4歳児におすすめの絵本10選!保育士ママライターが厳選するおもしろ&感動のストーリー

 4歳は語彙力や想像力がぐんと増える時期。お友達や家族など自分以外の人を思いやる気持ちを持つことができるようにもなるので、より心が豊かになるような素敵な絵本を読み聞かせしてあげたいですね。今回は保育士ママライターが4歳児向けの絵本を厳選してご紹介します。

目次

4歳児向け絵本の選び方

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 4歳の子どもには成長発達に合わせた絵本を選ぶとよいでしょう。絵本の選び方のポイントをまとめました。

発想力に富んだストーリーもの

 4歳前後は、大人が考えもしないような発想力・想像力を持っています。主人公が人間ではなく動物や食べ物、妖怪などファンタジー要素の強いものが大人気!ありもしないようなことが待ち受ける冒険ものなども目をキラキラさせて喜んでくれます。

起承転結がはっきりしているもの

 絵本の読み聞かせの時間も集中できるようになってきた4歳の頃は、少し長い物語や起承転結がはっきりしたお話を楽しめるようになります。

 とはいえ、文章が多すぎると飽きてしまうこともあるので絵と文のバランスをみながら選んでみましょう。

登場人物の気持ちの変化が分かりやすいもの

 4歳ごろはお友達や家族など自分以外の人の気持ちを考えることができるようにもなっていきます。絵本の中でけんかしたり仲直りしたり、助け合ったりと気持ちや行動の変化がわかりやすいものを選ぶとよりストーリーの理解がしやすくなるでしょう。

 妹や弟ができたり、絵本の舞台が幼稚園生活など子どもの実体験に沿った内容もおすすめ。

さまざまな笑いを楽しめる絵本

 言葉あそびや、絵のユニークさ、面白い絵本といっても、笑いの種類はさまざま。子どもがどんな絵本を好むのかは色々な種類のユニークな絵本を読み聞かせして反応をみてみると分かってきます。

 子どもの好みがわかるまでは一人でくすっと笑えるものから、家族皆で大爆笑できるようなもの、セリフが関西弁のものなどジャンルにこだわらずたくさんの絵本を読んであげるのがよいでしょう。

4歳児におすすめの絵本10選

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 4歳児の想像力や感性を育む絵本を保育士ママライターがご紹介します。エンターテインメントとして楽しめるユニークなものから、子どもの心に寄り添ってくれる感動系の絵本までジャンルも幅広くピックアップしました。男の子にも女の子にも楽しいと思ってもらえるような絵本ばかり。ぜひお子さんと一緒に楽しんでみてください。

パンダ銭湯

絵本館

 こどもが知らないパンダの世界を少しのぞき見した気分になれる「パンダ銭湯」は、ユーモラスたっぷりの面白絵本。

 パンダ専用の銭湯にきた1組のパンダ親子。ここで思いもしないパンダの秘密が明らかに!4歳の子どもたちが大喜びする奇想天外なストーリーは、子どもだけでなく大人も思わず「そうだったの?!」「えー!」と驚くこと間違いなし。親子で楽しめる一冊です。

作品名:「パンダ銭湯」

著者:tupera tupera

出版社:絵本館

へんしんトンネル

金の星社

 言葉をたくさん話せるようになってきた4歳の子どもと、言葉遊びが楽しめる絵本を読んでみるのもおすすめ。「へんしんトンネル」は、トンネルをくぐると、なぜか色んなものがへんしんしちゃう不思議なトンネル。例えば、「かっぱ」がくぐると「ぱかっぱか」とお馬さんになったり、「ぼたん」が「たんぼ」になったりあら不思議!

 読み聞かせする際には、子どもたちと一緒に大きな声で言葉を連呼しながらページをめくるのがポイントです。言葉の変化にきづくことができるでしょうか。

作品名:「へんしんトンネル」

著者:あきやま ただし

出版社:金の星社

キャベツくん

文研出版

 少し長めのお話も集中して聞けるようになった4歳の子には、「キャベツくん」がおすすめ。おなかがすいたブタヤマさんと、食べられたくないキャベツくんの珍妙な会話と、キャベツを食べた後の動物たちの空想がとっても楽しい絵本。子どもたちの想像力をかきたててくれるストーリーです。

 静かに聞きながらも子どもたちの頭の中は絵本の内容でいっぱいになるでしょう。ブタヤマさんが「ブキャ!」と驚くようすが大人気です。

作品名:「キャベツくん」

著者:長 新太

出版社:文研出版

妖怪横丁

絵本館

 おばけや妖怪に興味のある4歳の子どもには、すこーし怖くてとっても面白い明るい妖怪絵本「妖怪横丁」がおすすめ。おつかいをたのまれた男の子が迷い込んだのは妖怪横丁。やまんば産婦人科やのっぺら美容院など妖怪たちがいろいろなお店を開いています。

