歯ぎしりは家族に迷惑かけるし、歯やあごが疲れそうだし、寝てる間もゆっくり休めていないんじゃないかと心配・・・いやいや!歯ぎしりの怖さは実はそんなもんじゃないんです! 歯ぎしりや食いしばりが強いとどうなっちゃうの?歯ぎしりの本当の怖さについてお伝えします。
もしかして私、歯ぎしりしてる?セルフチェックしてみよう
そもそも自分が歯ぎしりをしているか把握していない、という方のほうが多いのでは?まずは、歯ぎしりをしているのかどうかチェックすることから始めましょう。 <歯ぎしりセルフチェックリスト> □起床時にあごが疲れている、だるい □原因不明の肩こりや頭痛がある □歯にひびが入っている箇所や磨り減っている箇所がある □仕事中など、日中の集中しているときに、気がつくと歯をかみしめるクセがある □頬の内側に噛んだあとがついている □冷たいものを飲食すると歯がしみる □歯の詰め物がとれやすい このなかでチェックがつく点や気になる点があれば、一度は歯ぎしりを疑ってみるべきかも。同居者がいれば聞いてみるといいですね。そうでなければ歯科医院で相談してみましょう。 「歯ぎしりしていると家族から指摘された」という方、歯ぎしりは、心理的ストレスや疲労、噛み合わせの不適合、大量の飲酒、筋肉の緊張などが原因となります。思い当たる節はないでしょうか?
実はこんなに怖い!歯ぎしりのデメリット
では、歯ぎしりを続けているとどんなことが起こるのでしょうか? ・歯が磨り減る とても硬いと思われがちな歯ですが、実は意外ともろいもの。毎日のように歯ぎしりを続ければ少しずつ磨り減ってきてしまいます。磨り減ることで噛み合わせが悪くなり、さらに歯ぎしりがひどくなるという悪循環に陥ることも。 ・歯が折れる 歯ぎしりにかかる力は、ものを食べるときにかかる力の約100倍。想像以上の力が加わって、ひどい場合は歯が折れてしまうことさえあります。 ・知覚過敏 歯ぎしりによって、歯の表面(エナメル質)が削られ、中の象牙質が露出してくると、冷たいものや甘いものがしみるようになります。これが知覚過敏です。飲食のたびに痛みを感じるため、思ったように食べられなくなってしまいます。 ・詰め物が取れやすくなる 治療中や治療済みの歯にも力がかかり、銀やセラミックの詰め物やかぶせ物が取れやすくなります。セラミックのかぶせ物は割れてしまう場合もあります。 これらは代表的な歯ぎしりのデメリット。さらにこんな気になる症状にもつながっていきます。 ・頭痛や肩こり 噛むための筋肉の緊張が続くため、その近くにある筋肉にも影響して頭痛や肩こりをまねきやすくなります。 ・顔のシワやほうれい線が深くなる 歯が磨り減ることで噛み合わせが悪くなり、その結果口角が下がって口元のシワやほうれい線が深くなってしまいます。女性は特に気になりますね。
歯ぎしりが原因で、口の中に謎のコブができることも…
歯ぎしりによって顎関節症や歯周病といった本格的な病気にもつながってきます。さらには、歯茎にコブができる「骨隆起」になってしまうケースも。骨隆起は、歯ぐきにできた骨のふくらみで、触ると硬いのが特徴。噛んだときにあごの骨に力が加わり、その刺激で骨が盛り上がってコブのような形状になったものです。大きくなってしまうと手術で切除しなければいけない場合もあります。 骨隆起には、できる場所によって、「下顎隆起(下顎の内側)」「口蓋隆起(上顎の真ん中)」「歯槽隆起(歯ぐき)」があります。 骨隆起の部分は歯ぐきが薄くなるため、ものが当たると痛いことがあるのも厄介な点。また、一度できると小さくなることはなく、徐々に大きくなることが多いです。多くの場合は切除せずに経過観察となりますが、できてしまったら、一度歯科医院で診察してもらいましょう。歯ぎしりの影響を防ぐためにマウスピースなどをすすめられる場合もあります。 また、「日中に歯をかみしめていると気付いたら、力をゆるめて深呼吸する」「リラックスする時間をもうけてストレスをためない生活を心がける」「舌を動かす運動をして口周りの筋肉を和らげる」といった、生活のなかでできる改善法も試してみてくださいね。 歯ぎしりしてないと自信のある方、単なるクセや体質のひとつと軽く考えている方、歯ぎしりを放置すると怖いことがたくさんあることを、ご理解いただけたでしょうか?ものを食べるときに痛みがでたり、手術にまでなってしまったら大変です。歯ぎしりの本当の怖さを知って、一歩進んだ対策をしていきましょう!