映画や配信作品の中から、新作・旧作にかかわらず編集部が「一本取られた」と思った作品を紹介していきます。ぜひ参考にしてください。
目次
「そして、バトンは渡された」
親の声が聞きたくなる優しい物語
◆あらすじ
2019年の本屋大賞受賞作「そして、バトンは渡された」(瀬尾まいこ著/文藝春秋)が実写映画化。血のつながらない親
に育てられ、4回苗字が変わった森宮優子(永野芽郁)は、わけあって料理上手な義理の父親、森宮さん(田中圭)と2人暮らし。梨花(石原さとみ)は、何度も夫を替えながら自由奔放に生きている魔性の女。泣き虫な娘のみぃたん(稲垣来泉)に目いっぱい愛情を注いで暮らしていたが、ある日突然、まな娘を残して姿を消してしまう。
ここに一本取られた!
原作が気になっていたものの、なかなか読めていなかったので「映画化したならば先に映画を見てしまおう」と劇場へ。前情報はほぼ入れずに見るのがおすすめです。原作とは実はラストの展開が違うらしいのですが、とても優しい物語でした。正直「泣かせよう!」という演出も多く、展開も「こうなるのかな?」の予想通りに進んだのですが、とにかく配役が完璧。俳優陣のちょっとした仕草や喋り方ひとつにこの物語のテーマであろう「愛」がにじんでいて、気づけばおえつしていました。なんとなく、見終わった後に母の声が聞きたくなった映画でした。