ある日突然息子のオムツに血が! びっくりして病院に行くとそのまま入院になってしまいました。しかも病室に行ってみると檻のようなベッドが一台。付き添いで入院する私も今夜はそのベッドで寝ることに。初めての入院は驚くことの連続でした。
オムツに血が! かかりつけの病院へ
生まれてから8カ月になる息子は大きな問題もなく元気に育っていました。
ところがある日、朝からオムツを変えようとすると便の中に点々と血が。急いでネット検索するとどのサイトも血便は危険なサインと書いてあります。急いでオムツ持参でかかりつけの病院に受診しました。
先生はオムツを見て
「あー。これは血だね。とりあえずここに行ってみて」と淡々と言われ、はっきりとした理由もわからないまま大きな総合病院に直行することになりました。
原因は腸重積? 処置室に響く息子の叫び声
総合病院での待ち時間の間、大きな病気だったらどうしようとスマホで検索する指が止まりません。やっと順番になり、先生は診察で撮影した腸辺りのエコー画像を見せて
「腸重積かもしれません。ここの腸の断面のところがドーナツ状に二重になっているように見えるでしょう?」説明してくれました。
腸重積とは、通常まっすぐになっている腸が前の腸に重なって入り込んでしまう現象で、その重なったところから血が出ることがあるそうです。
「写真では腸重積とは断定できないけど、肛門から空気を入れて腸を元に戻す治療をやってみましょう」と言われ、息子は別室へ。
処置室のドアが閉まった後にしばらくすると
「ギャーー-ッ」という息子の泣き声が聞こえました。泣くと激しい息子ですが、いつもの激しさとは違う悲鳴のような泣き方でした。
「がんばれ、がんばれ」と心の中で繰り返しながら待っていると声が聞こえなくなり、しばらくして処置が終わりベッドで寝たまま息子が出てきました。顔は真っ赤で汗がにじんでいます。治療はこれで終わりであとは様子を見るだけと聞いてひとまず安心。
「がんばったね!」と寝ている頭をなでてあげました。
初めての入院 檻のベッド?!
様子を見るために今夜は入院することに…。病室に案内されると、狭い部屋にあったのは1m弱くらいの高い柵でぐるっと囲われた檻のようなベッドが一つ。
つかまり立ちしても転落しないように、どこの赤ちゃんの病室もこのタイプのようで、私はどこで寝ればいいんだろうと思っていたら
「お母さんもここで一緒に寝てくださいねー」と看護師さんにサラッと言われてビックリ。「えっ、ムリ…」とも言えず、入院の説明をする看護師さんの話を聞きながら「どうやって寝よう」とそればかり考えていました。
夜、子どもを寝かしつけるとベッドの片側の柵を下ろしてよじ登り、私もベッドの中へ。動物園の檻の中に入れられた様な感じで変な気分でした。しかも子どもを避けるように横になるので、腰を曲げて丸まった体制で体が痛くなりそう…。緊張しながら横になりましたが、日中の疲れもあってなんとかその日は眠ることができました。
翌日、お昼過ぎには退院許可が出て帰宅。自宅でゴローンと寝転がってやっとホッとひと息。息子も、いつもの家でいつものおもちゃで遊ぶことができてニコニコでした。
結局出血の原因ははっきり分かりませんでしたが、息子はその後何事もなく元気に成長しています。
血便から始まり治療での絶叫、檻のようなベッド。初めての入院は親も子もビックリすることばかりでしたが、改めて健康でいられることがありがたいなと実感した2日間でした。
(ファンファン福岡公式ライター/なかむらまる)