こんにちは。看護師・アロマセラピスト 緑です。 3月。卒業や異動という変化の多い時期ですね。 春がもうすぐそこまできているけれど、寒さも残る不安定な頃。 なんとなく不安や寂しさの混じった、落ち着かない感じ。。
そんな時にオススメな香りをご紹介します。 サンダルウッド。落ち着きのある、まったりとした深い木の香りが特徴的です。
深いリラックス作用があり、瞑想や睡眠時にオススメの精油です。不安、緊張、精神的なダメージを受けた時に、サンダルウッドの香りが気持ちを落ち着かせてくれます。 サンダルウッドは、半寄生性の常緑樹です。インドでは、古くから寺院での瞑想時の薫香や、儀式などでも使われてきました。かつては、家具の材料や建材としても利用されましたが、伐採により枯渇危惧種の植物となってしまいました。現在、インド政府は1本伐採したら1本植樹するよう法律で義務付けています。
精油は、樹齢60年程度の成熟した木の中心部分(心材)から抽出されます。 インド・マイソール産の精油が高品質とされていますが、オーストラリアやニュージーランド産の精油も増えてきました。 最近では、中国産の樹齢30年未満の若い木で生産されるものもありますが、やはり香りが全然ちがうようです。 ここ数年で価格もだいぶ上がっていますが、がんばってインド産を買い続けたい。。 日本では「白檀」と言われ、香道の世界ではなくてはならない香りです。 実家の箪笥に白檀の扇子なんて眠っていませんか?貴重品かも!?
定着性の高い香りで、香水産業においても重要な原料の1つです。香水の一番最後まで残るラストノート(ベースノート)として使われます。多くの精油が使用期限が1年とされる中、サンダルウッドは年月を重ねるほどに香りが熟成されていきます。 私の家には、少しずつ残した年代物のサンダルウッドの瓶がいくつかあります。香りが徐々に変化していくのが楽しい♪オリジナルの香水を作る時に大活躍してくれる、私の宝物です。
アロマセラピーを学び始め、サンダルウッドを使おうとした時のこと。なかなか精油が落ちてこないので、思わずブンブンと瓶を振ってしまいました。すると、それを見ていたアロマの先生が「緑さん、サンダルウッドは気が熟したら出てきますよ。精油が落ちてくるのを待つこの時間も、アロマセラピーだと思って楽しんで。」続けて「看護師さんはテキパキしてるからか、つい振っちゃう人が多いみたい」とニッコリされました。・・・せっかちですみません。 病院などでアロマの講義をさせてもらっている今。私が「急に滴下することがあるから、そっと傾けて。振らないでください…ね?」と言っているそばから、看護師さんたちはじゃんじゃん振っています。無意識に振っちゃうんでしょうね。「ぎゃ!出過ぎた!!」なんて聞こえてきます。 瓶のドロッパーの具合や、精油の種類によっては急にポタポタっと落ちてくることもあるんです。瓶を振ると、ボタボタっ!と落ちすぎるので注意してくださいね。そーっと丁寧に、精油の気が熟すのを待ちましょう(笑)
自分をゆっくりと見つめなおしたい時にもオススメです。うつ状態の方は、かえって気持ちが落ち込む可能性がありますので、使用は避けたほうが無難です。
殺菌消毒作用・抗炎症作用、血液の循環を促す作用などがあるので、膀胱炎などの泌尿器系の感染症や、呼吸器系の炎症や痰、喉の傷みにも効果的です。乾燥肌の保湿、肌の炎症・肌荒れを鎮静し、肌をやわらかくして潤すのも得意です。手作り化粧水やフェイシャルマッサージオイルにもオススメです。 つい最近、退院した患者さんや異動される方から、続けてお手紙をいただきました。手紙を書くって、きちんとした大人の印象があります。自分のために時間をかけてくれたことをうれしくありがたく感じました。私もサンダルウッドの香りをのせて、お返事を書こうと思います。(香りが長持ちするし、大人な香りで一石二鳥!?)
(サンダルウッド精油には、通経作用のある成分が含まれますので、妊娠中は避けましょう。また、うつ症状などのある場合、かえって気持ちが落ち込むことも考えられます。ご注意ください。) 【次回は4月3日に更新予定です】