わが家の姉弟は8歳、1歳と歳が離れています。数年間ずっと「2人目不妊」に苦しんでいたのです。ストレスだったのは、顔を合わせるたびに「早く2人目を作らないと」と言う親戚。治療で辛いタイミングで言われた時に、とうとうブチ切れてしまった私がとった行動とは?
不妊治療中の私に「早く2人目を作らないと!」
長女が1歳になり、もう1人子どもが欲しいと妊活を開始したのですが… なかなか恵まれず、不妊専門の病院へ通うようになりました。
検査するも異常はなく、指導を受けてタイミング治療。でも、毎月妊娠せず、生理が来ては落ち込む、という辛い日々が続いていました。
2人目不妊は「1人いるんだから次も出来る」という偏見に悩まされる人が多いもの。私もその1人でした。わが家は義実家との2世帯なのですが、よく遊びにやってくる義母の叔母、Aさんの言葉が、妊活中一番きつかったと感じています。
Aさん は70代後半。背は小さいですが、気の強い女性です。
「歳が離れたらかわいそうよ! 早く2人目を作りなさい!」と顔を合わせる度に言われてげんなり。
こんなに毎月不妊治療を頑張っているのに… と悲しく辛い時間でした。
初めての体外受精、落ち込んでいるところにまた…
人口授精も数回しましたが結局妊娠せず、夫と話し合って体外受精に踏み込むことにしました。当時は保険治療でなく、採卵と移植に70万円ほどの費用が必要で、とても大きな決断でした。
「最後の挑戦だ!」と意気込んでいたのですが、最初の移植はあっさり陰性に終わってしまいます。妊活を始めてから4年が経っていました。
陰性で落ち込んだ次の日。タイミング悪く、またAさんが義母を訪ねて家にやってきてしまいます。そして案の定、いつものように言うのです。
「次の子はまだ? 間をあけずに作らなきゃだめよ!」
それを聞いた瞬間、私の中でプチンと何かが切れたのです。
100万円にタジタジ?!
「… 実はずっと頑張ってるんですよ!」気が付くと、私は凍り付いた笑顔のまま、早口でまくし立てていました。
「基礎体温を毎朝計って、排卵日近くにがんばって、それでもダメで不妊治療の病院に行って…」
Aさんは、そんなことで病院へ? と言いたげに眉をひそめます。
Aさん「大げさね… 回数が少なかったんじゃ?」
私 「排卵日前後、毎日無理やりしてました。朝晩しないとだめでしたかね?!」
Aさん「それは… そんなわけじゃ…」
Aさんがしどろもどろになっても、話し出した私はもう止まりません。
私 「結局検査でも悪いところはなくて、治療をいっぱいしたんですよ。先週も半身麻酔までして卵子をとって、授精と培養して移植して… でも結局妊娠できませんでした! 検査とかも含めると、総額100万円以上かかりましたよ!」
Aさん「えっ、100万円も…?!」話している間に、どんどんAさんの顔が曇っていくのがわかりました。
Aさん「そんな大金をかけてるなんて知らなくて… ごめんなさい」
最後には謝罪していました。
Aさんは気まずくなったのか、たまに顔を合わせてもそそくさと帰っていくようになり、話すこともなくなりました。
家族計画には口出し厳禁!
その後治療は続けたのですが、金銭面が苦しくなり断念。
でも、Aさんに責められる機会がなくなり、ストレスが少なくなったからでしょうか。運よく自然妊娠で、第2子を授かることができました。
体質改善など、地道に行ってきた努力が報われ、とても嬉しかったです。
不妊治療の話は、他人にはしづらいですよね。でもデリカシーがない人には、全部ぶちまけて牽制する方が、ストレスが無くなって良いのかもしれません!
(ファンファン福岡公式ライター / まゆり)