チビ猫が弟子入り志願か?「サ日記」

 前回のブログで、「ネコトントン」というマッサージ器具(?)をいただいたと書いた。 

 背中やお尻など猫が気持ちよく感じるところを軽く叩いてもらう、肩たたきのようなものだが、おれには、かじったり、ひっかいたりして遊ぶおもちゃのように見えたので、ついつい野性を取り戻してしまい、ガジガジかんで暴れてしまった。

 そんなある日、近所の猫好きの人が訪ねてきて、玄関先でおれをネコトントンしてくれた。

 うむ、なかなか気持ちが良い。看板に偽りなしだ。

 その調子、もっとトントンしておくれ。

 5分くらい熱心に可愛がってもらったぞ。きょうのところは満足じゃ。

 おれが思いのほか気に入ったのを見て、飼い主も夜たたいてくれたぞ。

 元々パソコンで文章を書くくらい頭のいい猫のおれだが、さらに賢くなるご利益もあるような気がしてきた。

 四本足なので、腰は痛くないし曲がってもいないが、まあ気持ち良いのでありがたくたたいてもらう。

 気のせいか、姿勢もすっきり良くなったかもしれん。

 さて、相変わらずのん気な暮らしを満喫するおれだが、猫間性(にゃんげんせい)を見込んでか、弟子入り志願の若いやつが毎日やって来る。

 近所で去年か今年生まれたばかりと思われるキジシロの猫だ。ニャアニャア鳴くので、最初はうるさく思っていたが、毎日やって来る熱心さに根負けしつつある。

 ん、また鳴き声が。

 だいぶ慣れてきたのか、リラックスの表れである香箱(こうばこ)座りをしている。飼い主が近づくと、「シャーっ」と火を噴くようだが。

 おれも人間でいえば、還暦を超える年齢になっているそうだから、この近所でも長老の部類の猫になっている。そろそろ若い連中に知恵と経験を伝えていく立場になっているのかもしれん。

 ネコトントンを抱えてそんなことを考えていたら、また眠くなってきた。 

 きょうはこのあたりにしときますよ。

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

福岡市南区在住。サバトラ柄。熟年オス猫。雑種だが、アメショーの血が入っていると思っている。
ふてぶてしさが身上の甘え上手。
推定5歳か6歳の頃、今の飼い主宅に上がり込み飼い猫に。それ以前は不明だが、数百メートル離れた公園にいたとの不確かな情報。おととしの暮れ、孫娘のようなキジ白猫チョビが弟子入り。
世の中の動きに敏感なものの、とくに行動はしない。

目次