楽しかった野球場の夏祭り ダメ元で挑んだイベントはまさかの結果に?!

私がホークスを一番熱心に応援していた大学生時代。ある年の夏休み、福岡Yahoo!JAPANドーム(当時)へ行くと夏祭りイベントが開催されていました。予選通過したらもらえる観戦チケットにつられて参加したら、忘れられない体験ができたのです。

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ドームで夏祭りイベント

写真AC

 ナイターの試合が始まる約3時間前、ドーム外周に並ぶ夏祭りの縁日を見ていると、『かき氷早食い競争』が目にとまります。試合前に予選が行われ、各組(計6組ほど)の予選通過者は、野球の試合中にドーム内で開催される決勝戦に出られるというもの。

 私は早食い競争なんて出たことなく自信もありませんが、予選通過者は後日開催される観戦チケットがもらえるというので気になったのです。

 一緒に来ていた母に
 「自信はないけど気になる…」と言うと
 「気になるなら挑戦してみたら?」の返答。私は少し迷いますが、思い出作りだ! と思い切って参加することに。一人は恥ずかしいので、母も巻き込みエントリ―しました。

 予選を戦うメンバーは、エントリーした順で決まります。予選第3組の1番目に私、2番目に母の名前がエントリーされ、残る枠は5人ほど。どんな人が対戦相手になるんだろう… とドキドキしていると、やってきたのはバスケットボールを持ち、ストリート系の恰好をした高校生男子の集団。エントリーを終えた彼らが私たちと同じ列に並び、第3組の枠が埋まったようです。

 元気いっぱいに喋り、いかにも食べるのが早そうな彼らを見て「これはダメだ…」と、始まる前から負けを確信してしまいます。

かき氷早食い競争に参加

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 私たちの番になり参加者全員が長机に並んで座ると、1番目の私から順にかき氷が配られます。かき氷の量は縁日でよくある量の3分の1くらいでした。

 司会者から一人ずつ意気込みを聞かれ、自信なさげに
 「頑張ります…」と言ったところで早食い競争がスタート。暑い屋外で冷たいかき氷を食べるということで最初は快調でしたが、だんだん身体が冷えてきて、7割ほど食べ終えたところでかき氷をすくう手が止まりそうに。隣にいる母に
 「もう無理かも…」と言うと、私の残りのかき氷を見た母から、真剣な表情で
 「飲め!」と喝を入れられました。

 実はこの時、最初に配られた私のかき氷は溶けるのが一番早く、既にほぼ液体状態。一方、後に配られた男子たちのかき氷はまだ氷の形状が残っており
 「冷て~!」と、食べ進めるのに苦戦している声が聞こえていたのです。

 母の指示どおり、私は残りを一気に飲み干しました。そして器を持ち上げ食べ終わったのをアピールすると、進行者から
 「そこまで!」の声が。
 「おめでとうございます!」とにこやかに言われますが、この時は嬉しいよりも驚きが大きく、私の顔はぽかんとしていたと思います。

決勝戦では貴重な体験も

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 予想外に予選を通過した私は、係の人に案内されて決勝戦が行われる会場へ。会場の扉が開くと、そこはテレビやテーブル、ソファが並ぶプライベートルームのような空間です。さらにバルコニー部分が観戦席になっていて、特別感満載の場所。
 「すごい! こんなところがあるんだ!」と、普段の観戦では絶対入れない場所に私は大興奮でした。

 決勝戦は6回裏終了後に行われます。参加者はバルコニー部分の観戦席に並んで座り、始まる少し前に予選と同じ量のかき氷が一斉に配られます。時間になるとドームのビジョンに私たちが映しだされ、響き渡るアナウンスのもと決勝戦がスタート。

 まだ興奮が冷めないうえに決勝戦のドキドキが加わった状態でかき氷を食べ始めますが、10秒ほどで30代くらいの男性が完食。他の皆は半分以上残っていたので圧勝でした。

 あっけない終わりに、ソファから見守っていた母と
 「早かったね~」と苦笑いです。けれど貴重な場所に入ることができ、お目当ての観戦チケットをもらうこともできたので、私にとってはとても嬉しい体験でした。

 私は恥ずかしがりやで、こういうイベントは「どうせ勝てない」と思うので、母の後押しがなければ参加していなかったと思います。参加してみたら、エントリー順も味方し、予選通過するというまさかの結果に! ダメ元だけど挑戦して良かった…。かき氷を見ると思いだす、楽しい夏の思い出です。

(ファンファン福岡公式ライター/坂 真琴)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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