2020年日本シリーズMVPにも輝き、大ブレークした栗原陵矢選手。チャンスに強い打撃のほか、登録は捕手ながら外野、一塁とオールマイティーに軽快な守備を見せています。今季にかける思いや元気の源について、リモート取材で聞きました。
「ケバブポーズ」今季の予定は「その場の雰囲気で」
―昨シーズンは大活躍。チャンスに強い印象ですが、秘訣(ひけつ)は?
秘訣とかは特にないです。そのときそのときを必死に勝負しています。むしろ打点やチャンスを意識して打席に立たないようにしています。
―昨季はタイムリー時に(憧れている米大リーグ選手の物まねから派生した)「ケバブポーズ」を披露。今季の予定は?
どうですかね~! まだ何も決めていないので、そのまま続けるか、変えるか…何もしないか(笑)。その場の雰囲気で決めようと思います。(同じく米大リーグ選手の物まねである)アイブラックなどもそのときの空気で!
―自主トレや春季キャンプではどんなトレーニングを?
昨季と同じように、バッティングを意識しました。昨季は途中で調子を崩してしまい、どうやったら戻せるかで悩みました。そういうときの対応を考えながら過ごしました。(オープン戦中の現在も)探っている最中です。
―その調子が悪かったときは、どうやって気持ちを切り替えましたか。
コーチや先輩たちに声を掛けてもらえてなんとか。「波は誰だってくるから」と言ってくださった言葉で、気持ちを保つことができました。
―春季キャンプではサードの練習も。
今までやったことのないポジションなので、どう動いていいかが分からず大変でした。松田(宣浩)さんには「こう動いたらいいよ!」とか、守備位置のアドバイスをもらいました。
―昨季、外野守備の際に上林誠知選手のグラブを使用されていましたね。
外野の守備も(昨年が)初めてだったのでグラブを持っていなくて。そしたら上林さんが「一つあげるよ」と。今年は、自分の物を作りました!
―そういえば日本シリーズの賞金で、中村晃選手へは何か買われましたか?
自主トレ用の洗濯カゴと、洗濯用のネットを買いました。(何が欲しいか)聞いたら、「俺はこれが欲しい」って言ってくれたので。
先輩からのネタふりは「その場で考えています!」
―円陣やお立ち台で先輩から話題を振られることが多いようですが、普段からネタをためているんですか?
いやっ(笑)。別にこれといってためてはなく、その場で考えています。やるからには思い切った方がいいじゃないですか。普段ロッカーとかで(物まねを)していたせいもあって、振られたんだと思うので、結局は自分のせいなんですよね。だから最近はロッカーで騒がないようにしています(笑)。
―その元気の源や、試合へのモチベーションを上げるためにしていることは?
お風呂にゆっくり浸かるのが好きなので、朝などにドームの風呂にじっくり浸かって漫画を読んだりしています。ルーティンがあり過ぎると、多分できなくなっちゃうので、お風呂くらいですね。
―どんな漫画を?
試合へのモチベーションを上げるためなので、やっぱり熱くなれるスポーツ漫画。今読んでいるのは…「約束のネバーランド」(白井カイウ、出水ぽすか/集英社)なんですけど(笑)。
―(笑)。スポーツ漫画ではないんですね。では、「ここぞ!」という時に食べる“勝負飯”などはありますか?
いや、そういうのも特別ありません。その日に食べたいものを食べる! 特に好きな食べ物は焼肉! すし! たこ焼き!
「理想の打者像は晃さん」
―出身は福井県ですが、帰省の折によく行く場所は。
毎年1月1日に家族全員で神社におはらいに行くのが恒例ですが、それ以外は特にありません。神社や山が好きなので、福岡でも太宰府は好きでよく行きます。
―昨年もシーズン前に周東佑京選手や高橋礼投手と宝満山に登っていましたね。
今年も行きますよ! とにかくもう、神頼みです(笑)。
―今シーズンの目標は。
全試合に出たい。それだけです。数字で言えば、打率にこだわりたい。自分のタイプとして打率を求めたいし、目標はやっぱり3割。そこを目指して頑張ります。
―こういう打者になりたいというような理想の打者像は。
(中村)晃さんです。中長距離バッターで、打率もすごいし出塁にもこだわっている。あんなバッターになりたいと思っています。
―読者へメッセージを。
今年もとにかく熱く!! 引き続き頑張っていくので、応援をよろしくお願いします。