私は夫の親戚が集結する帰省が嫌で仕方ありませんでした。なぜなら、義母や親戚から意地悪をされるから。夫が楽しみにしている帰省だからと我慢していた私。とうとう我慢の限界を迎えますが、夫の提案によって、あっけなく帰省問題を解決することができたのです。
結婚して初めての帰省
夫の親族はゴールデンウイークや年末年始などの大型連休に義祖母宅に集まります。夫の父は3人兄弟なので、義理の叔父と叔母、その子どもに孫… とその数なんと20人。結婚して初めてのお盆休み、私も義祖母宅へ帰省することになりました。
正直な話、親戚付き合いが少ない家で育った私にとっては不安な帰省です。また、義母は私に
「太っているわね」などと思ったことを何でも口にするタイプであることも不安要素でした。ですが、夫が身内をとても大切にしているので、「私も仲良くなれるように頑張ろう!」と意気込んでいました。
嫌がらせをする義母や親戚
車で4時間ほどの距離にある義祖母宅に到着すると、女性陣が忙しく料理をしていました。挨拶をしてから手伝いを申し出たのですが、
「座っていて」と手伝わせてくれません。仕方なく男性陣が酒盛りをしている部屋で端のほうに座ることにしました。
しばらくして、義母に料理を運ぶように言われたのでキッチンへ向かったのですが…
「いつまでお客さんのつもりなの?」と怒った表情の義母。
「そんなに男と話していたい?」と冷めた目の義叔母。もう一度手伝いを申し出ましたが無視され、ことあるごとに
「非常識な子」
「男漁りに来たの?」などと、男性陣がいないところで嫌味を言われ続けました。
さらに、夜は雑魚寝だったのですが、私だけ毛布がありません。クーラーによる寒さを我慢しながら目をつむっていると、親戚のおじさんに身体を撫でられるというセクハラまで受け、気持ち悪くて涙が出ました。
夫に真実を話すことに
夫はいつも
「両親のためなら何でもしたい」と言っていますし、親戚の叔父さんのことも
「自営業を成功させていてすごい」と尊敬しています。夫が慕っている人のことを悪く言いたくなかったので、それからも我慢して帰省していました。
しかし、妊娠中に帰省したときも、妊婦の私が食べられない刺身をしつこく勧める、重いものを運ばせるという嫌がらせが。「このままではお腹の赤ちゃんに悪い」「生まれてきた子どもも意地悪されるかも」と考え、3回目の帰省が終わった後に夫に真実を話しました。
最初は「本当に?」と疑っていた夫ですが、帰省中にいとこの奥さんが義父の姉から嫁いびりを受けていたことを思い出したとのこと。いとこの奥さんは
「役立たず!」と肩を強く押されていたそうですが、夫が高校生のときの話なので、すっかり忘れていたようです。
「あのときと同じことが起こっている」と理解した夫は、両親や親戚に激怒。私には、嫌がらせに気づかなかったことを謝ってくれました。そして、ふたりで今後の作戦を考えることにしたのです。
「やめてほしいと伝える」「私だけ帰省をやめる」という手もありますが… そんなことをすれば義両親がわが家に乗り込んできてもおかしくありません。どうしたものかと思っていると、夫から
「みんなと帰省日をずらして泊まるのはやめよう」と提案されたのです。親戚と会うことを楽しみにしていた夫が私に寄り添った提案をしたので、ホッとすると同時に「この人と結婚して良かった」と思いました。
ストレスのない帰省
夫の提案通り、私たちは大型連休以外の土日に日帰りで帰省することに。
「みんなが集まるタイミングで帰らないなんて!」と義両親や義祖母は怒っていましたが、夫が
「じゃあ帰省できなくなるけど」と言えば解決しました。息子ラブの義母と孫ラブの義祖母なので、
「それだけはダメ!」と、渋々ですが受け入れてくれたのです。
親戚につかまらなければ夫はずっと私のそばにいるので、帰省中に義母たちが嫌味を言う隙はありません。滞在時間も数時間になり、ストレスがなくなりました。
夫の大切な家族だからこそ私も大事にしなければと我慢していましたが、こちらを大切にしてくれない人なら話は別です。これを機に、夫の親族とは無理のない範囲で付き合っていこうと思うようになりました。
(ファンファン福岡公式ライター/水素)