<子どもに教える言葉にご用心>4歳娘が保育園で広めた言葉に顔から火が!

生まれてしばらくの間は、わが子と言葉での意思疎通が難しいもの。それはそれでかわいい時期なのですが、やがて会話ができるようになると、うれしくなってついついいろんな言葉を教えてしまいます。みなさんもそんな経験はありませんか? 私もつい最近、何となく教えてしまった言葉があります。おかげで、想定外の恥ずかしい思いをすることになるとは知らずに…。

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セミを怖がる娘

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 私の娘は保育園の4歳クラスに在籍しています。以前から動物が大好きなのですが、虫は苦手です。その中でも、セミは大の苦手でした。鳴き声とサイズの大きさが恐怖心を煽るのでしょう。

 夏の暑い日の登降園時に、道端でセミの死骸を見つけることがあると、
 「あっセミ!」と指をさして、怯えながら後ずさりしてしまいます。

Xのトレンド『セミファイナル』

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 ある朝、わが家のマンションの入り口に一匹のセミが仰向けになって倒れていました。普段だったら絶対近寄らないはずの娘が、なぜかそのときに限っては
 「生きてる?」と首を傾げながら自らセミに近寄って行きました。

 そのときです。セミが最後の力を振り絞って、バタバタと羽音を立てながら急に飛び上がりました。これには娘もびっくりして泣き出してしまいます。

 じきにセミは動かなくなったので、娘に
 「大丈夫だよ」と声をかけました。私はそのときふと、家を出る前に見たXで「セミファイナル」という言葉がトレンドになっていたことを思い出しました。そう、絶命する間際のセミが突然動き出す現象。まさにたった今、目の前で起きたできごとを表す言葉です。

 慰めて落ち着いた娘に、私は深い意味なく「セミファイナル」という言葉を教えました。教えたところですぐ忘れてしまうと思っていたのもあります。娘は
 「そうなんだ! 『セミファイナル』って言うんだ!」とうれしそうにしていたので、「機嫌が直ってよかった~」とホッとしました。

4歳クラスに広まる『セミファイナル』

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 そんなできごとなどすっかり忘れた次の日。
 降園時にお迎えにいくと、たまたま玄関に控えていたのが担任の先生でした。連絡事項などをひと通り聞いたあと、
 「ところで、〇〇ちゃん(娘)に『セミファイナル』って言葉、教えたりしました?」と訊かれました。

 たった一度教えた言葉を覚えていたことと、それを保育園でも口にする機会があったことに驚きつつ
 「はい」と答えると、担任の先生がこんな衝撃的なことを教えてくれたのです。

 「〇〇ちゃんがみんなに『セミファイナル』の意味を教えてくれて、4歳クラスではその言葉が流行っているんです」私は
 「えっ!?」とおどろきました。私が何の気なしに教えた言葉が、今やクラスの流行語になってしまったと言うのです。

 担任の先生はそもそも『セミファイナル』を知らなかったので、
 「実はSNSでそういう言葉を見かけて…」と説明するのがとても恥ずかしかったです。(最初は私が考えた造語だと思われていたみたいです…)

 ブームは2、3日で過ぎ去ったようですが、おそらく各家庭で
 「〇〇ちゃんに教えてもらった『セミファイナル』って言葉があってね~…」という会話が繰り広げられたのかと想像すると、やはり恥ずかしさがぶり返すとともに「教える言葉はよく考えないといけないな」と反省しました。

 子どもって、「どうしてこの言葉が気に入ったんだろう?」と思うような単語やフレーズを繰り返し口にすることがありますので、今後は十分に気を付けたいと思います!

(ファンファン福岡公式ライター/にしふみえ)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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