<価値観が違う義両親>結婚式会場は義実家の近くで! 引き出物も一緒に選ぶって? 

30歳を超え、ようやく出会えた運命の人。プロポーズをしてもらい、ウキウキで義実家へと挨拶に行くと、「結婚式は義実家の近くで」「引き出物は一緒に選びに行くわ」と。あれ!? 誰の結婚式なだろう…。みなさんは結婚して考え方、価値観の違いに驚いたことはありますか?

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結婚が決まり義実家へ

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 私は20代まで保育士として働いていました。職場の人間関係にも恵まれ、やりがいもあり、夢中になっていました。そして、気が付くと30歳。周りは結婚・出産ラッシュを一通り終えていました。

 そこで、必死に婚活をし、素敵な彼氏を見つけることができました。共に同じ地方都市で一人暮らしをし、家も近所。価値観も合い特にケンカすることもなく付き合いプロポーズを受け、結婚することになりました。

 義実家は広い日本家屋、立派な仏壇、話を聞いていくと近くには畑や山も持っているとのこと。実家がマンションの私には無縁の物ばかりで、何となく嫌な予感がしました。結婚の挨拶の前に一度、義実家にお邪魔したことがあったのですが、その時には“お客さん”ということで客間に通され、軽く挨拶をしたのみでした。トイレもお客さん用のものが別にあり、日本家屋の独特の間取りに驚いたのを覚えています。
 
 車で1時間ほどの山間のある義実家へ挨拶に向かいました。
 「○○(夫)もついに結婚か!」と、とても温かく迎えていただき、義両親の居住スペースへと初めて足を踏み入れました。緊張している私に義母は笑顔で
 「これからよろしくね」と言ってくださり少し安心しました。

張り切る義両親

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 挨拶も早々に済ませると義両親はメモ帳を持って来ました。
 「結婚式はどうするんだ?」と聞かれ「海外ウェディングもいいよね~。地方都市のおしゃれなレストランウェディングも素敵!」と思っていた私たち。それを言う間もなく
 「親戚や近所の人も多いから、式場は○○市(義実家の近所)だな」と義父。親戚の名前がズラッと書かれた名簿が見えました。

 「えっ! わざわざこんな田舎で…」と呆気にとられる私たち。夫もそんな提案が来るとは思っていなかったようでした。私たちの結婚式への参列者の8割が地方都市在住。わざわざ山間の隣県まで呼ぶことは考えてもいませんでした。何よりも親戚や近所の人優先の考えは今までの私にはなかったので驚きました。
 
 どうしても地方都市で結婚式を挙げたかった私たちは第一希望のおしゃれなレストランウェディングをあきらめ、駅から近く、義実家近くまでシャトルバスを出してくれる結婚式場に決めました。そして、夫側の引き出物はもちろん義両親が決めていました…。

 私は結婚式では両親はもちろん、友人や職場でお世話になっている方たちと一緒にお祝いをし、日ごろの感謝を伝え、楽しんでもらいたいと思っていました。義両親は家族、親戚、近所の方へのお披露目が何より大切だと考えていることに驚きました。

義実家との付き合いは適度な距離で!

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 式を終え、初めて義実家に行くと、玄関に入るなり、義母から笑顔で
 「これからは『おかえり』だね」と言われ、一瞬固まってしまいました。「えっ…! 嫁に来たからってこと? 私の“実家”ってここなの?」とモヤモヤが止まりませんでした。

 その後も義実家を訪れる度に、家の話や土地の話が出ますが、よくわからないような振りをして笑顔で聞き流しています。今は話題の中心は孫になることが多いので、具体的に後を継ぐような話は出ていません。

 結婚したら、新たな家庭を築いてどんな明るい未来が待っているのだろう! と胸をときめかせていました。しかし、現実にはお互いの今まで暮らしてきた環境にかなり左右されるのだということを知りました。
 
 夫に「長男で後継ぎ」という意識が低いことがせめてもの救いです。しかし、なんだかんだ義両親に優しい夫が「親のために…」と同居という究極の選択を提案しないかとヒヤヒヤしながら見ています。このまま義実家とは適度な距離を保ちながら、おだやかに、日々が流れていくことを切に願っています。

(ファンファン福岡公式ライター/加藤 麻衣子)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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