以前勤めていた会社で、仲の良かった同僚の女性。170cmを超える長身で、まるでモデルのような素敵な女性です。不思議なことに、彼女の学生バイト時代の友達は、年齢に関わらず、みんな彼女の事を「お姉ちゃん」と呼ぶのです。
その裏には、彼女がバイト先のパワハラ上司を一喝した武勇伝がありました。
アルバイトを取り仕切るのは パワハラ上司
彼女は学生時代、友達の紹介で有名高級ホテルのバンケットスタッフのアルバイトをしていました。そこにはバイトを取りまとめる30代半ばの男性社員がおり、バイトは皆その上司のことを恐れていました。
その上司は、掃除が甘ければ、雑巾を顔に投げつけたり、作業が遅ければ、時計の針を2時間戻して残業させたりと、ひどいパワハラぶりだったとか。
正社員であることを鼻に掛け、バイトを呼ぶときは名前で呼ばず、「お前」と呼ぶのでした。
パワハラ上司に「お前」と呼ばれた彼女は…
ある日、バイトが全員集合し、指示を受ける場がありました。パワハラ上司は
「おい、そこのお前」と彼女を呼びました。
上司の指は、明らかに彼女を指さしていました。
しかし、彼女は凛と前を見据えて立ったまま、返事をしません。
パワハラ上司は苛立った様子で
「おい、お前だよ、聞こえないのか!」と声荒立てます。しかし彼女は慌てず、落ち着き、ゆっくりと答えました。
「お前とは誰のことですか?」そしてそっと自分の名札を指さし、言いました。
「わたくし、〇〇〇と申します。」
この後、パワハラ上司は一言も言い返すことが出来ず、怒って立ち去ったそうです。
周りのバイト達からは、「すっとした!」と歓喜の声が上がりました。
パワハラ上司からの仕返し
その数日後、パワハラ上司は、彼女1人を大宴会場に呼び出しました。
行ってみると、パワハラ上司はその広い宴会会場のセッティングを、彼女1人で作業するよう指示したのでした。
目の前には山のように積まれたテーブルクロスやナフキンが。パワハラ上司はニヤニヤ得意げな表情を見せます。明らかに彼女への仕返しです。
しかし、彼女は全くひるみませんでした。
「これ、全て私1人でするんですか? そんなの、とてもできません!」と言うと同時に、何枚ものナフキンを空中に投げ上げ、パニックになったフリをして、走ってその場を後にしたのでした。
彼女がその場を離れた後、1人で床に散乱したナフキンを拾うパワハラ上司の姿を他のバイトが目撃しました。大宴会場での事のいきさつを知った仲間たちは、彼女が仕事を辞めさせられるのではないかと心配しました。
しかし皆の心配に反して、彼女は平気な様子で言いました。
「自分がパワハラ行為をしたのだから、私の態度を会社に訴えることもできないよ。大丈夫」
この言葉に、バイト仲間はまたまた「すごい!」と喜び合いました。
それ以来、彼女が目を光らせていることもあり、上司のパワハラ行為は無くなったそうです。
美女バイトのパワハラ撃退テクニック
それ以来、頼りがいのある彼女のことを、年上のバイト達もみんな親しみを込めて「お姉ちゃん」と呼ぶようになったそうです。
相手がひどい態度を取った時こそ「より冷静に、より礼儀正しく、隙を見せずに弱点を突く」という、彼女の華麗なテクニック。見習いたいものです。
(ファンファン福岡公式ライター / やすさき きょうこ)