娘の通っている幼稚園にいた、粘着体質のとんでもないママさんの話をご紹介します。どこにでもついていくのがドローンのようだと「ドローン親」という言葉を聞きますが、今思えばあのママさんも正にドローンのようでした…。
Aさんからのお誘い
年中さんになって数日経った頃、朝幼稚園に送っていくと、とあるママさん(Aさん)に声をかけられました。Aさんの子どもは男の子でよく行く公園も違ったので、年少の頃は一度も話したことがありませんでしたが、現在は同じクラスだということでわざわざ挨拶してくれたようなのです。とても丁寧な話し方ときちんとした身なりで、品のある方だなぁというのが最初の印象でした。
「動物園遠足の日、ご予定はありますか?」と聞かれました。子ども達だけで遠足へ行っている間にママ友同士でランチでもするのかな? と思ったのですが、丁度美容院にいく予定をいれてしまっていたのでその旨を伝えると
「またお声かけしますね」と答えてくれました。
遠足の様子を知っているのは何故?
その日以降、Aさんとは登園・降園時に少し話をする仲になりました。会話の中で、遠足での出来事を細かく教えてくれたので
「おしゃべり上手なんですね、うちの子はそんなに細かく教えてくれませんでしたよ」と言うと
「私、ほら見に行ったから!」と遠足の日に動物園に居たというのを教えてくれたのです。話によると、年少の頃から園外保育の日には同じ場所に行くようにして子どもの様子を見ていたそうです。
そんなことをするママがいるんだと驚きながらも、あの日私が美容院だと言わなかったら私も誘われていたのかと思うとゾッとしました。
Aさんの本性とは…
ある日いつもの公園で遊ぶ仲良しママ友に
「Aさんと仲良しなの?」と聞かれたので
「会えば話すけれど、連絡先なども知らないし遊んだことはない」と伝えました。
すると、ママ友は
「Aさんは幼稚園の役員でもないのに『わが子を見守らせてほしい』と園に頻繁に出入りをしている。でも役員は持病があるからとやらない。遠足の時は『子どもたちだけで活動する日なので…』と先生が断っても、ずっと子ども達と一緒に行動していたなど… 変わってる人だから気を付けてね」と教えてくれました。
動物園に行ったことにも驚きましたが、遠目から見るのではなく一緒に行動していたことには更にびっくりしました。園に預けた後に、見守りたいと出入りしている親が居ることにも驚愕です。
園からの注意喚起メール
それから特にAさんとも接触なく年長になった頃、幼稚園から「園活動に関するお願い」というタイトルのメールが配信されました。内容は“特別な事情がある場合を除いては園外活動に付いてくることは遠慮してほしい。フェンス越しに何時間も園内を見ている人が居ると近所の人が警察に通報したケースがあるので、送迎後のフェンス越しでの見学はご遠慮願いたい”というものでした。
私は瞬時に「これ絶対Aさんのことじゃん!」と思いました。
しかしこの後も、運動会の練習を毎日のように見に行くAさんが目撃されていたり、卒園遠足でも一緒には行動しなかったもののAさんが来ていたことは子ども達の話からバレバレでした。
娘はすでに卒園し、Aさんとも小学校の学区が離れたためもう全く関わりはありませんが、噂によると小学校でもちょっとした有名人になっているそう。
子どものことが心配になる気持ちは親として分かりますが、ドローンのようにどこにでもついていき監視するのは考え物だなぁと思ったエピソードです。
(ファンファン福岡公式ライター/塚原 朋子)