比べると、幼稚園に行くまでに1年差があるんだなぁと思うくらいで、他は特に気にしていませんでした。長男に続き、次男まで4月に生まれた頃から、何かにつけて義母が
 「4月生まれでよかった!」と言ってきます。

 幼稚園に行くまでのトイトレの期間に猶予もあるし、そう言われるとよかったかも? とは思いましたが、義母の『4月生まれびいき』は私の想像の域を超えていたのです。

 ある日電話をしていたところ、またしても“4月生まれ”の話に。
 「長男くん、次男くんは心が穏やかに育つよ! 4月だからね」と義母。思わず
 「関係あります?」と口にしてしまいました!

 ぽかぽか暖かいイメージの春ですが、生まれた季節で性格が変わるなんて初耳。
 義母理論によると、夏生まれは性格がキツく、秋生まれは暗く、冬生まれは心が冷たいんだそう。まるで血液型占いのように春夏秋冬で性格を決めつけ、しかも春以外はマイナスなことを言う義母に、驚いてしまいました。
 「はぁ、そうなんですね」と話半分で聞いていると、更にとんでもないことを言いだしたのです。

同じ保育士として思うこと

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 「4月生まれは勝ち組なの!」ポカンとする私に、義母は続けます。
 「保育園でも劇の主役は4月か5月生まれを選ぶ!」
 「リレーの選手も4月生まれにする! 実際に競走させなくても4月生まれに任せちゃうよ! 間違いないからね」
 「しっかりしていて手がかからないから、先生から可愛がられるのも4月生まれ!」

 「だから4月生まれが正解!」興奮気味に話す義母に私はドン引き。だって、義母の職業は“保育士”なんです。
 私も保育士ですが、劇の主役やリレーの選手を4月生まれ優先で選ぶ先生なんて見たことがありません! しっかりしていて手がかからない子をひいきして可愛がるなんてこともありえません。

 義母としても、同業者としても嫌悪感を抱かずにはいられませんでした…。嫌な気持ちのまま電話を終え、ふと思い出しました。義母自身も4月生まれなのです! 「だから4月生まれびいきがすごいのか…」と納得。

愛する息子からのお叱り

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 ある日のビデオ電話で、義母お得意の息子(私の夫)自慢が始まったときのこと。既に聞き飽きている私は、話半分で聞こうと思ったのですが…
 「(夫)は足が速くて保育園からずっとリレーの選手だったわ!」
 「え! 9月生まれなのにリレーの選手になれたんですか!」つい、口からツッコミが出てしまいました!

 何も知らない夫が言います。
 「え? 9月生まれとか関係なくない?」
 「え、でもリレーの選手は4月生まれの子ってお義母さん言ってましたよね?」義母が固まります。

 夫が驚いたように
 「生まれ月なんて関係ないよ。今年は選手になれなくて『来年はなりたい!』って頑張る子もいるじゃん」と言うと、義母は
 「でも… 4月生まれの子は発達が早いから、選んでおけば間違いないのよ…」とあたふた。

 「あと、しっかりしていて手がかからないから、先生から可愛がられるんでしたっけ」私がチラッというと、夫は
 「母さん何言ってるの!?」とバッサリ。
 「4月生まれはお利口で… 実際、手のかからない子ばかりなの…」と続ける義母に、夫は言いました。

 「保育士がそんなこと言っちゃだめだよ。自分が4月生まれだからってさ」私が思っていたことを全て言ってくれた夫に、心の中で拍手! 義母は大好きな息子に否定され、シュンとしていたのでした。
 
 4月生まれと3月生まれには一年近い差があり、発達にも個人差があります。できること、できないことが違って当たり前なのにも関わらず、こんな考え方の義母にドン引きでした。でもこの一件以降、あからさまにひいきする発言はしなくなった義母です(笑)。

(ファンファン福岡公式ライター/さとう なつこ)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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