子どもの風邪、何を食べさせるべき|管理栄養士が解説

風邪は、最も多く経験する疾患のひとつです。特に小さい子どもがいるようなご家庭では、いつも誰かしら風邪をひいているというようなご家庭も多いのではないでしょうか。今回は子どもが風邪をひいてしまったときの食事について、熱がある、喉が痛い、鼻水が出るなどの症状別で、2人の子どもを育てる管理栄養士がわかりやすく解説します。さらに風邪の予防策4選まで紹介!

目次

症状別! 風邪の食事について

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一般的に風邪をひいた際には、身体は回復のためのエネルギーを必要とします。症状に応じて適切な食事を選ぶことで、身体の回復をサポートすることができます。しかし、風邪の症状は多岐にわたり、その原因となるウイルスの種類や、感染した人の体調や免疫力によっても異なることがあります。発熱やのどの痛み、くしゃみ、鼻水や鼻づまり、咳、全身のだるさや筋肉痛、関節痛、食欲不振などです。ここでは、代表的な症状での食事について解説していきます。

発熱時

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発熱は、身体がウイルスや細菌と戦っているサイン。この時、身体は免疫反応を強化して病原体を排除するためのエネルギーを必要とします。 

例えば、お粥やうどん、ゼリー、ヨーグルトなどは、消化が容易で、胃腸に負担をかけにくいです。また発熱は、体内の水分を失わせてしまうため、脱水を予防するための水分摂取がとても大切。白湯やお茶など、熱すぎず冷たすぎない温度で積極的に摂取することがいいでしょう。

発熱時の身体

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消化に多くのエネルギーを割くことができません。発熱時の適切な食事内容は、消化が良く、栄養価の高い食事を選ぶこと。発熱時の身体は、免疫機能を活性化させるためにビタミンやミネラルが必要です。オレンジやキウイなどの果物、さつまいもやカボチャなどの野菜が適しています。 

注意点は脂質や糖分の摂取は控えめにすること。脂質や糖分は消化に時間がかかり、胃腸に負担をかける可能性があります。また、糖分は体の炎症を増悪させる可能性もあるため、注意が必要です。

発熱時の食事の注意点

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食欲が落ちているときには、無理に食べさせないようにしましょう。このような場合の水分補給としては、経口補水液やスポーツドリンクなどがおすすめ。体液の組成に近いため、身体にとって吸収しやすく水分・ミネラル補給をすることができます。

のどの痛みや咳

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のどの痛みや咳には、のどに刺激を与えない食事を選ぶことが重要です。のどの痛みがある場合、硬い、辛い、熱すぎる、冷たすぎる食べ物や飲み物は避けるといいでしょう。例えば、お粥、うどん、プリン、ヨーグルトなど。さらにはちみつには、喉の炎症を抑える作用があるため、ヨーグルトにかけるなどするとよりよいでしょう。 

他にも緑茶は、緑茶カテキンというポリフェノールが関与し、のどの痛みや咳を和らげる効果が期待できます。さらに生姜やハーブティーは身体を温めるとともに、抗酸化作用や抗炎症作用があるため、体の回復をサポートしてくれるためおすすめです。 

ビタミンCは、免疫機能をサポートしてくれる効果が期待できるため、のどの痛みや咳があるときに積極的に摂取したいビタミン。柑橘類、ブロッコリー、キウイ、赤ピーマンなどにビタミンCが豊富に含まれているため、食事に取り入れましょう。 

のどの痛みや咳があるときの注意点は、刺激物を避けること。カフェイン、アルコール、タバコ、スパイスなどは、のどや気管を刺激する可能性があります。のどの痛みや咳があるときには、これらの摂取を控えましょう。

鼻水や鼻づまり

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鼻水や鼻づまりの症状がある時には免疫力を上げたり鼻の症状を和らげるための食事をとりましょう 

ビタミンCやビタミンE、β-カロテンを豊富に含む食材は、体内の抗酸化作用を高め、炎症の抑制に効果が期待できる栄養素です。オレンジ、ブルーベリー、キウイ、ほうれん草、カボチャなどの食材を積極的に摂取しましょう。野菜であれば、おかゆやうどんに混ぜてもおいしいです。 

