「小学校なんて楽しくない!」入学早々に悲嘆した息子の真意とは?

みなさんのお子さんは小学校入学を楽しみにしているでしょうか? わが家の息子は入学式を指折り数えていました。しかし、小学校生活が始まってすぐに「楽しくない!」と叫びます。今回は、息子が想像した小学校と実際のギャップについて、解決法を含めてお話しします。

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楽しみだった入学、しかし通えず…

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 幼稚園の卒園式を終えた息子は、ピカピカのランドセルを目にするたび
 「来月からは小学生だよ!」と、入学を楽しみにしていました。待ちに待った入学式、息子は真新しいスーツに袖を通し、学校へ向かいます。幼稚園の友人たちも同じ小学校に入るため、友人を見つけるたび
 「あ! ○○くん!」と、はしゃいでいました。

 入学式は無事に終わり、体育館で先生や同級生と一緒に記念写真を撮影します。これからワクワクの学校生活が始まる! と、頬を紅潮させていた息子ですが、先生の一言で愕然とします。
 「明日から当面の間、自宅学習です」

 息子が入学したのは新型コロナウイルスが流行り始めた年。学校も休校を余儀なくされました。
 「学校始まらなかった…」と、ショックな息子。その日は、担任の先生から当面のスケジュールや学習プリントをもらい、帰宅しました。

「学校が楽しくない!」意外な理由とは

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 在校生はタブレットを使ったリモート授業を行っていたようですが、入学したばかりの1年生は操作方法も分かりません。家庭でプリント漬けの日が続き、息子も飽き飽きです。

 入学から約1カ月半後、5月の終わりにようやく登校できるように。しかし、息子の中で混乱が始まったのはそこからです。
 最初の1週間は給食なしの午前放課、2週間目から給食がスタートします。親としては、ようやく手が離れてほっとしている頃。息子は下校するなり、
 「学校なんて楽しくない!」と、叫びました。

 「どういうこと?」話を聞くと、息子が想像していた学校生活は、アニメで放送されている内容がすべてだったのです。アニメで流れる学校のシーンと言えば、授業風景はちょっぴり。大部分が、休み時間や給食を楽しむ様子、そして放課後の外遊びです。

 しかし、実際の学校は大部分が授業で占められています。まさか学校生活が「机に座って先生の話を聞き、ノートを書き写すこと」だとは思わなかった息子。理想と現実のギャップに驚き、悲嘆したようです。

 学校が楽しくないのは、授業ばかりという理由の他に、コロナ禍によって新しい友人が作りにくい環境もありました。

 給食は前を向いて黙って食べる「黙食」が基本、休憩時間も距離を保って過ごすことがルールです。もちろん感染予防の重要性は分かっています。しかし、クラスメイトと仲を深めにくい環境で、やることは淡々とした授業のみ。息子が「楽しくない!」と叫んだ理由も頷けました。

学校を楽しくする方法

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 私たち家族は、息子に学校を楽しく感じてもらうため、2つの方法を試しました。
 1つ目は、放課後の散歩です。放課後の外遊びは、適切な時間と場所を守れば制限されていません。ですが、息子はまだ友達が少ないので、私たち家族が放課後に
 「一緒にコンビニへ行こう」などと誘い、公園の前などを通るようにしました。息子は
 「公園で遊んでるの、同じクラスの○○くんかな?」と気付きます。散歩を1週間ほど続けると、
 「一緒に遊んでみようかな」と輪の中に入り、次の日から1人で公園へ向かうようになりました。

 2つ目の解消法は、テレビゲームのオンラインプランに加入したことです。息子は、友人たちとオンライン上でプレイを楽しむようになりました。もちろん「ゲームする時間」や「アカウントを教えるのはリアルの友人のみ」などのルールを決めています。

 家庭での試行錯誤と本人の頑張りによって、息子は順調に友達の輪を広げました。小学校5年生の現在、休みの日は
 「友達いるから学校行きたいな」と口にします。同時に
 「勉強覚えること多すぎ!」と授業ばかりの毎日を嘆いてもいますが。小学校は息子の理想と違いました。しかし、現在は学校生活を楽しんでいる様子です。

 新しいステージへ行く子ども自身にも親にも不安はつきものです。しかし、子どもの成長とちょっとした家庭のサポートで壁を乗り越えられます。これからも息子の可能性を信じて成長を見守り、ときに手助けしたいなあと思います。

(ファンファン福岡公式ライター/芦谷)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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