小学生の私は祖母に誘われて親戚たちとキャンプに行くことに。川で遊んだり美味しいお肉を食べたり、初めてのキャンプはとても楽しいものでした。しかし、夜中に大雨が降ってしまい… 思わぬトラブルから車中泊することになったのです。
川でのキャンプに連れて行ってもらう私
小学校低学年の頃、キャンプが流行ったことがあります。友達は家族と行ったり、習いごとのイベントで参加したりしていました。キャンプをしたことがない私はとても羨ましかったのですが、インドア派の母は川や山で遊ぶのが苦手そうだったので、何となく諦めていたのです。
そんなある日、祖母から
「親戚にキャンプ誘われたけど来る?」というお誘いが。母は仕事で不参加でしたが、私と兄は参加することにしました。
深夜、突然祖母に起こされる
キャンプをした場所は住んでいた場所から40分ほど離れた場所にある大きな川で、私たちを含めて10人ほど集まることに。テントの設営やごはんの準備など、初めてのキャンプは大変だったけど楽しかったです。川遊びやBBQをしていると、あっという間に夜になっていました。
親戚はまだ酒盛りをするようでしたが、暗くて外で遊べなくなった私と兄はテントに戻ることにしたのです。ランタンの下でトランプをしていると祖母が戻ってきたので、そろそろ寝ることに。遊び疲れた私はぐっすり寝ていましたが… 焦った様子で私の名前を呼ぶ祖母に揺り起こされました。
川が増水してテントの近くまで水が
激しい雨音に気づいて意識が覚醒したのですが、一緒のテントで寝ていたはずの兄や叔父がいません。 怖く思っていると、
「急に大雨が降ってきて全然やまないから、川が増水してるんよ」と祖母から説明が。
「あんたがなかなか起きんから、兄ちゃんだけ叔父ちゃんが先に車に連れて行ったよ」とも教えてくれました。テントを少し開けると、川から離れた場所にテントを設置していたのに近くまで水が迫っていて、私が大慌てしていると叔父が戻ってきたのです。
叔父と親戚の男性がテントを片付けてくれている間に、私と祖母は残りの荷物を持って車に。先に起きて避難していた兄と親戚の女性が車で待っていました。少しするとみんな車に戻れたようで一安心。そのまま帰るかと思っていたのですが、大雨が降っている深夜に入り組んだ道を帰るのは危険という話になり、車中泊することになりました。
3台の車に分かれて、朝まで寝るという話になったのですが… 車を叩きつける雨の音と川の水が迫ってくる光景を思い出すせいで怖くて眠れませんでした。フラットにした座席に寝転がったまま、ランタンをつけて兄とトランプをしたり漫画を読んだりすることに。雨が弱くなってくると、安心したのかいつの間にか寝ていたのです。
朝までには雨がやみ、目が覚めた私は無事に帰ることができるとホッとしました。帰り道、道路からキャンプをしていた川が見えたのですが、透き通って綺麗だった川が茶色く濁り、ものすごい勢いで流れているではありませんか。気づくのが遅れていたら… とゾッとしながら帰りました。
川でのキャンプはもう…
大人は天気予報を確認していましたし、川から離れた場所にテントを設置していましたが、当時は天気アプリなんてなく、天気の変化に気づけなかったです。あれ以降、私たちが川でキャンプをすることはありませんでした。
大学生のときに川でのキャンプに誘われましたが、あのキャンプを思い出すと行く気になれず断ったほどです。これから先、もし子どもにキャンプをしたいと言われたら安全な場所を選び、こまめに天気予報を確認しようと思っています。
(ファンファン福岡公式ライター/水素)