私は出産後に退職し、実家から離れた場所で育児を始めました。子どもと常に2人きりで、気軽に話せる大人がいない生活は孤独を感じることも。そんなとき仲良くなったママ友がいたのですが、あることがきっかけで一気に疎遠になってしまったのです…。
公園で仲良くなったママ友
息子が2歳の頃、近所の公園で遊ぶのが日課でした。そこで出会ったのがAさん親子です。Aさんの息子も2歳で、子ども同士が仲良くなり、連絡先を交換してママ友になりました。
しばらくしてAさんから
「家に行ってみたい」と言われました。断る理由もなかったので、自宅に呼ぶことに。前日から丁寧に掃除し、お茶菓子を用意。A親子に失礼がないようにと、入念に準備をしました。
当日、子ども達はおもちゃで夢中になって遊んでいます。私とAさんはお茶をしながらまったりと過ごし、気づけば夕方に。帰り際にAさんが、
「子ども達だけで遊んでくれると、時間があっという間で助かる」と一言。私も1対1で遊びに付き合うことが辛いときがあるので、
「そうだね」と答えました。
それからというもの
「今日遊びにいっていい? 」とAさんから頻繁に連絡が入るように…。私はその度に慌てて掃除をし、お茶の準備をしました。
Aさんの息子がわが家に慣れてくるとおもちゃの取り合いが始まり、その度に私が仲裁に入りました。ケンカは仕方がないのですが、Aさんはスマホを見て知らんぷり。いつの間にか私が子ども達との遊びに付き合い、その間Aさんはお茶を飲んでスマホをいじるのが当たり前になっていき…
「息子の相手をしなくていいから楽だわ」と、夕方まで長居をして帰るAさんに、私は心の中がもやもやしてきました。
ママ友宅へ初訪問 そこで待っていたことは?
「次はうちで遊びたい!」とAさんの息子が言い出しました。Aさんは渋っていましたが、ついにAさんの家で遊ぶことになりました。
次の日、息子と一緒に訪問するとAさんが出て、
「どうぞ。汚くてごめんね!」と言われました。謙遜だと思いながら入ると、部屋の中は驚くほど散らかっていて…。
床にはおもちゃや脱いだ服、洗濯物が散乱し、テーブルには食べ終わった食器が置きっぱなし。座ってと勧められたラグにはたくさんのゴミや髪の毛、使用済みのオムツまで転がっていました。
育児をしながら、家を綺麗に保つことが大変なのは分かります。けれど、私が来ると分かっていてこの状態はあまりにも… 私があっけにとられている中、Aさんが笑いながら、
「大事な友達は家に呼ばないから、掃除する気がおきなくて」何気ない言葉だと思いますが、私の心は硬直しました。『それはつまり、私はどうでもいい人ってこと?』
私は居辛さを感じて、早めに帰ることに。Aさんから、
「また時間つぶしに行かせてね」と言われ、私は苦笑いをしました。
ママ友に利用されないように
Aさんの雑な態度でやっと、私は暇つぶしの相手にされていたと気が付きました。私はAさんを友達だと思っていたのでショックでしたが、Aさんからしたら私は家を提供して子どもの相手もしてくれる、都合のいいだけの存在だったのでしょう。
子どもを通じた関係とはいえ、どうでもいい扱いをされるのならば付き合わないほうがいい… その後もAさんからは「家に行きたい」と連絡がきましたが、何かと理由をつけて断り続けるうちに誘いも減っていきました。幼稚園も別なので今ではすっかり疎遠です。
仲良しなママ友がいると心強いですが、便利に使われないように皆さんも気を付けてくださいね。
(ファンファン福岡/一般ライター)