よくSNSなどで見かける「子どもがかわいそう」攻撃。わが子と一緒にいる時になかなか遭遇せず、意外とないものだな、と安心していた矢先に、通りすがりのおばあさんから「かわいそう」の一言! 理不尽な一言に固まってしまった体験です。
防寒対策ばっちり!
ある寒い冬の日。1歳を過ぎ歩けるようになった子どもはお出かけが大好きで、朝から散歩に行きたがっていました。
「うーん… 寒いけど、昨日も雨でお外行けなかったもんね。今日はお散歩したいよねぇ。よし、たくさん着こんで行こう!」
頭から足までカバーできる、ダウン素材のジャンプスーツを着せて出かけることに。モコモコした格好でちょこちょこ歩く子どもは可愛すぎて、思わず顔がほころびました。
公園に着くと、昨日の雨で水たまりが…。水たまりを踏むのが大好きな子どもは、すぐに入りたがりました。
「うわ、寒くない?」と心配でしたが、タオルや着替えも持っているし、「すぐ着替えれば大丈夫よね?」と判断して
「遊んでいいよ」と言いました。子どもは満面の笑みでパシャパシャ。
「自然のもので楽しく遊ぶのっていいなぁ」と、ほほえましく見守っていると…。
「かわいそうよ!」大声にびっくり
私たちの背後に、いつの間にか2人のおばあさんが立っていたのです! 子どもに集中していた私は、突然のおばあさんたちにびっくり。
すると
「こんな寒い日に水遊びなんて!」
「かわいそうよ!」と、おばあさんたちは大声で言い、「きっ!」と睨んできたのです。
その急な大声に驚いて、子どもが水たまりの中で転んでしまいました。
「ほらねぇ」と、笑いながら去っていくおばあさんたちに唖然。
「あなたたちのせいで、転んだんですけど?」そう言いたい気持ちを抑え、子どもを急いで起こします。パシャパシャしているときは足元しか濡れていなかったのに、転んだせいでお尻まで濡れてしまいました。すぐにジャンプスーツやズボンを脱がせ、タオルで拭き、持っていた着替えに着替えさせました。
その間もおばあさんたちはベンチに座りこちらを悠長に見学。本当に悔しくて
「あなたのような人の孫として生まれる方が、よっぽどかわいそう!」と言い返したい気持ちでいっぱいでした。そんな気持ちと同時に、「寒い日に水たまり遊びをさせたのは、間違いだったの?」「子どもにかわいそうなことをしたのかな?」と、少し落ち込みました。
子どもの笑顔が一番!
しかし、ふと子どもの顔を見ると、満足そうにニコニコ。
「この子は水たまりで遊びたかったんだ。母親として、それに応えてあげたんだ」「かわいそうなんかじゃない!」と、思い直しました。
「知らない人に、私の子どもがかわいそうかどうかを、決められてたまるか!」とメラメラしてきた私。
公園を出る時、ベンチの近くを通りながら、
「楽しかったね~! お着替えしたから寒くないよね!」と子どもに話しかけました。すると、子どもは
「う~、きゃははっ!」と楽しそうな笑い声で答えてくれたのです。ちらっとおばあさんたちを見ると、気まずそうにこちらから目をそらしていて、少しだけすっきりしました。
よく知らない人からの「かわいそう」攻撃。実際に言われると、思った以上にぐさっときました。子育てには正解がなく、自分でも「これでいいのか?」と日々迷うことが多いからだと思います。
しかし、子どものことを考え行動しているのは事実。
「どうせ正解はないのだから、知らない人の言葉よりも子どもの笑顔を一番に考えよう!」と少し強くなれました。
(ファンファン福岡公式ライター/片岡みや)