発達ゆっくりな息子が発した初めての言葉 嬉しいけど複雑な気持ちに

子どもを産んで育てていく中で、1番初めに発する言葉は何か。「パパかな?」「ママかな?」などと夫婦で会話したりしませんでしたか? 今回は、生まれた時から発達がゆっくりな息子が初めて発した言葉のエピソードをお話しします。

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大人しくあまり泣かない赤ちゃん

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 私が息子を出産したのは、娘が2歳半の時でした。
 1人目と違って経験がある分、入院中は比較的余裕を持って育児ができていました。娘の時と違い、大きな声で泣くことも少なく、大人しくベビーベッドで寝ている息子。当たり前ですが、子ども一人一人全然性格が違うなと感じながら入院期間を過ごしました。

 退院後は、娘と息子の世話という慣れない2人育児に疲弊する日々。特に娘のやきもちが激しかったため、娘が保育園から帰ってきた後の時間は、とにかく娘を優先して過ごすようにしていました。娘の相手をしているうちに息子を放置することもしばしば。

 しかし、息子はあまり主張することもなく、大人しくベッドの上で過ごしていました。そんな息子の様子がありがたい反面、この子はちゃんと育っているのだろうかと、少しずつ不安になっていきました。

生後4カ月検診で要観察判定

 生後5カ月になっても首がグラグラしていたため、かかりつけ医から大学病院を紹介され、発達が遅れている原因について詳細な検査を行いました。
 頭から耳、目、心臓、腹部エコー、血液検査、レントゲン検査とあらゆる検査をしましたが、発達が遅れている原因は分かりません。

 生後半年からは、運動発達を促すためのリハビリを週1ペースで開始。平均的な運動発達に比べるとだいぶ遅れていましたが、少しずつでも確実に成長していたので希望を持って過ごしていました。言葉を発する時期も遅いかもしれない。でもいつかきっと話せる日が来るはずと信じていました。

 息子が発語し始めたのは1歳半の頃でした。
 「〇〇く〜ん!」と呼ぶと
 「は〜い!」と手を上げて返事をするように。機械的に覚えているような感じでしたが、私の顔を見てにこにこしながら返事してくれる姿が嬉しくて、何度もお返事ごっこを繰り返しました。絵本の犬を
 「わーわー!」と指差ししながら言うようになり、言葉を発する時が近づいているのを感じていました。

その日は突然やってきた!

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 息子が1歳8カ月の頃、うんこミュージアムに家族で遊びに行ったときのことです。
 「うんこミュージアム」は、日本のいくつかの都市で期間限定で開催されたことがある、「うんこ」(便)をテーマにした博物館。写真映えするスポットやゲームなどのアクティビティも充実していて、楽しい時間を過ごすことができました。

 その日の夕食後リビングでくつろいでいると、息子がお土産でもらった棒付きのうんこのおもちゃを握りしめ真剣な表情で
 「うんこ、うんこ〜」といきなり話し始めました。
 意味のある言葉を話せるようになったのは嬉しかったのですが、外出先で「うんこ」を連発されたらどうしようと少し不安になったのも正直な気持ちです。

 そして、さらにその数日後には
 「ヒントは、うんこ!」という謎の二語文を話すようになりました。そこから横展開していき
 「ヒントは、ピッピ!(鳥)」や
 「ヒントは、わんわん!(犬)」など、どんどん話せる言葉が増えていきました。

おしゃべり好きな男の子に成長

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 息子が初めて言葉を発してから約2年が経ちました。
 相変わらず運動発達はゆっくりで平均的な目安より約1年ほど遅れていますが、おしゃべりが大好きな男の子に成長しました。自分の気持ちを伝え、幼児期特有の
 「なんで?」
 「どうして?」と毎日たくさんお話をしてくれます。

 「うちの子、いつ喋り始めるのだろう?」多くの親御さんが、わが子の発達について心配になったことがあるのではないでしょうか? 1歳8カ月で初めて
 「うんこ!」と言った息子は、今ではおしゃべりが大好きな男の子に成長しました。うんこミュージアムでお土産にもらった「うんこ」のおもちゃは今も大切に部屋に飾っています。

 子どもの成長には、それぞれ個性があります。 息子の成長を通して、個性や違いを尊重することの大切さを学びました。これからも焦らず、息子を信じて見守っていきます。そして、日々の生活の中で小さな喜びを忘れずに過ごしていきたいと思います。

(ファンファン福岡公式ライター/ぴょんママ)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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