ワーママにとって子どもが小学生になることは嬉しい反面、不安に思うことも…。いわゆる「小一の壁」を経験したわが家の「コレだけは確認しておくべし!」をお伝えします。
小学生になり学童へ
共働きのわが家。小学生になった息子は、学童へ通い始めました。校内ではなく、自宅近くの児童館にある学童です。楽しそうに通う息子でしたが、私には不安がありました。
それは息子の帰宅時間に私がどうしても間に合わないこと。20分ほど、息子が一人で留守番する時間がありました。
留守番をするには「鍵」が必要。私は息子に鍵を渡すのが不安でした。「無くすのでは?」「どこかで落とすかも?」そんなことを考えて、息子には「鍵がいかに大切か」、「絶対になくしたらだめ」ということばかりを伝えていました。かたや息子は初めての自分専用の鍵を特別に感じたようで嬉しそうでした。
携帯に110番から着信が!
学校生活にも少しずつ慣れてきた5月中旬のこと、会社から帰宅途中の私の携帯に着信がありました。「こんな時間に珍しいな」と思いながら、確認すると末尾が「110」で終わる番号から!「警察!?」「なんで!?」と血の気が引きました。
焦る気持ちを抑えて電話に出ると、お巡りさんから
「息子さん、今、○○の交番にいます。」と告げられました。思わず出た返事は
「は?」。自宅近くの交番からでした。
よくよく話を聞くと、鍵を忘れて家に入られず困った息子が交番に助けを求めたとのこと。息子は
「迷子です!」と元気よく宣言しながらやって来たそうです… 明らかに迷子ではないのですが…
息子には私の連絡先は持たせていませんでした。お巡りさんが、小学校へ保護者の連絡先を確認し、私に電話してくださった、というのがことの顛末でした。
この少し前、ショッピングモールで迷子になった弟が警察でお世話になった経験から困ったことがあれば警察へ行けばいいと思ったようです。
急いで交番へ駆けつけると、息子は少し後ろめたそうに座っていました。そんな彼をお巡りさんはなんと大絶賛。
「お母さん、この子、しっかりしてるわ!」鍵を忘れて「迷子です」と交番を頼った小学生は今までいなかったそうで、その行動力と判断力を褒めてくださいました。その言葉に息子も少しホッとしたようでした。
交番を出てから、息子に
「学童に戻るのは嫌やったん?」と聞くと、
「うん…」と、うなずきました。本来ならば学童へ相談すべきなのですが、一度学童を出発した手前、恥ずかしさとプライドで「戻る」という選択ができなかったよう。お世話になった交番も学童に近いところではなく、少し離れたところを選んでいました。
友達と一緒のときも自己主張が苦手で、自分のしたい遊びを言えずいつも友達に合わせる息子。そんな引っ込み思案な彼が一人で交番へ行き、お巡りさんに説明するというのは一大決心の大冒険だったにちがいありません。
想定外の出来事が起きたら? リカバリー方法を
小学生といってもまだまだ幼く、失敗することももちろんある。失敗したときは、どうリカバリーするかを話し合っておくことの大切さを痛感しました。
「鍵を忘れた時は学童に戻る」が私と息子の新しく追加された約束です。
ちなみにこの約束、なかなか守れず、あと2回同じことをしでかします… そのたびにお巡りさんは
「しっかり者や!」と大絶賛。ちょっとドヤ顔の息子の横で母は「奴は初犯じゃないんですよ…」と毎回心の中でつぶやくのでした。
(ファンファン福岡公式ライター/鶴野 ふみ)