福岡市地下鉄沿線にあるおすすめスポットを巡る「ファンファン調査隊」のシリーズ。今回は、一口食べたらやめられない絶品「餃子」です。福岡市内にある編集部厳選の4店を紹介します。
〈台湾餃子 楊喜〉パリもち! 台湾人の店主が作る本格台湾餃子【西新駅】
地下鉄空港線西新駅から徒歩約5分の場所にある台湾料理店。系列店舗である「ビフテキ居酒屋 うえすたん 西新店」の移転をきっかけに、2021年10月にオープンしました。店長兼料理長を務めるのは台湾出身の楊 慶峰さん。台湾で10年の料理経験を積み、来日後、日本でも料理人として活躍。その経験や腕前により「台湾餃子 楊喜」を任され、現在料理経験は30年以上にのぼります。
店名「楊喜」は元々「楊記」となる予定だったそう。台湾で「○○記」とは、日本の「○○屋」「○○丸」の意味を指し、店名に使われる漢字として親しまれています。楊さんは“もっと現代的な名前にしたい”と考え、自身が所属する「西新 初喜」グループから「喜」の字をつけました。「楊」は楊さんの名前が由来です。
店内には華やかな提灯(ちょうちん)が飾られ、その数は50個以上! 1階中央にある大きな提灯は特注で作られています。台湾夜市を思わせるレトロな雰囲気が漂います◎。
お店では主に台湾料理をメインに提供。本場の台湾料理はパクチーやニンニクを多く含みますが、同店では女性をターゲットに入りやすいお店を目指し、ニンニクや山椒(さんしょう)、辛さは控えめに。本場の味は残しつつ、日本人の舌に合うようにアレンジされています。
名物メニューは「楊喜 棒餃子」(5個308円、10個605円)。台湾の焼き餃子は、ほぼ100%が棒餃子とか。台湾では「鍋貼」と書いて棒餃子を指し、鍋に貼り付けるように作ることを意味するそうです。
「楊喜 棒餃子」には国産豚肉やキャベツ、ニラ、台湾料理には欠かせないエシャロットなどの野菜を使用。同店の肉は全て国産、野菜は糸島県産のものが使われています。
まずは何もつけずに一口。皮はパリッと中はしっとりとしています◎。棒状なので食べやすく、豚肉や野菜のうまみが口の中に広がります。
タレは自家製を含む3種類あり、「酢醤油」「台湾黒酢」「楊喜特製のタレ」の順番がおすすめだそう。餡(あん)には台湾の調味料などが使用され、しっかり味が付いているためそのままでも絶品です!
祖母直伝の「楊喜 焼売」(1個99円)は、国産玉ねぎに加え、クワイを使用。シャキシャキとした歯ごたえの良さが特長で、肉肉しく人気の高いメニューです!
同店では3種類のタレを用意。「酢醤油」は九州産の醤油(しょうゆ)にカツオのだしがきいたさっぱり酢。「台湾黒酢」は台湾から輸入したもので、独特な風味が楽しめます。「楊喜特製のタレ」は台湾の高級調味料「XO醬」を使用し、同店でしか味わえないタレ。甘みが強く、あとを引く味わいがクセになります。
「五香粉」はスパイシーな香りが特徴。何にでも使いやすい台湾ではポピュラーな調味粉です。
「自家製食べるラー油」は、韓国唐辛子や豆板醤(とうばんじゃん)、台湾のとろみ醤油、ごま油、エシャロットなど10数種類以上の原料を使用しています。
辛さ控えめでマイルドな味わい。ごま油の風味が広がります。餃子や焼売などのメニューにそのままのせてもおいしく味わえますよ◎。
同店のメニューはテイクアウト可能。自宅でも気軽に本格台湾料理を堪能できます♪ また、近々隣接店舗に辛麺を提供する「楊喜」の姉妹店がオープンする予定です。
台湾餃子 楊喜
住所 福岡市早良区西新5-8-29
電話 092-832-2400
営業 17:00~23:30(オーダーストップ 23:00 ※テイクアウトは16:00~
定休 なし
席数 1階 34席、2階 16席
アクセス 空港線 西新駅から徒歩約5分
〈中華料理 帰郷 箱崎店〉手作りにこだわった、2代目店主が受け継ぐ母の味【箱崎九大前駅】
「中華料理 帰郷」は、今年で36年を迎える老舗の中華料理店。中国出身の木村英雄さんが2代目を務めます。現在本店の「中華料理 帰郷 箱崎店」に加え、「中華料理 帰郷 古賀店」(福岡県古賀市)の2店舗が展開されています。
開業したのは木村さんの母。店名「帰郷」は、日本人である木村さんの母が第二次世界大戦により旧満州で残留孤児となり、ふるさと(日本)に帰るという意味を込めて名付けたそうです。木村さんが後を継いでからも母のレシピを継承し、今も本場の中国料理を提供しています。
お店では日本人はもちろん、中国人も好きな中華料理を提供。九州大学箱崎キャンパス(現在跡地)の近くということもあり、昔は学生や留学生が多かったそうですが、現在は地元の常連客が足繁く通います。
