不妊治療3年目、37歳で初めて妊娠しました。待望の妊娠に日頃からよく行き来をしていた義両親も大喜び。妊娠後はいつも以上に義両親との家族LINEが活発になりました。特に仕事を引退していた義父は病院への送り迎えは任せろ! と息巻いておお張り切り。
最初はありがたくお願いしていたのですが、元々マイペースでわが道を行くお世話好きの義父。おせっかいはだんだんエスカレートしていって…
送り迎えにストレスMAX
出産予定の病院は義両親に縁のある大きな総合病院に決めました。自宅から少し離れていてバスや電車の乗り換えが必要でしたが、知っている病院の方が安心感もあるかと深く考えずに。思えばこれも義父のおせっかいを加速させた原因かもしれません…。
何度か健診の送り迎えを頼んでいたら、そのうち自分の予定をびっしり送ってくるように。まるで「この日は送迎できません」と、自分の予定に健診を合わせろと言わんとばかりで、私もストレスに感じるように。私にとってバスと電車に乗って少し歩いていく病院への道のりは、いい運動にもなり気分転換だったのではっきり言って、送迎はおせっかい。毎回断るのも気力を使うのでいい迷惑でした。
コロナ禍で公共交通機関を使って健診に行くのが気になり始めたある日、義父がついに暴走。
「次の妊婦健診は俺が必ず行く! 俺が受付して順番待ちするから人と接触しないように車で待ってなさい! 決定事項だ!」といったLINEが一方的に送られました。
いつも以上に強引な言い方で、一緒に行って万が一診察にも同席したいなんて言われたらたまったものじゃありません。送迎より何より、義父の過大な干渉が嫌で嫌で、私はついにヒステリックに
「断って!」と夫に訴えました。
話が通じず、もはや宇宙人…
義父の勝手なLINEに夫も辟易。義父に電話して
「送り迎えはもうしなくていいから」とうんざり声で伝えてくれました。電話越しに何か文句を言っている声が聞こえましたが、なんとか了承してくれたよう。
ホッとしていたら、電話から2時間後くらいに義父から恐怖のLINEが。「明日10時に家の前に迎えに行きます。」と有無を言わせない短いメッセージ。夫は、ここまで言うならもう送ってもらったら? と諦めた様子。
ちゃんと説得できない夫にも無神経な義父にもうんざり。嬉しかった妊娠なのに、なんでこんな思いをするの? ついに涙が止まらなくなりました。私の涙をみてようやく夫にも伝わったようで
「お父さんにはストレスになってることをちゃんと伝えるから」とキッパリ言ってくれました。
最後まで空回り!
翌朝、義父から家族LINEにメッセージが。「心配の気持ちがはやりすぎちゃったかもしれません。反省しています。」素直なメッセージをくれるところは義父の良いところ。でもその反省の言葉、三回目ですから…。
ちなみに、予定日当日の夜中に陣痛が来て、翌日に無事に出産! コロナ禍で夫の立ち会いはできませんでしたが、テレビ電話越しに夫と喜びを噛み締めました。
一般用のベッドに移り、産まれたてのわが子をみてほっと一息。徹夜の出産で疲れ切っていたので、一度寝てからゆっくり出産報告でも… と思っていたところに義父からのLINEが…
「予定日は過ぎましたが経過はどうでしょうか? 陣痛が来て病院に行くときは教えて下さい。早朝でも夜中でも1時間以内で送りに向かいます!」
いやいや、1時間も待てないでしょ! タクシー呼ぶでしょ! と、心の中で盛大に突っ込む私。最後まで、わが道をいく義父でした。
(ファンファン福岡公式ライター/落合歩)