<引っ越しの挨拶にきた隣人>渡された挨拶品が想像もできないものだった!

 約一年前、わが家はマイホームに引っ越しました。長い付き合いになるご近所、特に隣人がどんな方か気になっていましたが、後から引っ越してきた隣人は少し変わっており、持ってきた挨拶品にがっかり! 引っ越しの挨拶をきっかけに、隣人と疎遠になってしまったのでした。

目次

隣人は優しそうな奥様

写真AC

 10棟の家が建つ分譲地内に、3番目に完成したわが家。引っ越してきた時、隣家はこれから工事が始まるという段階でした。「隣はどんな方だろう? いい付き合いができるといいな…」とドキドキすること半年、ついに隣家が完成します。

 完成から一週間弱のある日、家の外に出た時に、隣家の前に立っている50代くらいの女性から
 「こんにちは。隣のAです」と話しかけられました。柔らかい物腰と丁寧な口調で、優しそうな印象。
この方は奥様で、ご主人と娘さんの3人で住むそうです。

 「引っ越してきたらまた改めてご挨拶に伺います」と言い、帰って行きました。
 それから間もなく引っ越してきたAさん一家。引っ越し日にわが家は不在で、ご主人と娘さんはどんな方だろう? と思っていたある朝のことです。

 保育園へ連れて行くため子どもを自転車に乗せている時、後ろでガシャンと音がします。振り返ると、20代くらいの娘さんらしき女性が、自転車のロックを外しているところでした。

 娘さんの自転車はわが家側のフェンス沿いに停まっており、私たちの距離は1mほど。挨拶しようと口を開きかけますが、娘さんはこちらに目をくれることなく行ってしまいました。

 同じ状態が続いた3日目、娘さんが自転車の方へ来た時に
 「おはようございます」とまっすぐ娘さんを見て挨拶してみますが、一瞬こちらを見た後、真顔で少し頭を下げて行ってしまいます。その不愛想な姿にモヤモヤ、翌朝からは挨拶する気がなくなりました。

引っ越しの挨拶品にがっかり!

写真AC

 ご主人の姿は見る機会がないまま2週間が過ぎた頃、Aさん家が挨拶に来ました。
 インターフォンが鳴りモニターを見ると、映っているのは奥様と娘さんの2人。家族全員で出ると、奥様がドアの方へ歩いてきて
 「Aと申します」と話し始めます。

 続いてわが家が自己紹介を終えたところで
 「これ少しなんですけど」と奥様が微笑みながら透明の包みを差し出しました。

 受け取ってちらっと見ると、細長く折りたたまれた白いタオルと冷えピタが1枚ずつ。タオルと冷えピタ、しかも4人家族に対して冷えピタはバラ1枚なんて、不思議な組み合わせだなぁ… と思いますが
 「ありがとうございます」と笑顔で受け取ります。

 その後
 「よろしくお願いします。それでは失礼します。」と言われ、挨拶は終了。娘さんは3m後方のインターフォンのそばに立ったままで、最後に真顔で頭を下げ、奥様と帰っていきました。
 娘さんは後ろにいるだけでご主人は不在の挨拶。あっという間に終わり、形だけという印象です。

 そしてこの後、さらにがっかりするポイントが…!
 「不思議な組み合わせだよね」と夫も気になっているようなので、家に戻り挨拶品を開封してみます。タオルを広げると、ある文字が書かれているのですが、それは「○○共済」!

 確かにこの袋サイズは保険会社からいただく品によく似ています。おそらく冷えピタも最初から同封されていたのでしょう。保険会社からもらった品の使いまわしだと分かり、不思議な組み合わせだった理由は分かりました。けれど、もらった物を堂々と挨拶品で他人に渡す神経が理解できず、最初は好印象だった奥様にもがっかりしてしまいました。

引っ越し挨拶が逆効果に

写真AC

 挨拶から一週間後、Aさん家のさらに隣家のBさん夫婦と家の前で会いました。Aさん家について
 「挨拶にご主人は来ないし、娘さんは話さないし… こっちからコミュニケーションをとる気になれないんだよね」と挨拶品には触れないものの、Bさん夫婦からの印象も良くないようです。

 「これからよろしく」の意味を込めてする引っ越し挨拶。ですが明らかに使いまわしの品を渡され、「良い付き合いをしたい」という気持ちを感じることができず、がっかりでした。挨拶品は数カ月たった今も使うタイミングがなく、袋ごと引き出しに入ったままです。

 この体験から、挨拶も仕方によってはかえってマイナスの印象を与えてしまうのだと知りました。

(ファンファン福岡公式ライター/坂 真琴)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

ファンファン福岡(fanfunfukuoka)は、街ネタやグルメ、コラム、イベント等、地元福岡・博多・天神の情報が満載の街メディア。「福岡の、人が動き、人を動かし、街を動かす」メディアを目指しています。

目次