イタリアの中部・首都ローマの東に位置するアブルッツォ州で生産されるワイン6種類、北イタリアのベッルーノ県で作られるピアーヴェチーズ2種類、イタリアンディナーを味わう「アブルッツォワイン&ピアーヴェチーズDOPプレスディナーin福岡」(2月22日)に参加しました。会場は福岡市中央区清川のイタリアワイン専門店kasa(カサ)。国内におけるイタリアワインの第一人者といわれる林茂さん(ソロイタリア代表)を囲んで、至福のひとときを過ごしました。
日本の食事にも合わせたいアブルッツォワイン
東側にアドリア海、西側はアペニン山脈の最高峰コルノ・グランデがあるグラン・サッソ山塊とマイエラ山塊に囲まれたアブルッツォ州。海岸と広大な丘陵地帯を有するこの地域は降雨量、日照量ともに多く、穏やかな気候に恵まれています。その気候を生かしたブドウ栽培とワイン造りは古代から続き、近年では伝統を守りながらも進化を続け、国外への輸出も拡大している注目の地域。「魚介類や和食との相性もよく、日本でも好む人が多いワインが生産されています」と林さん。
まずはスプマンテ(スパークリングワイン)で乾杯。爽やかな飲み心地で喉を潤した後はピアーヴェチーズ2種とサラミ、生ハムをつまんで。ビアーヴェチーズは欧州連合の最高の評価といわれるDOP(保護原産地呼称)を2010年に取得した、優れた原材料のみで作られるハードタイプのチーズです。
カルパッチョやオリーブフリットなど前菜のプレートに合わせて白ワイン、続く子羊のラグーのパスタにはロゼワイン、メインの牛肉のワイン煮込みは赤と続き、それぞれの味や香りを引き立たせるワインと料理の相乗効果を堪能しました。料理の腕を振るったのはkasaの金丸裕介シェフです。
アブルッツォワイン6種類とピアーヴェチーズ2種類を紹介
提供されたワイン6種類のリストを紹介します。〈 〉は林さんおすすめの食材や料理です。
【アブルッツォワイン6種類】
1)“Trabocco” Abruzzo DOC “Venere” Bio Brut/VINCO
“トラボッコ” アブルッツォDOC “ヴェネレ”BIO ブルット/ヴィンコ社(土着白ブドウ各種、スプマンテ)
〈チーズ、生ハム、サラミ〉
2)Pecorino Abruzzo DOC “Giulia”2023/Cataldi Madonna
ペコリーノアブルッツォDOC “ジュリア”/カタルディ・マドンナ社(ペコリーノ、白)
〈生の魚貝類〉
3)Trebbiano d’Abruzzo DOC 2022/Cantina Bossanova
トレッビアーノ・ダブルッツォDO/カンティーナ・ボッサノーヴァ社(トレッビアーノ、白)
〈甲殻類、和食〉
4)“Sotto di Ceraso” Cerasuolo d’Abruzzo DOC 2021/Agrecola Caprera
“ソット・ディ・チェラーソ” チェラスオーロ・ダブルッツォDOC/アグリコラ・カプレーラ社(モンテプルチャーノ、ロゼ)
〈アジフライ、焼きギョーザ〉
5)“Tre Saggi” Montepulcaino d’Abruzzo DOC 2020/Talamonti
“トレ・サッジ” モンテプルチャーノ・ダブルッツォDOC/タラモンティ社(モンテプルチャーノ、赤
〈牛肉のすき焼き、ステーキ〉
6)“Mastrobono” Montepulcaino d’Abruzzo DOC 2014/La Quercia
“マストロボーノ” モンテプルチャーノ・ダブルッツォDOC/ラ・クエルチャ社(モンテプルチャーノ、赤)
〈八丁みそを使った料理など〉
【ピアーヴェチーズ2種類】
1)ピアーヴェチーズDOP メッツァーノ(2~6カ月熟成)
2)ピアーチェチーズDOP ヴェッキオ・セレツィオーネ・オーロ(12カ月以上熟成)