娘が小学3年生のときのことです。楽しみにしていた授業参観の直前に担任の先生から、娘の友達トラブルについて電話がありました。相手の保護者に謝罪して欲しいと言われ、ワクワクの気持ちから一気に地獄に突き落とされたような気持ちに…。でも最後には、スカッとする展開が待っていたのです。
楽しみにしていた授業参観と懇談会
コロナ禍の自粛ムードが終わり、娘の小学校でも入学後初めての授業参観と懇談会が行われることになりました。
娘のクラス担任は、学年主任のベテラン教師。授業も面白いと評判だったので、私も仕事を休んで「絶対参加しよう!」と楽しみにしていました。
小学校からの突然の電話
ところが、授業参観が始まるちょうど1時間前。自宅で仕事をしていると、突然学校から電話がありました。
「何か娘にあったのか?」と思って慌てて電話に出ると、担任の先生から思わぬ話があったのです。
「実は私も今朝、連絡帳で知ったのですが…。昨日娘さんがクラスメイトのAさんと掃除の時間にトラブルになったそうです。娘さんの言葉にAさんが深く心を傷めてしまったため、Aさんの保護者から『本日の懇談会後に直接謝罪をして欲しい』と言われているんです」とやや申し訳なさそうに先生が言いました。
どうやら昨日の昼休みに、クラスメイトのAさんが廊下で転倒。打撲のケガをしたようです。本人が「痛いから掃除ができない」と言うので、先生は「休んでいいよ」と許可を出したらしいのですが…。
それを知らない私の娘と、もう1人のBさんが
「ちゃんと掃除してよ!」と強い口調でAさんを責めたのだそうです。
以前、娘から聞いていた話では、Aさんは活発でクラスの人気者タイプ。その場で
「ケガをしているから掃除ができない」と理由を言えないような性格ではない気がするので変だな… と思いました。
娘の言い分も聞きたかったのですが、授業中のため難しい状態。やや納得はいきませんでしたが、相手を不快にさせたことは事実だったので、先生が言うようにひとまず謝罪をすることにしました。
納得がいかないまま迎えた授業参観
楽しみだった気持ちが一変。モヤモヤしたまま学校へ行った私は、授業参観どころではなくなってしまいました。
Aさんママとは顔見知り程度で挨拶はしますが、個人的な連絡先を交換するような仲ではありません。話しかけることすらドキドキ!
「どう声をかけてよいか…」そればかり考えていた私は、ひとまずAさんのケガの状態を見てみることに。思いのほか元気そうに教室を走り回っていたので、「掃除ができないほど重症ではないのだ」と思い、なおさらモヤモヤしてしまいました。
一緒に謝罪をするはずのBさんママは授業参観と懇談会を欠席していたため、やむなく私だけ懇談会後、Aさんママへ話しかけることに。
子どもたちはすでに帰宅していたため、保護者だけでの話し合いでした。
「この度はAさんの心を傷つけてしまったようで、申し訳ございませんでした」と私。するとAさんママは目も合わせてくれず明らかに怒っている表情だったので、とにかく平謝り…。
結局Aさんママが
「わかりました。今後は気を付けてください!」と言ってくれたので、私は気まずいながらもその場を後にしました。
先生の対応にスカッと!
帰宅後、娘に今日の出来事を話しました。すると、どうやら子どもたちも、昼休みの時間に、先生を含めて当事者同士で話し合いをしていたようで
「え? もう解決して仲直りしたよ!」とあっけらかんとした顔で言われました。
先生はキツイ物言いをした娘たちを注意したそうですが、Aさんも叱られたとのこと。
「もう3年生なんだから、お母さんに話して言ってもらうのではなく、これくらいのこと自分で問題解決できるようになりなさい。ケガをしている事情を話すことくらいできるでしょ!」と強く言われ、Aさんは泣いてしまったらしいのです。
私も娘も、この先生の対応にはスカッとしました。
過保護・過干渉な保護者が増えているため、自分で解決できない子も増えているのかなと今回のことで実感。
トラブルの程度にもよりますが、学校での出来事は極力自分たちの力で対処するよう、私も娘に改めて伝えたのでした。
(ファンファン福岡公式ライター / なないろさん)