息子が生後7ヶ月の時、眼科で「弱視の可能性がある」と言われた私。その報告を夫に伝えた時の夫の反応は予想外でした。頭ごなしに「お前のせいだ!」と怒鳴ってきたのです。確かに、夫が「私のせいだ」と言ったことには理由があるのですが…
「息子の目の動きに異変?」気付いたきっかけ
私は生まれつき片目が弱視です。そのため自分の息子が生後間もない頃から、目の色や動きなどを注意深く観察して、異変にすぐ気が付けるようにしていました。ある日、息子がテレビを見ながら顔を片方に傾けているのに気づきました。自分も子どもの頃に同じ癖があったため、息子も目に何か問題があるかもと感じ、すぐに眼科を予約しました。
二つの病院をまわり検査を受けた結果は、「経過観察」というものでした。ネットで調べた「弱視は遺伝する可能性がある」という情報が気になり、医師に確認してみましたが、遺伝の可能性については断言できないと言われました。それでも、私の心には「遺伝=私のせい」という想いが重くのしかかり、暗い気持ちに襲われました。
夫の反応に心が折れる
診断結果を夫に伝えたとき、彼の表情が一変しました。「もし本当に弱視だったら、完全にお前のせいだ!どうするんだ」と、冷たい言葉で私を責めたのです。普段は息子を溺愛し、育児にも積極的な夫が、こんなにも厳しい言葉を発するとは思ってもいませんでした。
私が弱視であることは結婚前から夫に伝えていました。しかし、現実が目の前に現れたとき、夫は受け入れきれなかったのでしょう。私も同じように、息子の将来が心配で不安でいっぱいでした。帰り道、息子に「ママのせいでごめんね」と謝り続け、冷たく突き放してきた夫の言葉に涙が止まりませんでした。
夫婦でいる意味とは
夫は普段、私や息子が風を引いたりけがをしたりした時、「大丈夫、大丈夫!」と言ってくれます。だからこそ今回も、私は夫から根拠のない「大丈夫」という言葉をもらいたいと潜在的に思っていたのでしょう。その期待が裏切られた当時の私は、自分の気持ちを考えてくれなかった夫の発言に怒りと悲しみを覚え「夫婦でいる意味」について悩みました。
でも今になって思えば、夫も「大切な息子のこと」という事で動揺し、心の余裕をなくしてしまい、それが怒鳴るという行為につながってしまったのかもしれません。自分がつらい時や余裕のない時こそ、相手を気にかけることが夫婦には必要と思い、この体験後はお互いに気を付けて生活しています。私も夫も「息子が大切」という想いは一緒ですので、息子の将来を2人で見守っていきたいと考えています。
(ファンファン福岡公式ライター / くまよ)