こんにちは。看護師・アロマセラピスト 緑です。 いつの間にか10月に突入してしまい、今年もあと3ヶ月…。 通勤電車の高校生たちの衣替えに、しみじみ思う今日この頃です。 そんなわけで、今回は秋に相応しい?精油をご紹介します。
そんなわけで、今回は秋に相応しい?精油をご紹介します。 シルバーウィークに久しぶりに祖母の家に泊まった時のこと。 こっそり着物や帯を物色しようと、奥の部屋の襖をえいっと開けた瞬間、、、湿りこもった匂いがしました。 おぅ。。 ひっそりとしたこの空間を守るかのように漂う空気が、突如侵入した私を包み込んだ気がしました。 って単に、若干の後ろめたさと、少しカビくさかっただけですが(笑) …あれ?この気配、なんかの精油に似ている。 なんだっけ、この匂い。。 ああ、そうかパチュリだ!
パチュリ。 シソ科の植物ですが、あまり聞いたことがないのでは? 私はアロマセラピーを学んでから初めて知りました。 同じシソ科でも、ミントなどとは、全く違う土っぽい香り。 深みのある甘さ、土のよう 雨上がりの、濡れた、 古い着物、箪笥の中 などと表現されています。 人によってはカビくさいと表現することも(笑) なんとも言葉で表現するのが難しい、複雑で奥深い香り。 個人的には、墨を連想させながらも、ほんのり甘い。 どこか懐かしい落ちつく香りだと感じています。
好みのわかれる香りだと言われています。 パチュリ初心者にはいまいちなのですが、嗅ぎなれてくると、徐々に惹かれる傾向があるようです。 私も、いつの間にかパチュリの虜になっていました。 パチュリの精油は、収穫した若い葉を数日間発酵させてから蒸留し、抽出します。
赤ワインのように時間と共に香りが熟成され、質が向上するという数少ない精油です。 サンダルウッド同様、琥珀色でややトロリとしています。
香りの特性から、オリエンタル系の香水の原料としても広く使われています。 パチュリをベースにした香水、男性向けのものも多いです。 インドでは防虫剤としても使われています。 シルクやカシミヤ商品などを輸出する際、パチュリの乾燥させた葉を用いていた歴史があります。 高貴な布からエキゾチックな香りが漂うので、輸入されたヨーロッパでは、パチュリの香り=高級というイメージが定着したそうです。 東洋では昔から医療の分野で利用され、特に蛇の毒の解毒剤として用いられていました。 東洋での歴史は古く「Patchouli」は、インドのタミール語で「緑の葉」を意味するそうです。 和名は「かっ香」と言い、仏教では仏典にも出てくる重要な香りです。 白檀や沈香のように、お香や線香の調合にも使用されています。
パチュリの香りは、鎮静作用があり、メンタル効果が優れていると言われています。 心に客観性を持たせ、落ち着きを与えてくれます。 迷いがある時や、眠る時にこの香りと共に過ごすと、不思議と心が安定してくるでしょう。 考えすぎたり、気を使って疲れる人におすすめです。 高濃度で使用しすぎると、神経を興奮させることがあるようなのでご注意くださいね。 主要成分の「パチュロール」には、皮膚組織を再生する働きがあります。
ひび割れた肌をやわらかくするので、スキンケアにもよく使用されます。 ストレスによる過剰な食欲を抑制する働きがあり、ダイエットを応援してくれます! うっ滞除去・血行促進作用があるので、冷え性やむくみを改善にも有効です。 セルライトの解消にも役立つでしょう。 月経の悩みをやわらげる効果もあると言われています。 精油はメーカーによって、香りや成分含有率に違いがあります。 パチュリを購入する際は、「パチュロール」の含有率が30%以上のものを選ぶとよいです。 どの精油にも言えますが、できればいくつかのメーカーの香りを嗅ぎ比べて、好きなものを選んでいただきたいです。 涼しくなってきた夜、パチュリの香りをお供に。 この深みのある、どこか懐かしいような香りについて、自分なりの表現キーワードを考えるのも楽しいかも。(パチュリは妊娠中の方にはおすすめできません。 多量の使用は神経を刺激する可能性があります。)