息子の小学校の運動会で、近所に住む厄介な夫婦と同じ保護者席になってしまった私。息子の活躍を心から楽しみたかったのに、夫婦の非常識な態度に周囲もドン引き状態。せっかくの運動会が、すべて台無しなってしまったのです。
「厄介な夫婦」と同じ保護者席で最悪の気分に
先日、小1息子の初めての運動会がありました。実は息子が通う小学校では、運動場の保護者席が地域ごとに決まっているのです。
たとえば1丁目はこの区画・2丁目はこの区画という風に、〇丁目ごとに保護者席がロープで区切られています。ここで嫌な予感が…。なぜなら、私の向かいに住む厄介な夫婦(A夫婦)と同じ保護者席になるからです。
A夫婦は、小6の息子さんと3人暮らし。夫婦ともに派手な見た目で、挨拶をしても夫婦そろって返事をしません。A夫婦はとにかく声が大きく、大声で子どもを𠮟りつける・深夜に外で大爆笑なんて日常茶飯事。来客のときは、道路に邪魔な路駐をしておいて知らん顔。
A夫婦の息子はいつも道路で激しいボール遊びをしていて、近隣住民も車に当てられないかヒヤヒヤ。ただ、関わるとややこしそうなので誰も注意をしません。
そんなA夫婦と同じ区画の保護者席というだけで、私のテンションはダダ下がり…。それでも、息子の初めての運動会だから楽しもう! と言い聞かせていました。
ケンカ腰の過激な声援に周囲もドン引き
運動会当日、最前列を確保するべく早めに家を出た私たち夫婦。運動場に着き保護者席に向かうと、うちの区画の最前列に空きがあったのです! 「やった!」そう思った瞬間、後ろから走ってきたA夫婦。
すると奥さんが大声で
「最前列確保して!」と旦那さんに叫び、旦那さんはダッシュで私たちを抜かし大きなシートを2枚バサッ! と最前列に広げたのです。
「夫婦だけでこんな大きなシートを2枚も敷くの!?」と、私と夫は目を合わせて唖然。最前列のスペースがA夫婦に取られたので、仕方なくA夫婦の後ろに小さなシートを敷きました。
A夫婦の旦那さんは、場所取り成功の達成感なのかシートに大の字で寝転び始める始末。奥さんは、お菓子をつまんで大声で電話に夢中。真後ろの私たちも気分が悪いですし、A夫婦は周囲からも白い目で見られていました。
しばらくして、A夫婦の息子さんの綱引きが始まったのです。するとA夫婦は、息子さんのチームに
「お前ら絶対負けるなよ!」
「相手チーム弱いから余裕だろ!」と、終始ケンカ腰で叫びます。暴言のような応援に、周囲はみんなドン引き……。
A夫婦の息子さんのチームが負けると、A夫婦は
「うちの息子しか活躍してない!」
「チームメンバーが弱すぎるんだよ!」と吐き捨てたのです。
周りの保護者も「さすがにあの言い方はヒドくない?」と、あきらかに引いている空気感でした。
わが子の一位の瞬間、最前列で日傘をバサッ!
ここでやっと、わが息子の徒競走が始まりました。「待ってました!」とばかりに、気持ちを切り替えてビデオカメラを手にスタンバイ開始。息子たちが入場し「これさえ見納めたら早めにこの場を離れたい」そう思っていた矢先、最悪の事態が…。
ビデオカメラを構え、いよいよ息子が走る番というその瞬間。A夫婦の奥さんが
「暑いわぁ~」と言いだし、私の目の前で大きな日傘を広げたのです。
レンズには日傘だけが映り、息子を見失ってしまった私。慌ててカメラを向け直し息子を探したのですが、時すでに遅し。なんと息子は、一位で走り終えたあとだったのです…。
息子にとって、小学校で初めての運動会。徒競走一位の瞬間を撮れず、泣きたいくらい腹立たしくて悔しくて…。夫も私も文句を言ってやろうかと思いましたが、なんせ向かいの家なので文句を言うワケにもいかず。A夫婦の言動には保護者も終始ドン引きでしたし、私たち家族も結局泣き寝入りです。
観客席も全員で楽しむ運動会だからこそ、周囲への気遣いや最低限のマナーは守ってほしい… そう強く感じた、最低最悪の運動会となりました。
(ファンファン福岡公式ライター/餅キナコ)