いつも書くような気がするが、こないだ年が明けたと思ったら、もう2月も後半だ。
猫のサニです。ずっと日記をほったらかしにしていた怠け者だ。
ようやく重い腰を上げて、パソコンにかぶせた布きれを外して「サ日記」をしたためるとするか。
なにしろ、あす2月22日は「2」が三つ並び、「ニャア ニャア ニャア」ということで「猫の日」だからな。
うちにやって来て2年のチョビは、今もって飼い主に慣れない。野良猫だったのを無理やりに家に上げて今も家にいるのは、おれという大御所猫が居て「師匠」と仰いでいるからに他ならない。
首から胸元にかけて白くふかふかしていて、ショールのようだと、チョビは「成人式猫」と呼ばれている。とっくに成人式とやらは終わったらしいが。
チョビは顔が横広いせいか、丸々太って見える。おれがえさを横取りしてもめげずにいて、さらに飼い主にえさを寄越せとねだるから、食いっぱぐれはしてない。
マヌケな飼い主が洗濯ものを干しているすきにちょいちょい脱走するが、最後にはチャッカリ戻って来るのはえさに不自由しないのと、特に今の季節はぬくぬくと快適に過ごせることを知っているからだ。もう少し人間に甘えるすべを習得すると、もっと快適なはずだが。
チョビの弟で庭に住む地域猫のとらも最近よくやって来るぞ。入りたそうに窓辺に張りついては大騒ぎをする。
時にはほんとに入って来ることもある。ヒーターの上に乗ってうれしそうだ。
チョビの弟だけあって、まずまず似ている。こいつも首から胸元がふかふかの白い毛に覆われているが、オスだから「成人式猫」とは言われない。
ほら、こうして見ると、鏡みたいに似ている。生まれた時期が違うからチョビは自分のきょうだいとわかってないみたいで、気に食わない様子だ。よく外に向かってうなりを上げている。
とらの方はわかっているのかいないのか、チョビのことはあまり気にしてないようだ。「「シャーっ」と火を噴かれても気にする様子はない。
悠々と水を飲む。猫たちは本当ににこの甕の水が大好きだ。
チョビととらを産んだおっかさんだ。不敵な面構えをしていて、見た目の通り滅法気が強い。以前、旦那のうしが子どもにちょっかいをかけた時に体当たりして怒った話を書いたことがある。
最近もどこかでケンカをしたのか、顔と足に傷を負っていたが、だいぶ回復してきた。
そういえば、年末に挨拶に来て以来2か月近くうしが姿を見せない。また、昔みたいにどこかに旅に出たのだろうか。
おっかさんと息子とらがくつろいでいる。えさの取り合いになると、子でも容赦しない非常な母だが、大らかなとらは気にせず甘えている。
とらの姉のチョビは人間には甘えないが、おれのことは尊敬していて、寝ているとすぐにくっつきに来る。高齢猫のおれを守っているつもりだとしたら、思い上がりも甚だしい。
おれはまだまだ元気だ。チョビなんぞ足元にも及ばん。最近は人間(にゃんげん)が丸くなってきて、前は嫌がっていた首輪もなんとか付けてやっている。「泥棒猫」と失礼な言い方もされるが、唐草模様で猫を判断するのはやめて欲しい。
では、あしたの猫の日はみなさんしっかりまわりの猫さんを可愛がっておくれ。
春もあと少しですぞ。