また、毎年筥崎宮で開催される「放生会」にも30年近く出店。餃子や小籠包、春巻きなどを販売しているそうです。
「焼餃子」(10個650円)は、皮、餡(あん)ともに全て手作り。味付けもオリジナルで、中国の家庭的な味わいを楽しめます。具材はキャベツ、白菜、豚肉など。白菜は細かく乱切りし、水分を取って具材に合わせているそう。水を切ることで白菜のシャキシャキとした食感が際立ちます。
中国の餃子は多種多様と木村さん。「ピーマンやセロリ、シーフードを具材に入れた餃子など種類豊富。キャベツと白菜の組み合わせはポピュラーで誰でも食べられるので、当店ではこの餃子を提供しています」と話します。
「焼餃子」は一つ一つが大きく、もっちりと弾力のある皮が特長。餡もたっぷりと入っていて食べ応えがあります♪ 白菜のシャキシャキとした食感も楽しめますよ。
タレはオリジナルブレンドの酢醤油のほか、手作りのラー油を用意。ラー油は中国から取り寄せた調味料に、数種類の唐辛子やごまなどを合わせています。ピリ辛で独特の風味がクセになる味わい◎。もちろん何もつけずに食べても美味。
餃子の次に人気の「小籠包」(8個850円)。中国で作られたもので、本場中国の味を堪能できます。牛肉を使用し、中の汁と一緒にうまみがあふれ出します。もちっとした皮にぎゅっと肉が詰まっていて食べ応え満点です◎。
また、「ゴマ団子」(3個630円)もおすすめ! こちらも中国で作られたものを提供し、中の餡が黒ごまという珍しい「ゴマ団子」です。
外はサクサク、パリパリ、中はもっちりとしています。餡は滑らかで、甘すぎない黒ごまの風味が広がります。女性や子どもに人気だそうで、食後のデザートにぴったりです♪
中華料理 帰郷 箱崎店
住所 福岡市東区箱崎3-6-11
電話 092-633-6537
営業 18:00~23:30(ラストオーダー23:00)
定休 不定休(年末のみ休み)
席数 80席
アクセス 箱崎線 箱崎九大前駅から徒歩約5分
〈餃子 竹餃〉辛味噌でうまみ際立つ! ショウガ、レモン味も【薬院駅、薬院大通駅】
今年でオープン13年。地下鉄薬院駅、薬院大通駅から徒歩約5分の場所にある餃子店です。オーナーの竹田和典さんは、和食店やラーメン店で経験を積む中で餃子が持つアットホームなイメージに魅了され、女性でもお酒を飲みながら餃子を楽しむことができるお店を開店しました。
通りに面した大きな窓が開放的で、明るく親しみの持てる空間。竹田さんの気さくな人柄がつくりだすお店の雰囲気に引かれるリピーターも多くいます。
焼き餃子は4種類。看板メニューは「たけちゃお餃子」(5個420円、10個680円)です。どんなシーンでも食べられるようにと、ニンニクを入れず、ブランド豚と野菜のうまみを重視しています。
一口サイズで食べやすく、飽きない味わい。箸が止まりません。
対照的に「すたみな餃子」(5個450円、10個750円)はニンニク、ニラたっぷりで男性が支持。
「たけちゃお餃子」と「すたみな餃子」はまずそのままで食べ、その後に自家製の辛味噌(みそ)を付けるのがおすすめ! 辛味噌は唐辛子と数種類の調味料を煮詰め、さらに数種類の味噌をブレンド。辛み、味噌の甘みの相乗効果で餃子のうまみが際立ちます♪
常連の女性客と一緒に試行錯誤しながら作ったという「しょうが餃子」(5個520円、10個850円)も秀逸な味です。冷え性の味方といえるショウガに注目し、すりおろし、みじん切り、しぼり汁もふんだんに使用。ショウガの刺激的な風味に隠し味の大葉がマッチしています。
一風変わった「まぢれもん餃子」(5個520円、10個850円)も見逃せません。レモンの皮、果実、果汁がブレンドされ、バジル、オリーブオイルが深みを加えています。岩塩が添えられているのもポイントです。
プルンとした皮からエビと肉汁があふれる「エビの水餃子」(5個550円)と、この水餃子に自家製麻辣(マーラー)とパクチーをからめた「パクチー麻辣水餃子」(5個720円)もありました。間違いなくお酒が進む味わいです。
「特製担々麺」(850円)も絶品です。コク深いスープに中太のちぢれ麺がからみます。「汁なし担々麺」(850円)「激辛担々麺」(950円)「汁なし激辛担々麺」(同)「黒胡麻担々麺」(1,000円)「冷やし豆乳担々麺」(950円)「冷やし豆乳汁なし担々麺」(同)とバリエーション豊富。(※担々麺はランチ価格)
餃子、麺、お弁当などのテイクアウトも可能で、お昼時には「唐揚げ弁当」(4個600円~)が特に人気だそうですよ。11月からの新メニュー「海老味噌汁なし担々麺」と「ねぎラーメン」も要チェック!