また鼻水や鼻づまりの原因となる炎症を抑えるためには、オメガ-3脂肪酸が有効といわれています。オメガ-3脂肪酸を多く含む食品は、さばやいわしなどの青魚や亜麻仁油、クルミなどです。 

他にも十分な水分摂取は、粘膜を潤わせることで、鼻の症状を和らげる効果が期待できます。温かいお茶やスープは、粘膜の保湿に有効であり、さらに身体を温める効果も期待できます。 

アルコールやカフェイン、スパイシーな食物の過度な摂取は、鼻の症状を悪化させる可能性があるので控えるようにしましょう。

風邪を予防するための予防策4選

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毎日を健やかに過ごすためにも、日々の予防が大切です。ここからは、風邪を予防するための予防策4選を紹介します。

手洗いうがい

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手洗いうがいは、風邪の予防に非常に効果的な方法。風邪の原因となるウイルスや細菌は、人と人との接触や物を介して伝播します。私たちが日常で触れるものであるドアノブやエスカレーターの手すり、電車のつり革などに、感染者が触れた後のウイルスや細菌が残留していることがあります。これらを手で触れ、その後顔や口、目、鼻を触ることで、ウイルスや細菌は体内に侵入し感染の原因となります。手洗いは、このようなウイルスや細菌を手から洗い流すことで、感染リスクを軽減させる役割を果たします。特に、石鹸を使用し、水でしっかりと手を洗うことが推奨されています。 

一方、うがいは、口やのどに付着したウイルスや細菌を洗い流し、感染を防ぐ役割を持っています。そのため、手洗いうがいを日常的に行うことで、風邪ウイルスや細菌の体内への侵入を防ぎ、風邪の予防に効果が期待できます。毎日の習慣にしましょう。

適切な休息

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適切な休息は、風邪の予防に欠かせません。身体の免疫機能の維持と回復に関連しているためです。身体が休息と睡眠を十分に取ることで、免疫系は最適な状態で動作し、外部からのウイルスや細菌の侵入に対して効果的に対抗することができます。過度のストレスや睡眠不足は、免疫機能を低下させるといわれています。このような状態で風邪ウイルスにさらされると、体は感染に対して適切に対応することが難しくなり、風邪を引きやすくなります。そのため、睡眠はもちろん、日々のストレスの発散をお子さんに合わせてとらせてあげることが大切です。

バランスの取れた食事や水分摂取

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バランスの取れた食事は、身体の健康を維持し、風邪や感染症から身を守ってくれます。栄養素の中でも特にビタミンやミネラルは、免疫システムの機能をサポートし、病原体から体を守る役割を果たします。また水分摂取も、身体の機能を正常に保つために欠かせません。水分は、体内の有害物質を排出する役割を持ち、細胞や組織の健康を保ちます。十分な水分が体内に供給されることで、粘膜が湿潤を保ち、風邪ウイルスの侵入を阻止するバリア機能を高めるはたらきがあります。バランスの取れた食事と適切な水分摂取は、免疫システムを最適に機能させ、風邪ウイルスや細菌の侵入や増殖を抑えてくれるため、日々しっかり食べられるようにサポートしていきましょう。

適度な運動

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適度な運動は、健康維持や風邪の予防にも大切。運動を行うことで、体内の血流が増加し、これにより免疫細胞が体全体を巡る速度も向上します。また、運動はストレスの低減にも効果的です。さらに、運動による発汗は、体内の老廃物や有害物質の排出を助け、体をデトックスする役割も果たします。そのため、体調の良い時は心地よい程度の運動も心がけて生活するのがおすすめです。

水分補給を基本に、症状別に食事内容を変えて対応しよう

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風邪は脱水が起きやすい病気なため、どんな症状であっても基本は脱水が起きないように水分をしっかりとることが大切です。症状によって食事の内容も少しずつ変わってくるため、症状別で食事内容を変えていきましょう。

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

2019年1月に設立したフードコーディネーターと管理栄養士が在籍する料理研究家の会社。レシピの企画・開発から撮影、スタイリング、栄養計算、商品開発を中心に事業を行う。ミッションは、「好きな人を想う手作り料理で幸せな食卓づくりを。」

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