お笑いコンビ『どんぴしゃ』 森本ちゃん夫妻の交換日記『笑って笑って 三人四脚』
息子の1学期の目標が、「おにくをやくのをがんばります。」だったなんて知りませんでした。親は、目標に向かって頑張る子どもの背中を押してやるのは当然です。息子の目標達成の為に、月に一度は、焼肉に連れて行けるように頑張ります。 しかし、お肉を焼くのを頑張るって、もっと他に頑張る事はあるでしょうに…。 とうとう焼肉の味を覚えやがりましたか。でも安心して下さい。この前は、即席ラーメンを食べて感動していましたから。 夜、二人で家に居る時、テレビで即席麺ランキングを観ていたタケが、「おいしそう、食べたい。」を連発するので、「今度の日曜日、ママお仕事だから、お昼に作ってやるよ。」という約束をしたのです。「えーっ!パパ作れると?」 私達二人とも、即席麺を食べないため、家で見た事ないせいか、作れないと思っていたみたいです。 スーパーで商品を選ぶ時から、テンション上がりまくりです。テレビで人気ナンバー1になったみそラーメンを選びました。 迎えた日曜日のお昼、テレビを観ている私の顔を覗き込んで、「パパ、ラーメン作ってください。」「よし!ラーメン作ります!」 ラーメンを作っている私の隣で、 「パパすっげえー。」を連発して、尊敬の眼差しで調理を見ていましたよ。 悪い気はしませんが、そんなすごい事はしていません。 そして、7才にして、人生初の即席麺を食べた、タケは言いました。「うっめー!何だこれ!パパの作ったラーメン超うめ〜。パパすごすぎる!もう本当、ラーメン屋さんなったらいいのに。」いやいや、ただ麺茹でて、粉末スープ入れただけですよ。で、こんなんでラーメン屋さんにはなれません。で、パパは、お笑いの仕事がしたいんです。 私の株が上がったのは、サンポーさんのおかげです。「サンポーさん、ありがとう。」 そう言えば、私も小学生の頃は、両親がお店をしていたので、土曜日の昼は、ちょうどご飯を食べに、家に帰って来ていた父が、よく作ってくれていたものでした。 白ご飯の上に炙ったするめをちぎったのを乗せて、そこに醤油と一味をかけた、訳の分からない酒のつまみのようなどんぶりや、ソースのかかっていない、本当にうどんを焼いただけの焼きうどんとかを作ってくれてたのを思い出します。
ソースのかかっていない焼きうどんは不味かった。これは一回だけで、それ以降は出てきませんでした。 父がボケで作ったのか、本気で作ったのか、亡くなった今は、聞けませんが…。 あ、そう言えば、缶詰の赤貝を乗せただけのどんぶりも食べたなあ。 話を戻します。それから数日後、タケが、学校でお父さんとお母さんに、感謝の気持ちを書いて、渡しましょうと言うお手紙を持って帰ってきました。 あんなに尊敬の眼差しで、「パパすげえー。」を連発して、褒めちぎってくれていたのに、見ましたか? ママのお手紙には、「いつもありがとう。」
と書いてありました。 パパのお手紙には、「うどんがいえにありません。かってきてください。」
パパはパシリか! そのうどんで、ソースのかかってない焼きうどんを作ってやろうか?そして、大人になった時、あれは、ボケでパパが作ったのか、本気で作ったのか、考えさせてやろうか? あっ!もしかしたら、父も祖父に作られたのか?戦後で豊かでない時代に、ソースのない焼きうどんを食べたのだろうか?そして、それを息子に食べさせたのだろうか?ならば、森本家の伝統だ。タケにも食べさせなくては。 写真を撮り忘れましたが、前の時の手紙も、ママへは、「いつもありがとう。」で、パパへは、「あした、チョコレートをかってきてください。」でした。 いつも、どこにも感謝の気持ちが見当たらないんです。 あなたは忙しいから見てないかもですが、夏休みの目標はこんなんです。
確かにその通りですよ。私が子どもの頃も、夏休みだからって目標はなかったですけど。 実に素直に育っております。 ちなみに記録用として七夕の願い事も貼っときます。他の子が、水泳をがんばりたいとか、算数をがんばりたいとか書いている中、これです。
欲張りです。できないものを全部がんばるんだそうです。 森本 のりひさ
※情報は2017.12.12時点のものです