 怖がりな子はドキドキ…おばけ好きな子はワクワク…イラストも怖すぎず明るい色彩なのでおばけ絵本入門編としてもピッタリ。ストーリー性もよく繰り返し読みたくなる一冊です。

作品名:「妖怪横丁」

著者:広瀬克也

出版社:絵本館

くれよんのくろくん

童心社

 お家や幼稚園にあるくれよんが、うごきだしたらどうでしょう。子どもたちの身近なアイテムを主人公にした「くれよんのくろくん」はとっても可愛らしく心も温まるシリーズ絵本。

 それぞれ色の違うくれよんたち。個性の大切さを自然と感じられるような内容になっています。物語の最後にでてくる打ち上げ花火の絵は迫力満点で子どもも大喜びです。シャープペンとくれよんを使ったおえかき遊びにもつながる素敵な一冊。

作品名:「くれよんのくろくん」

著者:なかや みわ

出版社:童心社

おしっこちょっぴりもれたろう

 4歳の子によくある“おしっこのあとや前にちょっともれちゃった”現象。この時の男の子の悩みをユーモラスにそして発想力豊かに描いたのが「おしっこちょっぴりもれたろう」。男の子はみんな隠しているだけで、ちょっぴりおしっこを漏らしてしまう人はいるはずだと自分と同じ“もれたろう”を探して回ることに。

 大人がついつい叱ってしまうことも、子ども目線で考えてみるとそんなに怒ることでもないのかもと思わせてくれるような子どもの気持ちに寄り添える本です。

作品名:「おしっこちょっぴりもれたろう」

著者:ヨシタケシンスケ

出版社:PHP研究所

ぜったいにおしちゃダメ?

 読みきかせというよりも4歳の子と一緒に遊びながら楽しめる絵本を探しているなら「ぜったいにおしちゃダメ?」がおすすめ。陽気でいたずら好きなラリーからこの本のルールを聞かされます。それは本に登場する赤いボタンを押さないこと。

 押さないで!といわれるとついつい押したくなるのが4歳児。もちろん我慢できずにおしちゃいますよね。ボタンをおすとラリーが二人になったりおばけが集まってきたりと絵本の中が大変なことに。子どもの好奇心を刺激してくれる遊んで楽しい一冊です。

作品名:「ぜったいにおしちゃダメ?」

著者:ビル・コッター

出版社:サンクチュアリ出版

バムとケロのおかいもの

文溪堂

 子どもから大人までみんなをとりこにする絵本シリーズ「バムとケロ」。とってもチャーミングなバムとケロ、ふたりの日常の一コマを切り取ったこのシリーズは繰り返し読めば読むほど面白くなっていきます。

 この本は、日曜日に市場へおかいものへいくバムとケロの一日を描いています。登場人物のかわいさはもちろん、細部にまでこだわって描かれた背景、小物類は宝探しをしている感覚で何度も見たくなりますよ。

作品名:「バムとケロのおいかいもの」

著者:島田ゆか

出版社:文溪堂

こんとあき

こんとあき

 柔らかなタッチと優しい色使いの絵が心を温かくしてくれると人気なのが、林明子さんの絵本。中でも「こんとあき」は愛に溢れた名作です。

 おばあちゃんがつくったきつねのぬいぐるみ“こん”と、孫の“あき”の冒険の物語。電車にのり、道中さまざまな困難が二人を待ち受けますが、絆でつながれ支え合う姿に子どもも大人も胸が熱くなるでしょう。4歳になったらゆっくりと子どもに寄り添ってこの絵本を読み聞かせてあげて欲しいです。きっとお子さんにとって生涯忘れられない一冊となりますよ。

作品名:「こんとあき」

著者:林明子

出版社:福音館書店

ちょっとだけ

ちょっとだけ

 4歳ごろになると、下に兄弟が生まれた・ママが妊娠中という状況のお子さんも多いのではないでしょうか。物心がついてくるこの時期は、赤ちゃんが生まれて嬉しい気持ちと、寂しい気持ちの心の葛藤があります。そんな時に子どもたちに読んであげたいのが「ちょっとだけ」

 弟が生まれて、お姉さんになったなっちゃん。健気におねえちゃんを頑張る姿と、本当は寂しくもっとママに甘えたいという気持ちが痛いほどわかり涙なしでは見られない一冊です。上の子も下の子もみんな大切。そんな思いでお子さんを抱きしめながら読み聞かせしてあげてくださいね。

作品名:「ちょっとだけ」

著者:瀧村有子/作 鈴木永子/絵

出版社:福音館書店

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

6歳と11歳の娘の育児真っ最中のママライターです。結婚前は保育士として私立保育園で約3年間勤務経験あり。保育士目線と母親目線で子育ての悩みに寄り添えるような記事を書いていきたいと思っています!

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