全国でも珍しい、ほうじ茶の専門店「ほうじ茶屋 tumugu」(福岡市南区)。いろんな種類のほうじ茶や、ほうじ茶を使ったソフトラテがあると聞いて、行ってきました。
ここ数年、ちまたにほうじ茶のアイスクリームや菓子、ドリンクが続々と登場し、ほうじ茶の魅力を再発見している人も多いのでは? そんな中、福岡市南区那の川にほうじ茶専門店があると聞いて訪ねてみました。 店名の “tumugu(つむぐ)” について、「農家と店とお客さんの縁を紡(つむ)ぐという意味で名付けました」と話すのは広報担当の大津菜紀さん。 「ほうじ茶の魅力を広く伝えたい、もっとほうじ茶を身近に感じてほしい」そんな思いから2018年8月に通販サイトをスタートし、翌9月にアンテナショップをオープンしたといいます。
同店では、テークアウトもイートインも、全ての種類のほうじ茶をストレート(200円)、ラテ(ホット 380円)の2種類の飲み方で楽しむことができます。「八女ほうじ茶ソフトクリーム」も幅広い世代に人気があるそうです。 「八女ほうじ茶ソフトラテ」をオーダーしてみました。ラテとソフトクリームの両方が味わえる良いとこどりのメニューです。 まずソフトクリームをいただくと、なんて美味! 濃いほうじ茶の香ばしさと熊本県阿蘇産の牛乳のミルキーさが口の中に広がります。甘さは控えめで、焙煎(ばいせん)したほうじ茶本来の味わいもしっかり堪能できます。ラテも味わい深く、ミルクフォームた~っぷりなのもうれしいポイントです。
ほうじ茶については、「農家さんと私たちと、いろんなアイデアを出し合ってオリジナルシリーズが生まれました」と大津さん。ほうじ茶と他の茶葉、果実や穀物、植物などをブレンドした同シリーズは全部で14種類あります。
カウンターにはほうじ茶がポットに入って並んでいて、無料で試飲できるので、それぞれを飲んでみることにしました! 「今日はどんな気分ですか?」と大津さん。リフレッシュしたいと言うと「レモングラスほうじ茶」をすすめられました。爽やかな飲み心地で、新感覚のハーブティーといった感じです。
人気は、マイルドな「抹茶茎ほうじ茶」や、ショウガのスッキリ感が特徴の「生姜(しょうが)ほうじ茶」とか。飲んでみて、なるほど納得。毎日飲んだとしても飽きのこないような味わいです。 シソ好きの私は「青じそ玄米ほうじ茶」「赤じそほうじ茶」がさっぱりしていて印象的でした。アイスだと、一層どんどん飲めそうです。チャイに似た「和スパイシーほうじ茶」を牛乳と煮立てて”おうちチャイ”を作ってみるのもいいかもしれません。
同店では、九州各地の生産者をリサーチし、ほうじ茶への熱意あふれる4人と提携を結びました。定番のほうじ茶シリーズでは、4生産者それぞれの茶葉を、飲み比べることができます。 「牛島さんのほうじ茶」(福岡県八女市)は、品のいい甘さ。「太田さんのほうじ茶」(佐賀県嬉野市)は、バランスが良くすっきり。「天野さんのほうじ茶」(熊本県水俣市)は、コクがあり力強い味わい。「宮﨑さんのほうじ茶」(宮崎県五ヶ瀬町)は、紅茶のような風味。同じほうじ茶でも味が違ってびっくり!
季節限定の「オリジナルシリーズ」も好評です。2018年の秋はキンモクセイの花をブレンドした「金木犀(キンモクセイ)ほうじ茶」が人気だったとか。 この春の人気は「桜ほうじ茶」です。長野県産の糖漬けされた桜の葉がブレンドされて、飲むと煎(い)った茶葉の香ばしさ&桜の香りがふ~んわり♪ 初体験の味です!春らしいパッケージもかわいくて買ってしまいました。同商品は在庫がなくなり次第、販売終了するそうです。
さらに「茶葉を売るだけでなく、生産者のことも伝えたくて冊子を作り始めたんですよ」と大津さん。この冊子には、ほうじ茶にまつわる記事や情報が盛りだくさん。茶畑や生産者の様子もよく分かります。 通販サイトで購入した人に同封していて、読んだ人の中には興味を持って直接、生産者さんを訪ねる人もいるそうです。
製法や産地を教わったり、お茶作りの背景を知れたり、ちょっとだけほうじ茶について詳しくなれた気がします。 試飲して気になったブレンドを少しずつ買ってみました。その日の気分に合わせてチョイスして飲むことで、いつもの毎日にささやかな楽しみができそうです♪
ほうじ茶屋 tumugu
住所:福岡市南区那の川1-23-24 電話:092-406-7326 営業:10:00~19:00 無休