餃子 竹餃(タケチャオ)
住所 福岡市中央区薬院1-12-32
電話 092-732-3336
営業 11:30~22:00(ランチ~17:00、L.O.21:30)
定休 火曜
座席 22席
アクセス 七隈線 薬院駅/薬院大通駅から徒歩約5分
〈水餃子と胡椒シュウマイの二兎〉 キャベツ多めでシンプル 山椒オイルで味変を【東比恵駅】
オープンは5年前の2019年3月。「コマツ」と「マンダリン」の社長2人が同級生という縁でコラボして立ち上げられました。2人の干支(えと)がうさぎ年なことから「二兎」の名前が付けられたといいます。
地下鉄東比恵駅・1番出口から徒歩約1分。ビジネス街にあって会社員をはじめ幅広い年齢層のお客さんが来店。深夜まで利用できるお店として重宝されています。
人気の「焼き餃子」(10個580円、20個1,100円)は野菜中心でシンプル。「何個でもいけるように」「女性でも食べやすいように」と大きすぎず小さすぎず、程よいサイズです。
キャベツを多めに、ニラ、ネギ、豚肉などが入っています。焼き目の香ばしさ、キャベツのシャキシャキ感が印象的で、箸が止まらなくなる味わいです。
「胡椒焼売(シューマイ)」(1個200円)は「失敗から生まれた名物です」と店長の小野勝規さん。「メニューの試作をしていたころ多忙を極めていて、疲れ切った深夜の作業中に通常ではあり得ない10倍くらいのコショウを入れてしまったんです」(小野さん)。それが意外にも好評で商品化。
ミンチ状と角切りの肉が入った“にくにくしさ”が特徴で、香りと軽やかな辛みに魅了されます。リピーターも増えていて、36個食べた女性客もいるそうです!
「水餃子」(4個480円、6個680円、10個1,120円)は、弾力があってもちもちとした手作りの皮にエビが入った逸品。さっぱりとした味わいです。
つけだれは酢醬油(じょうゆ)、ラー油のほかに、黒酢、自家製の山椒(さんしょう)オイルが用意されています。
青山椒を使った山椒オイルは中国の黒酢に合わせて、両方の香りを楽しみながら味変するのもおすすめです。焼き餃子、水餃子、焼売どれに合わせても楽しめます。
ドリンクはスパイスが利いた「麻辣ハイボール」(640円)をぜひ。山椒と唐辛子をアマレットというあんず酒に漬け込んで炭酸ソーダで割った甘めのお酒。飲みやすいと女性に人気です。
商品のテイクアウトもできます♪
水餃子と胡椒シュウマイの二兎
住所 福岡市博多区東比恵1-5-5 THE RISE八重洲1階
電話 092-477-3315
営業 18:00~翌2:00 (料理L.O. 翌1:00、ドリンクL.O. 翌1:30)
※終了時間は変更になる場合があります
定休 不定休
座席 50席(店内40、テラス10)
アクセス 空港線 東比恵駅から徒歩約1分
地下鉄空港線・箱崎線の新型車両「4000系」運行開始!
新型車両「4000系」がいよいよ11月29日(金)から運行を開始します。6号車には、子ども連れやベビーカー・車いすの利用者、キャリーバッグなどを持っている人でも快適に利用できるよう、フリースペースが設けられています。