2021年7月、世界文化遺産に登録された縄文遺跡群をはじめ、青森には今話題のスポットがいっぱいです! 冬だからこそ、旬の海鮮や美しい樹氷などに出会うことができます。ファンファン福岡編集部が冬の青森に行ってきました。その魅力を紹介します♪
国内屈指の規模! 八甲田山の樹氷
青森市の八甲田山では1月から2月頃に樹氷を見ることができます。樹氷は水の粒が木にぶつかって凍り、氷の層を作り出すことでできる神秘的な現象。大きな雪の塊となることからスノーモンスターとも呼ばれます。八甲田山の樹氷の規模は国内屈指。八甲田ロープウェーで空中から眺めることもできます。
縄文好き注目!「三内丸山遺跡センター」
青森市の三内丸山(さんないまるやま)遺跡を含む「北海道・北東北の縄文遺跡群」は2021年7月、世界文化遺産に登録。縄文時代前期から中期の大規模な集落跡が見つかっていて、縄文時代の「ムラ」が復元されています。
三内丸山遺跡センターの佐藤真弓さんに案内してもらいました。神殿、見張り台、集落のシンボルだったともいわれている「大型掘立柱建物(おおがたほったてばしらたてもの)」は圧巻です。
6本柱の間隔がすべて4.2m、柱の穴は直径、深さとも約2m。中に直径約1mのクリの木の柱が残っていました。館内にはその実物が展示されています。
集落の中心に建てられていた「大型竪穴建物(復元)」は日本最大級だといいます。冬の住居、集会場、ほかの地域から来た人の交流・交易の場などの説があるそうです。
「この時代は日常的に使う土器に子どもが埋葬されていたんです」と佐藤さん。周辺で子どもの墓が600基ほど見つかっているそうです。「縄文時代の平均寿命は30歳前後とされ、子どもが亡くなる数が多かったのではと考えられています」(佐藤さん)
盛土(もりど)と呼ばれる場所は土器や石器、土偶などが捨てられ、約1,000年間で丘のように盛り上がったのだそうです。
館内にはその土器や土偶が多数展示されています。「土偶は2,000点以上も出土していて、その数は日本で一番。その中でも大きいのが『大型板状土偶(おおがたばんじょうどぐう)』です」と佐藤さん。土偶の表情が一つ一つ違っているので注目してみてください。
ヒバ科の樹皮で作られた「縄文ポシェット」も見どころのひとつです。当時の技術にも、発掘・復元された技術にも驚きます。
出土した土器のかけらを壁にあしらった「縄文ビッグウォール」もありました。ほかに、ミニ土偶作りなどの体験コーナーも準備されています。縄文の「ムラ」をめぐりながら当時に思いをはせてみては。
迫力あるねぶたを展示 制作の様子も紹介
「ねぶたの家 ワ・ラッセ」(青森市)はねぶたの歴史やねぶた師などを紹介しています。制作過程や運行の映像も上映し、ねぶたの魅力がぎゅっと詰まった施設です。
毎年8月に開催される「青森ねぶた祭」で実際に出陣した迫力あるねぶたが常時展示されています。ねぶたを上から見たり、内部をのぞいたりすることができました。
ねぶたの重さは約4t。30人ほどで引くそうです。タイヤが2つあって360 度まわすことが可能。引っ張りながら回すなどパフォーマンスの仕方はさまざま。運行は引っ張る「曳き手」、それを先導する「扇子持ち」、ねぶたの前や後ろで踊る「ハネト(跳人)」、演奏する「囃子方(はやしかた)」に分かれるそうです。
「ねぶた祭は衣装さえ着れば誰でもハネト(跳人)として参加できるのが特徴です。当日でも衣装のレンタルが3,000〜5,000円ほどでできるんですよ。難しいしきたりや作法もなく、『ラッセーラ、ラッセーラ、ラッセラッセラッセーラ』と言ってケンケンしながら跳ねればOKです!」と同施設の中村大さん。
地元の人でなくても踊れるという「ねぶた祭」に参加してみたくなりました。