子どもたちを連れて行ったイベントで、娘の具合が悪くなってしまいました。しかし私の腕の中には、抱っこ以外認めないと言わんばかりの2歳の息子。息子を抱っこしたまま娘をケアすることに悪戦苦闘していたとき、1人の女子中学生の神対応に救われました。
子ども2人を連れてイベントに参加
休日に開催されていた、謎解きイベント。6歳の娘が行きたいというので、2歳の息子と3人で出かけました。イベントは広い敷地の中でなぞなぞを解きながら、ゴールを目指すもの。謎解きの他にも、手作りのお菓子やハンドメイド品を売る個人店がお店がでていて、にぎわっていました。
息子は人の多さに圧倒されてしまって、終始私が抱っこ。娘は謎解きを楽しみながら、ご機嫌にイベントに参加していました。謎解きのイベントが終わってからも、お店で買い物をしたりお菓子を食べたり。
そんな中、娘が
「抱っこ…」と要求。「珍しいな、疲れたのかな」と思いながら、
「ごめん、息子を抱っこしてるから… 歩ける? もう帰る?」と聞くと、無言で首をふる娘。私は様子のおかしな娘が心配になり、
「どうしたどうした?」と顔を覗き込みました。
すると娘はその場でお腹をかかえて、
「うー」とうめき声。慌てて
「そこに座って!」と道の端に移動するよう促しましたが、娘はその場で嘔吐してしまいました。
娘が突然の嘔吐
突然の出来事に驚き、
「わっ!」と思わず声を上げてしまいました。すぐに娘を道の端に連れていって座らせ、辺りを見渡してスタッフの人を探しましたが見つかりません。具合の悪い娘を1人にするわけにもいきませんし、吐しゃ物をそのままにもできません。どうしようか迷っている間にも、人が通るので
「すみません、避けて通ってください」と声をかけるので精一杯でした。
すると通りかかった中学生くらいの女の子が
「私スタッフの人呼んできます!」と声をかけてくれました。びっくりしながら
「え、あ、ありがとう!」と答え、しばらくすると
「呼んできました!」と、バケツやビニール袋を抱えて戻ってきてくれました。
「先にこれ持ってきました! スタッフの人は後から来ます!」と掃除道具一式を先に持ってきてくれた女の子。
「私片づけますね!」と言うので、慌てて
「ダメダメ! 何か感染しちゃったら申し訳ないから!」と息子を抱っこしたまま掃除道具をもらい受けました。
しかしやはり、息子を抱っこしながらでは吐しゃ物の処理はうまくできません。息子を降ろそうとしても息子は
「やっ!」と抵抗。すると女の子が
「じゃあ私、お子さん抱っこしてます!」と息子に手を伸ばしてくれました。普段は初対面の人が苦手ですが、優しそうなお姉さんだったからか抵抗せずに抱っこされてくれた息子。
女子中学生の神対応
女の子が息子を抱っこしてくれていたので、私は消毒液や使い捨て手袋などを使って、すぐに吐しゃ物を処理。スタッフの方が走ってきて追加の掃除道具を持ってきたときには、あらかた片付いていました。
抱っこしている間、息子に
「いい子だね。何か買って食べた?」などと声をかけ続け、娘にも
「大丈夫だよ。横になってもいいからね」など優しい言葉をかけてくれていたのがありがたかったです。
スタッフさんにも協力してもらって吐しゃ物の処理を全て終えてから、息子を受け取り
「本当にありがとう…! 念のためちゃんと消毒してね!!」と言いました。
「いえいえ、お大事にね。じゃあ私、お店の手伝いで来たので、戻ります!」と女の子は戻っていきました。
「救護室で休んでいきますか?」聞かれたものの、娘は嘔吐してスッキリしたのか、具合の悪そうな顔からケロッとした表情に。そのため、そのまま私たちは帰路につきました。
娘が嘔吐してから、道には何組かの人が通りました。通ったほとんどの大人が一瞥しただけで通り過ぎてしまう中、唯一声をかけてくれた女の子。1人ではどうにもならない状況に、ためらいもせず手を貸してくれて本当に嬉しかったです。
(ファンファン福岡公式ライター/K)