<感動>鉛筆で手が真っ黒! 小1の娘が一生懸命に漢字練習をしていた意外な理由に涙

子どもが一生懸命何かに取り組んでいると、うれしいですよね。単純に上手になりたいのか、好きだから続けているのか分かりませんが、微笑ましく思います。しかし、理由を聞いて思わず泣いてしまった私の体験をご紹介します。

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ゆっくりペースの娘

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 ご飯を食べるのも着替えをするのも、スローモーションのようにやるのが娘の特徴。良く言えば丁寧。悪く言えば遅い。何度か早くするように言ってみたものの、なかなかスピードが上がらなかったので、こういう子なのだと受け入れていました。実際私もサクサクできませんし鈍くさい。きっと似たのだと思いました。

 しかし、小学校に入ると子どものようすが変わってきたのです。テキパキ行動するわけではありませんが、以前よりもスムーズにできるようになったのです。
 朝起きたら、洗顔や歯磨きもささっと済ませ、脱いだ服もきちんとたたむ。なかでも私が一番驚いたのは、宿題を一生懸命やっていること。帰宅後すぐに自分の勉強机に向かって、何かを必死に書いているのです。

 「ねえ、宿題やっているの? 頑張っているね!」と私が声をかけると、うれしそうな顔をして
 「うん!」と答える娘。ノートを見ると、びっしり漢字が書かれていました。それも何ページも書かれているのです。
 「すごいでしょ! こんなに書いたんだよ!」

 娘の手は鉛筆の芯で真っ黒。ノートは、鉛筆の芯で黒っぽくなって見えなくなっていました。私は、一度も「宿題をしなさい」と言ったことがありません。いままで何かを自主的にしたことがない子だったのに、毎日まじめに机に向かっているのです。

漢字練習をしていた理由

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 ある日、学校から帰宅した娘は、いつものように手を洗うとすぐに机に向かいました。そして、またいつものようにランドセルからノートを取り出して書き始めたのです。

 「漢字練習好きなの?」ずっと聞きたかったことを聞いてみました。すると、娘はこちらを一切見ることなく答えました。まるで、私は勉強で忙しいんだよと言わんばかりに、
 「まっさかー。好きなわけないでしょ」と。私はさらに質問しました。
 「先生にたくさん書くように言われているの?」すると娘は
 「違うよ」と答えました。

 テストで100点取りたいのかな? それとも、みんなからすごいねって言われたいのだろうか? 私はいろいろなことを想像しました。そして、もう一度聞いてみたのです。

 「じゃあ、どうしてそんなに漢字練習をしているの? 大変でしょ?」と。すると、娘はやはりこちらを一切見ることなく答えたのです。
 「… お母ちゃんが頑張っているから、私も頑張りたいの」

母の頑張っている姿を見ていた

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 私はその言葉に心底驚きました。娘は、宿題とは別に毎日50文字ずつ漢字を書いていたのです。
 「え? それがこんなに漢字練習をしている理由なの?」娘は
 「うん」と小さく答えて、また手を真っ黒にしながら漢字を書き始めました。

 大きな机と小さな娘の背中。それを後ろから見ている私。気が付くと、私の目から涙がたくさんこぼれていました。

 人付き合いが苦手な私が、いつも学校で必死にほかのママとコミュニケーションを取ろうとしているのを見て、何かを感じていたのでしょうか。娘の目に、私のことが「恥ずかしい」よりも「頑張っている」と映っていることを知り、本当にうれしく思いました。

 「ありがとうね。一緒に頑張ろうね」私の言葉に、娘は恥ずかしいのか、こちらを見ずに
 「もっちろーん!」と答えました。

子どもはいろいろ感じて、考えている

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 私は、娘が何でもゆっくりなので、一度先生に大丈夫なのか聞いたことがありました。すると、
 「そんな風にはまったく見えませんよ」と言われました。きっと、娘も自分なりに早くできるように私の知らないところで努力していたのだと思います。

 子どもは、親が想像している以上にいろんなことを考えています。そして、自分なりに頑張っている。私は、それまで親としてちゃんとしなければならないと緊張していたのですが、肩の荷が下りたような気がしました。

 まるで子どもに救われたような気がしました。親子一緒に一年生。二人で成長していければいいのだと思いました。

(ファンファン福岡公式ライター/てるてる)

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