「違う家に生まれてきたかった…」息子のつぶやきに母ショック! その驚きの理由とは

ある日、次男が「お母さんはどうして僕のお母さんなの?」と聞いてきました。「お母さんが会いたかったからだよ」と答えると満足そうな次男。ところが、その会話を聞いていた長男が「おれは違う家に生まれたかったな…」と発言したのです。

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長男の衝撃的なひと言

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 わが家には小学校2年生の長男、保育園年中の次男がいます。ある日保育園の帰りに、長男と次男と私の3人で歩いていた時のことです。次男が突然
 「ねぇお母さん、お母さんは何でぼくのお母さんなの?」と質問してきました。

 「それはね、お母さんが○○(次男)に会いたいよって神様にお願いしたからだね」と言うと次男は嬉しそうに
 「ぼくもお母さんが大好きだから、神様にお願いしてお母さんのおなかにきたんだよ」と照れながらもニコニコで教えてくれました。

 「ふふふ」と次男と2人で微笑んでいると、隣でこの会話を聞いていた長男がうつむいたまま
 「おれは、違う家に生まれてきたかった…」と。そんな長男の言葉を聞いて
 「え? 私何かした?」「宿題しなくて怒ったから?」「お金ないからオモチャは買いませんって言ったから?」

 走馬灯のように過去の反省が頭をかけめぐります。動揺しながらも
 「ほ、他の家に生まれたかったのかな? な、なんで? どこの家の子になりたかったの?」と長男に質問します。

生まれてきたかった「家庭」の共通点

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 すると長男は
 「Aくんか、Tくんか、Rくんの家に生まれたかった」と。Aくん、Tくん、Rくんと聞いて… そこで私はハッとしました。長男がこの友達の名前を挙げた理由に、思い当たることがあったからです。

 実はこの友達3人の共通点は「人気のゲーム機器を持っている」ことです。子どもに「お母さん嫌い」と言われる理由をもし問われれば、両手で収まらないほど身に覚えがあり「母猛省」以外の言葉は見つかりません。

 しかし長男の「他の家に生まれたかった」理由がお金で買える「モノ」だったことに、ちょっとだけホッとした自分がいたのでした。

長男の夢

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 長男は「お父さん・お母さん」が別の人に変わっても良いと思えるほどに、そのゲーム機器がほしいのです。そして先日小学校の参観日に参加した時の出来事を思い出しました。

 当日は授業で子どもたち全員が、「あったらいいな夢の〇〇」ついて保護者の前で発表するという内容でした。
 〇〇の部分には現実にはないオリジナルの道具や未来の乗り物、便利グッズなどを考えて当てはめます。クラスの友達は「タイムマシン」らしき物や「スモールライト」らしき物について発表しています。

 さながら四次元ポケットの中から出てきそうな道具ばかりです。さて長男はというと…「あったらいいな夢の“ゲーム機器”」というテーマで発表が始まりました。
 「ネコが戦うゲームとか、星の妖精が冒険するゲームがあったら良いなと思います!」と元気に発表しています。

 発表の最中に、クラスの友達が
 「そのゲーム、もうあるよ!」とツッコミを入れても、長男はなんら気にする様子もなく平然としています。友達みんなが持っている人気のゲーム機器が自分の手元に「あったらいいな」と長男は常日頃思っており、ゲーム機器を手に入れることが彼の「夢」なのです。

 そういう理由から授業で「あったらいいな夢の〇〇」というお題が出された時、長男は素直に自分の気持ちを書いたのでした。当日まで長男の発表内容を知らかった私は、他の保護者が大勢いる中で驚くやら恥ずかしいやらで、自分の顔が赤くなっていくのがわかりました。

譲れない母の想い

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 自宅で過ごす時は子どもたちが静かになるので、ついテレビやDVDを長時間見せてしまいます。
 しかし、一度見始めると子どもの意思では簡単に止めることが難しくなってしまいます。いつもは大喜びのお父さんとのお出かけや外遊びでさえも
 「いいや、今は行かない」と口をそろえて言うのです。ましてや
 「テレビの次は勉強!」なんて言おうものなら、目に涙を浮かべて勉強を拒否するようになってしまいました。

 そんな普段の反省もあってわが家ではゲーム機器を買わないことに決めているのです。「ゲーム機器が家にないのは長男のため」母のこの気持ちを長男がいつかわかってくれる日が来ることを信じて…。

(ファンファン福岡公式ライター/ダイワ エノ)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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